紙の本
文章表現・コミュニケーションインストラクターとして活躍される山田ズーニー氏主催のコラム「おとなの小論文教室。」から厳選したコラム集です!
2020/06/30 10:53
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、文章表現・コミュニケーションインストラクターとして活躍されている山田ズーニー氏の作品です。同氏は、2000年5月から「ほぼ日刊イトイ新聞」にてコラム「おとなの小論文教室。」を始められ、同書は、そこに掲載されたコラムの中から興味深いものを厳選して収録した一冊です。 同書の中で同氏は、「考える力がつけば、自分を表現することは、もっと自由になる」と主張されています。そして、「自分の頭で考え、自分の想いを、自分の言葉で表現したいという人に、考える機会と勇気、小さな技術を提供したい」と述べられています。そうした意味で、同書は、文章を書くことで、考え、悩み、そして自由になる勇気を与えてくれる書と言えるのではないでしょうか!
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作家でなくとも、アーティストでなくとも、日常や、仕事のシーンで、生活者として、仕事人として、自分の思いをきちんと言葉にして人に伝えられる人は自由だ。
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面白い。
考え方教室です。
最近、問題を処理できなくなってきたが、どうやら自分に原因がある…。
と、感じている人は一読どうぞ。
あとは大学生、受験の存在を受け入れられない高校生、自分の進むべき道が分からない人間。
人間不信に陥っていた人にも効果アリ。
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〜この本に一貫して横たわるメッセージは”関係性をつかめ”〜
【表現力は、就職とか、受験とか、何か先のものごとを通過するための手段なんかじゃない。】
【いまをつかむためだ。いまをもっと面白がるためだ】
表現力とは、うまい表現とか相手を感動させるという次元では、全然ない。
自分の想いをきちんと言葉にして、相手に伝えること。
その自分の想いが訪れるのは、その瞬間・そのときの今しかない。
そこに気づけるかどうかは、常日頃から表現力を鍛えているか否かで決まる。
【先輩はいまを言葉でひとつかみした】
【それは、そばにいる私まで、見る世界を変えるひと言だった】
【私は、いまを逃がし、逃がしたことでさえ、もう少しで気づけなかった】
〜チャンスがいま、訪れているとして、いまチャンスが訪れているとこに気づけるのだろうか〜
【自分の置かれた状況を、ちゃんとわかっているのか?】
【つかみにいかないのではなく、自分の置かれた状況がつかめないために、
自分の前に横たわっているチャンスも、そこで生かされる自分の可能性も、見過ごしてしまう】
―周囲の事実関係を把握し、状況把握を行う―
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小論文についての本ではない。
やりたいこと。
自分が表現したいこと。
自分の存在価値を探すこと。
そんな自由がゆえにつきまとう命題と真摯に向き合う人たちのお話。
そして、それを探すにはテキストにしてみるのが有効である。
そういった意味で小論文教室。
■やりたいこと
それは簡単にみつかりやしない。
のたうちまわってはじめてみつかる。
努力をしてはじめてみつかる。
あーこんなうすっぺらな内容ではなかったはずだ。
やっぱり読んでる途中でメモしないとダメだ。
本当に。
僕は読書の効用を最大化していない。
もちろん蓄積されているのは
わかるけれど、結局それを噛み砕いて自分のものにしないと
何冊読んでも啓示は得られない。
■才能は他人の中にある。
独りでこもる人間に表現なんかできやしない。
(一部の天才を除く)
才能、表現、は他人にふれる事ではじめてそれは色彩をおびる。
水野けいやも言っていたけど大切なのはアウトプットしつづける事だ。
アウトプット!アウトプット!
やはりダメだ。
こんな読み方をしている内は。
他人に見せる書評をかけそれなりに整理しなければならなくなるだろう。
それは非常に有効な手段である様に感じられる。
うむ。
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うれしいことや悲しいこと、怒ったこと、そんなことがあったとき、それを他の誰かに説明したい。だけど、そのエピソードを語ったり、作文しても、そのときの自分の感情が半分も表現できなかったりする。
自分の感情を伝え、分かち合いたい。でも、表現する技術が足りない。そんなジレンマに悩んでいる人へ送る本。
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ほぼ日で見かけて、気になったので購入。
一人称の話はなるほどなーと思った。
そのほかの表現の話だとかもよいこと書いてあるんだけど、なんだろう、ちょっと自己啓発色が強すぎるように感じる。
すごい必死な感じのビジネス書のような、ある意味自分に酔っている人が食いつきそうな気がします。
きっと、こういうふうに感じてしまった私はひねくれているんだろうな。
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都会では自分は存在しないことにしている。
ほんとうにそのとおりだと思う。
ぶつかってあやまった時に無視する人、ぶつかってもあやまらない人。
わかってはいるけど。
とにかく、自分の意見を書く。ことに慣れる。こと。
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自分の頭で考え、自分の想いを、自分の言葉で表現したいという人に、「考える」機会と勇気、小さな技術を提出する
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日記を書いたり、絵を描いたり、歌を歌ったり、表現の仕方はいろいろあるけど、その表現という行為は人にとって大切なことだと思う。それはもう絶対的なもので、自分を知って欲しいっていう気持ちは思っている以上に強そうだ。だから表現したいし、それをあらゆる手段で評価して欲しい。
だけど、だからこそ他人に嫌われたくないという根本的な感情でその表現を抑制したりしてしまう。触らぬ神に祟りなし、のように、表現しなければそれを間違って解釈されることもないし、自己保身のために表現しないということをしてしまいがちだ。
そんな消極的な僕に対してこの本は、そうじゃないよと言ってくれた気がする。ありのままに表現すること、自分を知ってもらうこと、そのために表現方法は磨かなければならないということ、色んなことを教わった。日記も今日から友人公開で書くことにした。テーマも決めた。「好きなこと」だ。続くかなぁ。
P.14
伝えたいメッセージが一言で言えるような単純なことではなく、言葉では表現できないような複雑な感覚であるということだ。その感覚を正確に人に伝える為には、自分の中の漠然とした複雑な感覚を誰にでもわかる具体的な「見えるもの」に帰る作業が必要で、それが、芸だと思っている。
少年たちは、自己票田のつもりで、犯罪を犯している。
彼らは意味もなく人を殺すことを刺激的な表現だと思っている。私には彼らが幼稚で、未熟な表現者に見えて仕方がない。人々が見るのは、彼らが起こした事件で合って、少年自身ではない。彼らは自分の表現によって、自分の存在を無視されることになったのだ。
人間の中の複雑な感覚や思いは、単純な表現方法では、人に伝えることはできない。少年たちは「表現する」ということを甘く見ているために、何も伝えられずにいる。
P.26
自分の体の中に、「好きなこと」「やりたいこと」が宿ると言うのは、女性が子供を授かるように、不確かで、だからこそ、感動的なものだと思います。
願って探し求めても、「好きなこと」が見つかるものではない。ところが、そんなの忘れている時に、むしろ、こんな時に困るというときに、ふっ、とあらわになることがあります。
体の中に宿ったそういう思いは、胎児のように、ある意味では強く、ある意味では、非常に脆い。
P.53
あなたが、いま、いいと見えるもの、
キライと見えるもの
どっかにうそがないだろうか?
