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出会い
2019/05/26 16:54
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投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後のページを閉じながら「あー、おもしろかった!」と思わず口にしてしまうような小説でした。会話主体で、キャラの濃い登場人物たちが繰り広げるドタバタコメディという印象ですが、ただドタバタしているだけでなく、ジャン・コクトーから稲庭うどんまで、ある意味教養小説かもしれません。世界が閉じていなくて、爽快な読後感です。"「料理とは?」というテーマ" の解でもありますね。
個人的には食通ではないのですが、ああ、こんな料理はぜひ食べてみたいな、と思うことが何度かありました(ただし、伊勢うどんだけは……)。エスカルゴ牧場に行く機会を作れたら、と思っています。
物語の主要な舞台となっている吉祥寺という街の空気も、いい感じで小説の中で生きています。
津原さんは、某出版社の社長がとんでもないことをツイートしたという例の騒動で初めて知った作家さんです。本作にも出てきますが、万事塞翁が馬ですね。
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変人スパイラル。
負の方向から一転、見事なスパイラルアップ。
しかしゴールは遠い。
続くよね?
沢渡氏、印象深い。
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エスカルゴをメインにした料理店に挑戦する元編集者とカメラマンの凸凹コンビの成長物語。キャラがそれぞれひねくれているので、会話が楽しい。続編のありそうな最後、楽しみ!
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この男・・・ただの変な奴ではない。
物凄く変な奴だ!
兄弟でエスカルゴの養殖をする話かと思ったら、全然違いましたwww
お仕事小説になるのかな?w
とにかく面白くて一気読みでした♪
秋彦いいわー♡ 私もぐるぐる、くるくる、螺旋好きだしw
エスカルゴ食べたくなるよねー。
和風で日本酒は海の貝に任せておいて、エスカルゴバターで戴きたいものです♡
ワインは、赤でも白でもいいわ~www
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新聞の日曜版にある書評欄で見つけた。ふだんはあまり日本の小説を読まないので、どんな小説を書く人なのかも知らなかった。読んでみる気になったのは、作品のモチーフがエスカルゴと伊勢うどん、という点にある。エスカルゴの養殖については隣の市のことなので前から知っていた。三重県という極めて地味な地方都市でエスカルゴの養殖なんか手掛ける奇特な人がいるなんて、という程度の認識でしかなく、興味はあったが、現地を訪ねることもしなかった。
エスカルゴ自体は好物で、パリでも食べたし、英国女王御用達の鳥羽のホテルでもいただいたことがある。まさか、あれも全く別物のアフリカ・マイマイだったのだろうか?本物のエスカルゴを養殖している松阪市と鳥羽市は伊勢を挿んで隣同士だから、鳥羽の某有名ホテルで供されるエスカルゴは松阪由来のものと信じたいのだが、小説を読んでいると、ほとんどの日本人が食べているエスカルゴは本当のエスカルゴではないということになる。
もう一つの伊勢うどんのほうだが、これは郷土のソウルフードで、小さい頃はあれが「うどん」というものだと思っていた。浪人時代、京都の町で立ち食いうどんを食べに入り、出てきたつゆの薄さに驚いた。まちがってそばつゆを入れたのではないか、と本気で訊こうとしたくらいだ。
小説の中では、卵の黄身をのせて食べる食べ方が何度も出てくる。今は知らないが、伊勢うどんといえば、子どもの頃から、ごく少量のたまり醤油主体のたれをからませた上に小口切りにした青葱と一味をふりかけ、うどんがたれの色に染まるまでかき混ぜてから食べるものと決まっている。卵の黄身でカルボナーラ状にした伊勢うどんなど気味悪くて食べられない。
主人公が讃岐うどんを商う店の次男坊で、伊勢うどん店の娘と恋に落ちるというロミオとジュリエットをパクった設定。腰の強い讃岐うどんを愛する一族と茹ですぎたように腰のない伊勢うどん命の一族の互いに相容れないうどん愛の悲劇を描いている。全国区となった讃岐うどんに対するに、伊勢うどんのほうは、遷宮とサミットで少しは知られるに至ったが、まだまだ全国的にはローカルな食べ物である。その意味で、郷土食を宣伝してくれる小説をちょっと推してみたく評など書いている次第。
今、人気のアニメが売れるべき要素を全部詰め込んでいるだけ、という評価が玄人筋から出されているが、この小説にもそんなところがある。就職難の時代、やっともぐりこんだ職場が出版社で、仕事が編集業というのは、マンガ原作でテレビ化された『重版出来』や『地味にスゴイ!』を思い出させる。
それがすぐリストラされ、社長が送り込んだ次の就職先がモツ煮込みが売りの吉祥寺にある立ち飲み屋。ところが、マスターの事情で写真家の長男が後を継ぎエスカルゴ専門のフレンチレストランに模様替え。調理師免許を持つ主人公にはうってつけの職場だと料理通の社長は考えたらしい。
物分かりはよいが適当すぎる上司、スパイラル(螺旋)に固執する変人写真家、といった男たちに、味は分かるが料理を作ることはできない女店員、写真家の妹で高身長の女子高生、酒豪の伊勢うどん店の娘、といった女たちがからんで、ストーリーは軽快に展開する。
ちょっと昔の音楽にイージー・リスニングというジャンルがあったが、あの毒にも薬にもならない聴き心地のいい音楽に似て、読んでいて楽しいが、特に後に何も残らないイージー・リーディングな読み物である。
