商品説明
仏教は謎だらけ。
仏教とは何か、僧侶たちにもよく分からない。
しかし、この本は、その謎のひとつをものの見事に解決しています。
(初期仏教長老アルボムッレ・スマナサーラ推薦)
●浄土真宗は、「お釈迦様が説かれた教え」なのか? 大乗仏教自体が、お釈迦様と関係ない創作仏教なのではないか?
●浄土真宗が仏教だというなら、そこに「悟り」は説かれているのか? 悟りに至る方法は説かれているのか? その方法で悟った人はいるのか?
●阿弥陀仏の極楽浄土を信じ、絶対他力で救ってもらう―― そのような教えが「仏教」と言えるのか?
誰も問えなかった浄土真宗への疑問を精緻な教学研究から明らかにする!
「日本仏教」は「お釈迦様の教え」なのか?浄土真宗の枠内だけでの「真宗学」を解体し、「浄土真宗はそもそも仏教かどうか?」という視点から、新しい時代にふさわしい浄土真宗の教学を組み立て直す。
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紙の本
真宗を、知ってください。仏教を、知ってください。
2013/07/17 21:48
4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はテーラワーダの立場から「浄土真宗はテーラワーダ的に脱構築・再構築されねばならな!」という旨の主張をするが、無意味である。
【はじめに】
「江戸時代から徐々に教学として確立されてきた従来の浄土真宗の枠内だけでの「真宗学」をまるっきり解体して、浄土真宗はそもそも仏教かどうかという視点から新たに組み立て直します。ですから、これまでの「真宗学」がバラバラになるほどの内容になると思います。」pp.004-005
「真宗学」を「解体」すると言う著者は真宗学を知らない。知らないものは解体できない。
【第一章~第六章】
地の文の立場と専門用語の意味が偏向しているのでそれをおいて読む必要がある。
大乗経典がすべて「偽物」であるというのは著者の立場からの主張である。釈尊の直説以外はすべて「偽経」であり「偽物」であるなら現存するすべての経典が「偽物」であることになる。また釈尊が仏であることは釈尊の説示と他仏による証明とによって裏付けられる。他仏による証明は釈尊の直説ではない。
著者はテーラワーダがすべての仏教の根幹部分に存在する勘違いしているようだが仏教は「釈尊教」ではない。仏教は釈尊の直説を含む経典群による教説とその延長上に編集された大乗経典群による教説とそれらの論釈の総体である。
【第七・八章】
「「唯一絶対の神」などという、わけの分からないもののことではありません。」p.259
キリスト教もユダヤ教もイスラムも否定していることになる。(「自力無効」という誤字にも参った。)
「他力に限らず、親鸞聖人の言葉以外のことを自分で考えて語るのは、その内容の善し悪し以前に、浄土真宗ではタブーになっているようです。」p.305
タブーになっていない。
「浄土真宗でも、弥陀他力の信心をいただくことについて、信心獲得・信心決定について、いろいろな人があれこれ言ってもよいと思います。そのどれが正しくてどれが間違いか、同じく聞法求道している人には分かることだと思います。しかし、現実にはそのような独自の発言は、(西)本願寺派では異端の発想「異安心」と見なされます。内容如何にかからわず、固定された教学以外の独自説だから、とにかくダメなのです。」p.306
何をどう勘違いして誤解しているのか。わたし自身が法話その他でガンガン喋っている。ただそのときに「こっちから信心をつかむ」的に言うのは「無安心」(≠異安心)である。
「浄土真宗の行法といえば、現代の真宗でも言われる「仏法を聞きなさい。聞法せよ」だけです。」p.343
その通りである。
【おわりに】
仮想敵の設定が間違っている。
【あとがき】
「このような現状ですから、この本が上梓されれば、特に浄土真宗(西)本願寺派のお坊さんの多くから不興を買うことが予想されます。」pp.358-359
この本を真宗僧侶が問題にするのはすべて経緯からの問題意識であるように曲解するように読めて残念である。ただ、組(そ)と相互反目・相互敵視にいたった経緯そのものは、「どっちもどっち」としか思えない酷いものであった。にんげんが善かれと思って為すことには限界がある、それをはっきりとまた示していただいた。
【付録】
読んでいない。
※全体を通して
テーラワーダの文脈で真宗を理解することが可能となるのは、真宗を真宗の文脈で理解することが出来た後である。著者はそれが出来ていないので、これは不可能な本である。テーラワーダでいくなら最後までそれで行けばいい。意味不明な本。