紙の本
中学生の子供にも読ませたい
2013/06/29 17:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々に綺麗で清潔感のある小説だった。
最初は1人のかあちゃんを主題にして物語が進むのかと思っていたが、各章ごとに色々な母ちゃんが登場してくるんですね。
どれも人間味のある親子関係を上手く表しつつも、完結しないで終わらせているところが良かったかも。
巻末の解説の言葉を借りれば、口の中に入れたけどその後はご自分で咀嚼して味わってください、という感じですね。
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連続短編集。それぞれの「かあちゃん」とその子どもの話。
子どもに対しての愛情はそれぞれ。子どもを思わない親はいない、ってことなんだろうな。
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本作を読みながら、重松清さん作の「カシオペアの丘」を思い出しました。
許されない過ちをおかしてしまったとき、人はどう生きていけばいいのだろう。
正解はわからないけれど、そんなことを考えさせてくれる1冊。
母の存在は大きい。
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田舎に残したかあちゃんの一代記かな、「とんび」のかあちゃんバージョンかな、と思いましたが、連作短編でした。
いじめられた中学生の父、母。
いじめた中学生の父、母。
クールな中学生の父、母。
マザコン教師の母。
反対に仕事バリバリ女性教師の母。
女性教師自身も母。
それぞれの思い、抱えた悩み、背負ったもの、赦す、赦さない、謝罪、償い。
田舎のかあちゃんの20数年間償い続けた人生が中学生たちに何かを考えさせる。
年老いたっていっても、このかあちゃんまだ還暦だよ。
きちっとした結末はないけど、重松清らしい読後感。
千葉ちゃんがいい味出してる。
男子が好きなのはこういうタイプだな。
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助手席の同僚を巻き込んだ交通事故で死んだ夫。同僚の遺族との関わり方や自分のその後の生き方をどうするのか。こうと決めたかあちゃんはぶれない。その生き様を貫いて行く。
それを知った、虐め 虐められ 見ていただけ の中学生たちは変わっていく。大人への階段を一歩ずつ踏みしめながら。
自ら決めたことを貫いて行くことはとても難しい。なんだかんだと自分に言い訳をして手を抜いていくような気がする。
かあちゃん あんたっていう人は ほんとに もう ……
そんな大人の生き方をして来ただろうか、私は
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ゆるす/ゆるさない の人間関係を描いた本。その二者択一ではなく、忘れない
ことで人を繋ぐことができることを知った。
夫の事故を機に全てを抱え込むかあちゃんの話から始まり、たくさんのかあちゃんが登場するが、それらが絶妙につながって全体を構成している。
どれもどの家庭にもありそうな身近な題材だけに心に響くものがあった。
さすが、重松さん!
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重松清さんの本。家族のこと書かせたら天下一品ですね。今回も涙なしには、読めませんでした。母、そしてイジメ、『ゆるす、ゆるされる関係』がテーマとなってましたが、すごく考えさせられました。
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天才重松清読了。この人ホント家族もん書かせると天才だよね。
重松清ランキングの中ではそんな上位には入らんけど、良き本でした。
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よかった。家族ものを書かせたら、本当にすごいな、重松さんは。
いろいろな母ちゃんを読んで、母ちゃんに正解はなし、と思った。そしてどの母ちゃんも、誰よりも子どもを愛しているということが、改めてわかたた。
お母さんでも、ママでもない、母ちゃんというのがこの本にはピッタリだったと思う。
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事故で亡くなった夫の罪を償うため、笑うこと、幸せになることをやめた母。
この本にはたくさんの『かあちゃん』が登場します。強いけど、弱い。悩んで迷って、それでも自分が守るべき存在には途方もなく優しい。
罪を償い続けた「かあちゃん」を中心に、少しだけ前に進むことができた中学生たち。彼らの罪は許されたわけではなく、決して消えることはありません。何が正解なのかわからない中で彼らが選んだ答えは「忘れないこと」。
一人一人がどこかで繋がっていて、誰かにそっと背中をおされている。読後、不思議とすがすがしい気分にさせてくれる物語です。
母の日にこの本を読み終えることができて本当によかったと思います。
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まぁ,よく泣いた。
基本的には短編小説?だと思うけど,各章で主人公は変わっていくけれども,全体の物語の中でもそれぞれの役割を担っている形で物語が作られている。
全部で8章構成。
個人的に好きだったのは,学校でのいじめと家庭内での母子関係を描いた第2章の「リセット」。いじめられっ子が親に抱く,「助けて欲しいような,気づいて欲しいような,だけどもやっぱり,なんとか自分で解決したい」みたいな子どもの心情がすごくうまく表現されている。また,母親もそういう子どもの心情に触れたいような,だけども恐ろしいような,という微妙な距離感で表現されていて,妙にリアル。
第3章(「リピート」)の認知症の祖母と母親,そして娘の関係を描いた物語も良かった。第4章(「ジャンプ」)は,偉大な教師だった母親に憧れて教師になった息子の物語。
あとがきで著者が述べていたように,「ゆるし」のプロセスを描いた物語だと思う。それが,母子関係間だけの「ゆるし」を描いているわけではないところがまた,いい。
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この人だけには誰も敵わない。ここには沢山の『かあちゃん』が登場します。そして同じ数だけその子供も。親の前だと安心でいられる小さな子供、親の期待と失望を体験し成長していく子供、自身が子を持つ親になりわかる親である事の重み。様々な環境の親子を通して、やはり『かあちゃんには敵わね~』と思える一冊でした。
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重松さんの作品はこれで二つ目。
話の内容がどこにでもありそうで、数多く登場する人物の一人に自分を重ねることが出来るので、どんどんと物語に吸い込まれていく。
ご老人から中学生に赤ちゃんまで、読み進めるうちに、これは本当にフィクションなのか?どこかの町のどこかで起こっていた実話なのでは?っと思えるほど、リアルに感じ取れました。
また、こうした人の話を垣間見れるような話は、人間の好奇心をくすぐるなと思います。他人のプライバシーなんて気にしていないようで、結構気にしている事を改めて気づかされました。
また、物語のテーマ自体はとても重いものです。
償い・イジメ・後悔・・・。中学生もこの話に登場してしますが、イジメという
現象が起こりうる理由がとても分かりやすく描写されていると思いました。
皆、自分を守ろうとしているのだと、中学生という小さな社会の中で、自分の居場所・安心できる相手を探して戦っているんだなと・・・
大人になるとイジメとは違う大変さがあるが、社会の範囲が大きい分イジメは起こりにくいのかな。はたまた、学校機関のような範囲が決められていると大人でもイジメが起こっているのかもしれません。
人間の心の中を、本当に上手く表現されているなと、つくづく思いました。
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許しの連作短篇集。
短篇集なのか?
小説ならではの綺麗事かもしれないが、
それでいいじゃないか。
まずはここから、と思える作品。
母と子っていうのはなんとなくぼけてるような、そうでないような…。
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「ゆるす」ということ
「ゆるされる」ということ・・・
とても深い。
「ゆるさない」ことや
「ゆるされない」こと・・・
やはり深い。
どちらであっても大切なのは
「忘れない」ということ・・・
しっかりと
向き合っていくこと。