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昭和史講義‐戦争への道
2020/09/13 21:26
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投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
各章を別々の専門家が、それぞれのテーマに沿って執筆している。
入門というより、最低限の知識はもって読んだ方がいいかもしれない。その上で、最新の研究を数多く紹介し、それを踏まえて論じている。
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“最低限ここからはじめましょう”的な本だと期待(自分は詳しくないので)
2020/03/31 10:12
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投稿者:y0a - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史研究の新しい知見を全く無視した、低レベルの昭和史本が跋扈する現状を憂いて、研究者達が一般向けに本書を編んだ、ということらしい。
歴史って思っているよりずっと複雑で、多くのプレイヤーが偶然/必然に絡み合って生み出されるのだな、ということがよく分かる感じがする。単純な敵味方図式では、何一つ語れない――その実感がつかめただけでも、読んで良かった。
この分野により詳しい人から見れば、いろいろコメントもあるのだろうが、“最低限ここからはじめましょう”的な本だと思うのだけれど、どうでしょう。
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブタイトルにあるように昭和史といっても二十年代までであり、また政治史中心のものとなっている。体制側の「戦争への道」を理解するにはいいが、植民地支配の実態や戦時下の非人道的行為などには触れられていないので、この一冊でわかったつもりになるべきではない。
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全15講からなる「昭和史講義」。“複雑きわまる戦前期を正確に理解するための決定版通史”と帯には惹句が掲げてあるが、多分、何の前提の知識もない人が読んでもちんぷんかんぷんだと思う。
そういう意味で多少この時代に興味を持ち、何冊か概説書も読んだけれど、イマイチよくわからない人が読んで、“最新の研究はこういう資料を使ってこうした議論がされているのか……” と、もしかすると概略を掴めるのかもしれない、といった感じのテキスト。
決して簡単で易しいという本ではないが、コンパクトなまとめと導きのブックガイドは非常に有益(ただし、経済史・社会史のネタはほとんどなし。政治史・外交史に偏ってはいる)。
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保育士だった祖母?が子供の育て方の本を読んでいて「プロだったのになんで今も勉強してんの?」て聞いたら「プロだったから考え方が変わるの知ってるし、プロだから常に勉強してる」って答えた。(超訳)
みたいなのTwitterで昔流れていましたが、まさしくどの分野でもこれは言えるのだなぁと、昭和史においてそんな1冊です。
現状、研究の細分化とか知りませんでした。
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昭和史の最近の研究成果を反映させた論文集だ.ロンドン海軍軍縮会議(1930),満州事変(1931),2.26事件(1936),ノモンハン事件(1939),日独伊三国同盟(1940)などに関して新しい知識が得られた.従来の説とやや異なる記述も目立つが,参考文献を詳細に示していることで,いわゆる俗説ではないなと感じた.
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最新の研究成果というのだが今までの定説を覆すのに必死で、本書まえがきにある通り、研究者自身が自分の狭い専門領域に閉じこもっているというのもさもありなんという感じ。軍部の独走ばかりが批判されるがそれ以外の所に問題が無かったのかを検証するのはいいのだが、逆に一般読者が本書を読むと満州事変や張作霖爆殺に陸軍の問題は殆ど無かったかのごとく感じるのではないか?
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昭和史を考えるポイントは2つ。
なぜ戦争を選択したのかと、どうしてもっと早く終戦に持ち込めなかったのかだ。目からウロコほどの新事実が語られているわけじゃないけど、ロンドン軍縮条約に対する評価は興味深い。もっと勉強できるぞ。
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実証史学に基づく最新研究と言っても、新史料があるわけでもなく、過去の研究書を引用・整理して、まとめただけの印象。字数制限のせいか研究内容に深みもない。結局参考文献を読むしかない。
また、当然の事ながら編者のお弟子さん達による論文集なせいか互いの著書を参考文献にしていたり史観も似たり寄ったりなのかと。歴史学は解釈学であるという事をあらためて痛感した次第。
とは言っても、海軍にもドイツ派が居たとか、外務省にも強硬派が居たとか、発見はあった。今後は海外視点の史料発掘による新たな視点を開拓していくしかないのかと。
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戦前から戦中にかけての昭和史を専門家が短く読みやすくまとめたものである。それぞれの研究者によって、同じ事象に対して見方が異なるところがあり、それがかえって一方向に偏らない思考の助けになる。本書の特徴である。
内容としては、すでにたくさんの書物、新聞の論説、NHKなどのテレビ番組によって世の中に広く知られていることが議論の対象であり、特別に新しい発見があるとかいうものではない。
ただ、本書のような重層的な書き方がまとまったものを手にして、日本が日中戦争、太平洋戦争(大東亜戦争)に至るそもそもの目的は何だったのか、最後に何をしたかったのか、あるべき姿をどのように描いていたのか、このような本質的な部分に疑問を持つようになる。
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2018.12.16-2018.12.20
昔ながらの紋切型の歴史観がネット上で飛び交ふ中で、最新の研究を元にした議論を一般にも広めようといふ意図は評価できる。
特定の問題についての論文が並んでゐるので、全体像についての知識がないと読みにくいかも。
個人的には、中国国内の情勢、例へば蒋介石の動きと日本の政治が密接に関係してゐたことを再認識した。
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昭和史の重要事項を時代順に並べ、それぞれ専門の研究者が最新の研究に基づいて執筆する。政治の場面で何が起こっていたのか、メディアはそして世論はどうだったのか、また外交・戦争においても日本側では何があったのか、相手側ではどうなっていたのかを述べており、その叙述は冷静で、一面的な見方に陥らず、中立的である。参考文献ガイドまでついており、昭和史の手引き書として最適。世の中にはびこる旧説・俗説に基づく昭和史本に対する憤懣と慨嘆にはうなづけるものがあり、こうした一般向けに最新の実証的研究の成果を紹介する本は貴重。
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学校の日本の歴史の授業では、近現代史に到達するまえに、授業が終わって、のこりは自習ということになっていた。なので、その辺のところは、とても表面的なところでしか知らなかったわけだが、最近、この辺りのところに関心があって、学習中。
この本は、最新の研究成果をまとめて、これまでの通説的な理解を塗り替える、みたいな位置付けなんだけど、なまじこれまで学んでないので、へ〜、そうなんだという感じで、あまり驚きはなかった。(笑)
歴史というものは、そんなに単純な因果関係で理解できるようなものではない、ということがよくわかるな〜。
もし自分がこの時代で、しかるべき立場にいたとするならば、どんなことを思って、どんな判断をするだろう?多分、同じようなことを考えてしまっただろうな〜と思う。
だれが悪いわけでもないのだが、いろいろやっているうちに、そんなことになってしまう、という実に日本的な空気感があって、痛いところ。