打算はないか。
何か得をしようと思ってないか。
無知なために、わかれてないだけではないか。
権威がチラつかないか。
誰かがいいと言ったのではないか。
自己像は歪んでないか。
P.62
ビジネスや趣味においても、いま自分がやっていることは、要するに…要するに…何なのか?端的に言ってみることは莫大な効果があるように思います。
…短く言うことは、大事なものだけ残して、あと全部捨てることです。短く言えないということは、大事なことの順番が自分にもわかっていないということ。
P.82
今の時代、自分が生きてくために必要な力は、自分で、つけないといけない。「��己教育力」みたいなことが必要だ。
P.84
「この時代に必要な力」
・問題発見力
・多角的考察力
・論理的思考力
・独創性
・歴史認識
・自己表現力
・コミュニケーション力
P.86
「目的達成」ではなく、「成長」に信を置く、自分のプロデュース。
P.99
動機がひとつ、はいけない。動機はいくつもあった方がいいのだ。
・学習自体が楽しい(充実思考)
・他者につられて(関係思考)
・知力を鍛えるため(訓練思考)
・プライドや競争心から(自尊思考)
・仕事や生活に生かす(実用志向)
・報酬を得る手段として(報酬志向)
「いろいろあ動機に支えられている学習者というのは、なかなかくじけない学習者だと思うんです」
P.231
考えることが、その人の選択になり、意思になる。
意思を言葉にし、伝えることで、人は、自分の思いが反映された状況を切り拓いていける。考える、書くということは、ほんとうに自由な事だ。
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自分を表現するとは「生きる」ということ。
生きているということを知ることだと思います。
ここでは、自分を知る”問い”があって、
自分を知るきっかけになります。
自分を知ることとは、自分を自分で表現する。
すなわち、自分に正直でいること。
これは怖い。
自分は他人とは違うから、
他人によく思われないかもしれない。
それは直感的にいやだと私は思う。
けれど、自分が自分であることとは
他人とは違うということであり、
他人に嫌われるということでもあるかもしれない。
けれど、その先に自分の存在の意味を他人から見出すことができる通過すべきところなのではないかとも思うのです。
違っていてみんなすばらしいのですが、
それは簡単ではない。
ですが、私はその葛藤にチャレンジするから私がここにいることを知るのだと思うのです。
そんなチャレンジをくれる私の周りに起こることに感謝して向かっていける人でありたいと思うのです。
1つ届けたい言葉を引用します。
●自分が好きなことが必ずどこかにあって、自分がそれにふさわしい才能を持っているっていう風に思い込んでしまった段階から、何かこう「他者」とのつながりを断ち切ってしまうようなところもあると思う。
すっかりは分かりませんが、でも分かり始めています。
分からないから分かることがあるという感覚。
自分の中にある新たな感覚や考え方を引き出してくれる一冊。
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何回読んでもその時々に応じた発見がある深イイ本。特にコミュニケーションや表現についての記述は山田ズーニーならではの学ぶことの多い良書。
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一言でいうなら「生きるためのハウツー本」だと思います。
小論文というから、自分を「表現」するだけだと思いきや、相手を「理解」するためのヒントも付いてます。
「表現」と「表現」がぶつかり合う世の中を上手に、そして誠実に(自分にも相手にも第三者にも)泳ぎきるための一冊だと思います。
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小論文教室というタイトルだが中身は自己啓発本。
自己啓発本は大抵嫌な気持ちで一杯になるのだけれども、この本は一応、小論文教室というタイトルに引きずられてか比較的読める。
コラムをまとめた形なので一貫性はないが、コラム読者とのコミュニケーションが反映されていて、多様性を認める方向なのが良いところかも。
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3度目ぐらいの再読。ようやく内容を少しは理解できたような気がします。
「考える」「表現をする」ということがいかに難しいことか。
私が苦手とする部分だから難しいと感じるのか・・
一つ一つを噛み砕きながら、ゆっくりゆっくり、自分の思考のクセとなるように考えながら読んでいきました。
表現力 - 今をつかむ
関係性の把握
要約
問いを見つける
日常のあらゆる場面で・・というのは難しいので、せめて一日一度は考える為の時間を作る。それは自分を表現する時間。自分と向き合う時間。今も、これからも自分に必要な時間だと思います。