1492年のマリア
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1492年のマリア
目次
- 第1章 海の麒麟児
- 第2章 黄色帽子の少年
- 第3章 砂漠の奇跡
- 第4章 大いなる普遍の術
- 第5章 地獄
- 第6章 ルルスの最期
- 第7章 知られざるユダヤ王国
- 第8章 異端大審問官
- 第9章 雪山の遁走
- 第10章 裏切り者
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紙の本
帯コピー・紀田順一郎
2002/07/07 20:22
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投稿者:bk1 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1492年といえば、コロンブスの新大陸発見の年だが、スペインではその陰でユダヤ人の追放令が実施されていた。二つの出来事を、あたかも楕円の二つの焦点のようにして、物語は緊張に富んだ展開を示す。もう一つの仕掛けは情報学者としての著者の、独自な文明史的構想力にある。当時注目された思想家ルルスの「普遍の術」と、五百年後のアメリカの思考機械コンピュータとをつなぐ<暗合の糸>の解読こそが、この壮大なるロマンの琴線にあたるのを知るとき、読者は現代の情報社会に深く秘められた歴史的性格を直感することだろう。これまでの日本にはなかった、新しい歴史小説の誕生を祝したい。(紀田順一郎)