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蒼ざめた馬を見よ
著者 五木寛之
ソ連の老作家が書いた痛烈な体制批判の小説。原稿の入手を命じられた外信部記者の鷹野は、新聞社を離れ、身分を偽ってソ連に潜入する。運よく手に入った小説は全世界でベストセラーと...
蒼ざめた馬を見よ
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蒼ざめた馬を見よ 新装版 (文春文庫)
商品説明
ソ連の老作家が書いた痛烈な体制批判の小説。原稿の入手を命じられた
外信部記者の鷹野は、新聞社を離れ、身分を偽ってソ連に潜入する。
運よく手に入った小説は全世界でベストセラーとなり、ソ連は窮地に立つ。
ところが、その裏には驚くべき陰謀があった! --「蒼ざめた馬を見よ」
東京で神経をすり減らした男は、休暇をとり、友人を頼ってモスクワへ飛んだ。
そこで出会ったウクライナ出身の美女の過去とは。--「赤い広場の女」
バカンスのためブルガリアの首都ソフィアを訪れた商社のパリ駐在員は、
妙な雰囲気を漂わせる日本人夫妻と知り合う。その妻に手を出した男が
寝物語で聞いた二人の関係。--「バルカンの星の下に」
愛する妻、良縁の決まった娘、大学進学を控えた息子に囲まれ、幸せな
生活を送る地方大学の助教授、慎吾。教授昇進も目前に控えていた、
ある日、不気味な電話がかかってきた。
「エラブカから何を持って帰ってきた?」
記憶の深部にきざまれた二十年前の約束がよみがえる。--「夜の斧」
Q商業高校山岳部のパーティー6人は北陸二県の県境で墜落事故を
目撃する。その直後、吹雪で立往生したため、顧問の黒木は救助を求めて
一人、近くの集落を目指すが・・・。--「天使の墓場」
直木賞受賞作の表題作をはじめ、いまなお魅力を失わない初期の5編を
おさめた代表的作品集。
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物語文学の傑作
2015/12/17 19:05
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投稿者:人麻呂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1960年代後半から1970年代にかけて、中間小説の世界に、傑出した物語を創造し、語ってくれるすぐれた作家が輩出した。藤本義一、野坂昭如、そしてこの「蒼ざめた馬を見よ」の五木寛之である。中でも五木は外国を舞台にした作品を得意として、この本の表題作や「さらばモスクワ愚連隊」、「ソフィアの秋」等々、心に染み入る物語をつくりだしてくれた。親鸞や他力を唱える作家の青春期の仕事は、エンターテインメントの傑作として、いまでも輝きを放ち続けている。