電子書籍
ケン・フィッシャーのPSR株分析 ――市場平均に左右されない超割安成長株の探し方
著者 ケン・フィッシャー(著)
先駆者による本当の株価売上倍率分析法(Price-to-Sales Ratio)脱スランプの超有望企業を突き止める!巨額の利益をもたらすスーパー株式とは!本書は、革新的な...
ケン・フィッシャーのPSR株分析 ――市場平均に左右されない超割安成長株の探し方
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
ケン・フィッシャーのPSR株分析 市場平均に左右されない超割安成長株の探し方 (ウィザードブックシリーズ)
商品説明
先駆者による本当の株価売上倍率分析法(Price-to-Sales Ratio)
脱スランプの超有望企業を突き止める!
巨額の利益をもたらすスーパー株式とは!
本書は、革新的な株式評価法「PSR(株価売上倍率)」を活用して、一時のグリッチ(不調)で人気(=株価)を下げた「スーパー企業」を洗い出し、3~5年の間に価格が3~10倍になる「スーパー株式」に投資するための指南書である。
本書の著者、ケン・フィッシャーは「フィリップ・フィッシャーの息子」というよりも「PSR分析の父」として名高い。資金運用者として30年のキャリアを持ち、4兆円近い資産(2008年8月現在)を管理している紛れもない成功者だ。その独自の哲学を投資家に説明するため、平易な言葉で記されたのが本書である。“玉石混交”の中小型株から“珠玉”の銘柄をつかむため、PSR分析への理解を深める貴重な一冊だ。
PSRについて『ウォール街で勝つ法則』(パンローリング)を著したジェームズ・オショネシーは「将来のパフォーマンスを予測するうえで、PSRがあらゆる割安株尺度のなかで最も安定した優れた指標である」と指摘している。新興企業バブルでは乱用されがちな指標だが、まずは原点となる本書から「本来の使い方」を確認してほしい。
また本書では、フィッシャー自身が実際に投資し、利益をつかんだ会社の例が交えられている。企業研究の書としても非常に読みごたえがある。グリッチをキーワードとした会社の成長と株価の関係についての理論は、企業経営者や管理職にとっても有益だ。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
バリューとグロース、幻想と現実、株価の流れに身をまかせ。
2009/02/02 00:21
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:バリューラー - この投稿者のレビュー一覧を見る
適正価格があるのなら、株価は上下のしようがない。
妥当価格があるのなら、売買差益の生みようもない。
株式市場の株価は一見、理論価格を求めて、行き過ぎたり戻ったりしているように見える。そこに、求める価格が見えない(実は無い)からこそ、終わり無き売買が繰り返される。
人の考え方、感じ方は千差万別、その相対が市場の株価となって表現される。「”高い”と思う」、「この指標と比較して”割安”だ」など、何を採用し、どう考えるかは、人により、状況により、場所により違うところが非常に面白い。
一方、人間は行動の基準を求めたがる。特に、他人の資金を運用しているところは、投資の理由は必須だ。もちろん自分に対しても、行動には理由を求めたがる。そこでいろいろな株式評価法が登場する。
その一つが本書のPSR(株価売上倍率)だ。著者によると「株式市場が会社の売上1ドルにつきいくら払う意思があるか示すもの」だそうだ。
一般的にはPER(株価収益率)は声高に叫ばれるが、「株価売上倍率(PSR)は知名度が低いうえあまり深く理解されていない」反面「PERよりずっとうまく機能する」と著者は自信たっぷりだ。
その詳細を実際の売買記録をもとに、具体的に解説してあるところは説得力満点だ。
株分析方法のほかにも、鋭い哲学が本書のところどころに顔を出しているのが感動的だ。
”ブル・ベアー・ターキー”
これは、クライマックスとターキー相場を実に興味深く表現している場面に登場する。内容については本書に譲るが、「人間は忘れる」しかし「鳥は自分の巣へと戻る。普通、その鳥はターキー(七面鳥)だ」と訳されているところが絶妙だ。著者は、「巨大な角がある闘牛の像の下に、カラフルな小さなターキーの模型をテーブルの上に置いて、”本当のターキー”を忘れないように」しているそうだ。これは相場の動きと人間の行動を象徴している場面であるが、その素晴らしさを伝えきれないところがなんとも、はがゆく、かえって強く印象に残るから不思議だ。
”「大企業は大きな市場で成功する。小さな企業は小さな市場で成功する。」その逆は「まれ」だ。”
「大衆消費マーケティングや価格マーケティングが必要な分野は得意だ。しかし、洗練された顧客に直接販売する集約的市場や、特殊な戦略的計画を必要とする市場では苦戦」
これは、ある国の象徴的経営戦略を言い当てている表現だ。
平たくいえば、『生活必需品の安売り競争は得意だが、富裕層への付加価値提案はヘタクソ』ということだが、どこの国のことかは本書でのお楽しみです。
不得意分野に対して、「そこにマーケットがある」という理由だけで進出する失敗を、わかりやすく教えてくれているところがありがたい。
”チャンスにラベルは貼られていない”
これは人生においても重要な概念であるが、株式市場においても忘れてはならないと読み解けた。
『何ごとでも多くの誘いがすでにある場合、そこに価値のないことが多い。誰かが何かを買ってほしいときは、それは売りたいのである。みんなが間違いなく儲かることを知っている「確かなこと」は、通常間違いなく損をするものである」には恐れ入った。
株価は幻想と現実の中で表現され、私達は手の施しようも無いほどの流れの中で翻弄される。しかし本書を通じて「割安な成長株」という考え方の一つが理解できたことは何よりであった。その銘柄には、まずラベルが貼られてないことが、大前提だということも。