料理が主題なので、いろいろ美味そうな料理が出てくるのがご愛敬だ。油揚げを斜めにカットした中にチーズを挿んで弱火で焼いたチーズキツネという酒肴は、ちょっといけそうで作ってみたくなった。しかし、伊勢うどんにエスカルゴを併せたウドネスカルゴはいただけない。ましてや、スパイラル好きの店主の気を引こうとグルグルに巻いて出すなど狂気の沙汰だ。
軽妙な会話のノリを楽しんでいるうちに、あっという間に読み終えてしまう。ちょっと重いものが続いた時など、口直しに手に取るにふさわしい一冊といったところだろうか。深夜に読むと食テロと化すので要注意。。
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ぐるぐる、ぐるぐる。
なんか色々食べたくなった。エルカルゴにはそれほど惹かれないけど、讃岐・伊勢・稲庭のうどん比べはしてみたい。
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伊勢うどんって、そるるん、ほわん。な味わいだったっけか?w
讃岐うどん屋の息子が伊勢うどん屋の娘に一目惚れとかって、シェークスピアをバカにしてるのか的な通奏低音だが、飽くまで本題はエスカルゴ。でも一番上手そうなのは、みんなで夜中にすすっているチキンラーメンだったりする。アレを食べると日本人で良かったと思うんである。
さりげなく、猿渡が豆腐とか伯爵とか言いながら出てくるのがファンサービスか。
面白いっちゃあ面白いが、薄くて軽くて2時間ドラマチックなそれ。ラストのフォックストロットとかイケメン俳優のサービスショットが想定されているとしか思えんしなあ。
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4/5は楽しめた。
のっけからジェットコースターのような
展開に目が回りついていくながやっと
中盤には落ち着き楽しみやワクワクが増えていく。何より作品中出される料理や飲み物がどれも美味しそうで欲しくなる。
もちろんエスカルゴも。
楽しくて美味しそうな本。
一言で言うならソレだと思う。
最後が自分的には納得がいかない。
もう一度読むと腑に落ちるのだろうか…
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食べ物にまつわる話 好き
これはエスカルゴ、うどん
面白かったな
其々深いんだなあ
吉祥寺 またぶらぶらしてみたい
作者初めて読みました
また読みたいです
≪ ぐるぐるの かたつむりじゃない エスカルゴ ≫
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小さな出版社の編集者からいきなりエスカルゴを扱う店の調理師になる主人公。螺旋好きの写真家兼店長、高校生ながら家計を助けるためにガールズバーで働くその妹などその店の家族も複雑ながら面白い。
主人公の実家は讃岐うどん店なのに、伊勢うどん店の娘とほのかな恋愛も何だかロミオとジュリエットみたいで面白い。
本物のエスカルゴはどういうものなのか、ちょっと興味も湧くし、とにかく出てくる料理が全て美味しそう。
何となく原宏一さんみたいなテイストながら、出てくる登場人物たちはみんな良い意味で大らかでやっぱり津原さんらしいなとも思う。
終盤、あの猿渡がチラッと出てくる(名前だけなのが残念)のが嬉しかった。相変わらず豆腐と伯爵と仲良くしているみたいでニンマリする。
こういう気取らないお店なら入ってみたい。
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リストラされた編集者尚登(実家は讃岐うどん店)が、ぐるぐるを偏愛する変人秋彦とエスカルゴをメインにしたレストランを開く、そこには明らかに外国人の血が混ざっている秋彦の妹の梓がいて、伊勢うどん店の娘である桜まで絡んでくるんだから、設定からして面白い。何度も声を出して笑いました。コメディと酒、肴が好きなら楽しめること間違いなしの傑作です。
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図書館で偶然?見付けたもの。面白かった。やっぱ津原泰水好きだ。最後の終わり方がすっきりしない。こういう読者におまかせ、みたいなのは好きじゃない。ソフィーとの恋愛はどうなるのか、結論が欲しかった。それでもこのエスカルゴに興味を持ったし、この本自体が尚登の作りたかったエスカルゴの本なんじゃないかと思う。スパイラルに関係する全ての家族が好きだ。梓ちゃんも桜も剛さんも。
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出版社に勤める尚登。彼は調理師免許を持っており、料理の腕は美食家の社長を唸らせるレベル。
社長は彼の料理の腕を見込み、突然彼を解雇しエスカルゴバルを出店しようとしていた写真家の雨野秋彦の元へ料理人として出向するよう命じた。
エスカルゴ料理、と最初に見たときはうぇーっと思ったけど読み進めるうちに少し食べたくなったのがすごい。
尚登も秋彦も梓もマスターも桜もみんないいキャラしてて読んでいてたのしかった!
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エスカルゴをメインにした飲み屋。うどんもからんできて美味しいのか?ちょっとドタバタしすぎ。2017.11.25
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13:津原作品にしては(?)コミカルで読みやすかったです。ごはん処モノはどうしても冷めた目で見てしまって「そりゃ才能と材料が揃えば美味しいものが作れるでしょうよ」って思ってしまうんだけど、これは題材がエスカルゴだからか、それなのにモツ煮やチーズキツネなんて庶民的なメニューが登場するからか、あまり気取った気配を感じずに最後まで楽しく読めました。
うどんをめぐる戦争や、ぐるぐるに命賭けてる秋彦のぶっ飛びっぷり(主人公以外はみんなそこそこぶっ飛んでるんだけど)など、個々の要素は尖っているのに、ひとつにまとまると不思議とすっと入ってくる。不思議。
ふんわりした「家族」の書き方も好きです。