紙の本
著者は、変だけと色んな事考えるお医者さんなんだろうと思います
2020/06/06 08:59
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投稿者:おなか痛かった - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集なのでサクサク読めます。面白いです。
この作者さんが書いた本は、「嗤う名医」しか読んでいないのですが、きっと変人というか、発想がマニアっぽい方なんじゃないかと勝手に想像してます。医師が書いた本とだけあって、どれもお医者さんが重要人物として出てきます。
どの話も不気味さとか人間(主に医師)の腹黒い姿とかが出てきますが、結構エンディングはすっきりしている印象です。だから、あまり登場人物に対して無惨なことはできない、やさしい心の持ち主なのかな、とも勝手に想像しました。
おすすめは最後の「嘘はキライ」です。これを読んだ後、嘘をつくと、「あ、自分の後頭部から今黄色い煙が出てる…」と怯えられるからです。
電子書籍
ドラマ化された
2018/12/31 18:00
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「無痛」シリーズはだいぶグロテスクだったけど、どんどん読み進めれたので、短編集のこの本だともっとサクサク読めそう。
紙の本
あるかもしれない
2017/12/26 12:24
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投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
さすが医師の書いた小説。というか、医師にしか書けないであろう視点を持った短編集じゃないでしょうか。
まるで現実のような悪夢的な世界ですが、なぜか読み口はすっきりです。
電子書籍
気軽に読める
2017/09/25 23:07
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投稿者:をや - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集なので、読み切りで、細切れ時間を使って読みました。医療関係の小説が好きなので面白く読めました。おすすめです。
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うーん。☆3.5くらいかなあ。
作者の短編は初めて。でも内容的には長編でなくて良かったと思うような、皮肉な話ばかり。
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「笑う」じゃ無くて「嗤う」。笑えないお話ばかり。名医の裏の性癖‥‥ちゃんと治してくれればと思い、そんな人に触れられたくないとも思い‥‥複雑。七つのお話に出てくる医者は作者の分身?と感じた瞬間があったけれど、まさかね‥‥
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脊柱管狭窄症で尿道に管を入れられ自宅で寝たきりの状態を強いられている男性は、嫁に浣腸を頼むのが憂鬱だ。あげくに嫁は看護婦や医師に私が痴呆だと嘘をついて嫌がらせをしている。きっと施設送りにしようと企んでいるにちがいない。そんなことはさせないと叫ぶが-「寝たきりの殺意」。豊胸手術に失敗した運の悪い女を描いた「シリコン」他、現役医師による背筋が凍るミステリー全6篇。
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6篇からなる短編集。
この作品も読みやすくスラスラ進む。
短編なので、やや物足りない感もあるが、軽く読みたいときには手頃だろう。
寝たきりの殺意
寝たきり状態となった男が、世話をする嫁に対する不満を募らせる。嫁は男のことを痴呆だと嘘をついて嫌がらせをしていると、往診の医師に訴える。
シリコン
豊胸手術を受け、胸部にシリコンを注入された女。はじめはうっとりする程美しく膨らんだ胸が、次第にボコボコとし腫瘤のようなものが触れるようになった。癌ではないかと不安になり、女は病院へ行く。
至高の名医
腕が良く、ゴッドハンドともてはやされる外科医の男は、常に仕事に対し厳しく向き合っていた。あるとき、担当患者が亡くなり、カルテなどを見直していると、男は見落としていた癌の転移があったことに気づく。
三作品のあらすじを書いたが、現代によくありそうなことだと感じた。
介護に関する問題、コンプレックス克服のための美容整形の問題、テレビでよくあるゴッドハンドドクター。
いつものように久坂部さんらしく医療問題に切り込んでいるが、切り込みは軽めだ。
「白い巨塔」を彷彿させる教授選だったり、これって実体験なのかくらいにリアルなSMプレイの様子など、久坂部羊さんの時として嫌悪感を伴う描写もあって面白い。
最後に久坂部羊さんの友人である仲野徹さんの解説がある。
友人である仲野さんの目に映る、作家久坂部羊の人となりも窺え興味深く読める。
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初めての著者本。単行本の時から、気になってたけど、基本文庫本しか買わないので、文庫発売日に、いそいそと購入しました。
奥田英朗の「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」と精神科医の伊良部シリーズを読んだ後だったので、お医者さんの話とはいえ、
患者視点のメディカルコメディ(?)伊良部シリーズとは毛色の全く違う本作。あらすじにも「ミステリー」と銘打っているので、
どんな感じなのだろうと、わくわくしながら読み始めました。
最初の話「寝たきりの殺意」を読み始めた時、ちょっと身構えました。
「ひょっとして・・、ミステリーはミステリーでも、”イヤミス”の類・・?」と不安になりました。
というのも、あたしは、ミステリーは好きだけど、「イヤミス」と呼ばれるものは、苦手だからです。
真梨幸子の「殺人鬼フジコの衝動」と乃南アサの「犯意」を読んで、「ストーリーは面白いけど、心理的ストレスが半端ない」
と思いました。トラウマ的というか、読後感(読んでる間もですけど)の心理的負担というか・・、とりあえず、自分には合わなかったようです。
話は逸れましたが、それがあったので、この「嗤う名医」も全編そうなのかな・・と読み始めから不安になりました。
ネタバレになるので、オチは避けますが、結果的に言えば、あたしが心配した「イヤミス」ではありませんでした。
なので、2話、3話・・と読み進めて、オチは分からないけれど、話の方向的には安心して読めるな、という印象でした。
ただ・・1点、「名医の微笑」、これだけは、顔をしかめながら本を読みました。
そういえば、矢崎のストレス発散の場・・似た趣味を持つもの同士の場の描写が、漫画「サイコドクター」にもあったことを思い出しました。
本作だけしか読んでなければ、「男性作家の妄想の域」なのかなと思いますが、他作でも似た場面があったとなると・・
ほんとにこういう世界があるのだろうかと思うと、恐怖です。真相はわかりませんが。
上記を除けば、全体的に面白かったのですが、個人的には、最初の「寝たきりの殺意」と、一番最後の「嘘はキライ」が好きです。
「寝たきりの殺意」は、自分含め、誰でもそうなりそうだな・・という印象。決して他人事ではないと思います。
最後の「嘘はキライ」は、他の5編とは若干異なると思います。というか、表現が面白くて、ニヤニヤしながら読んでしまいました。
一番楽しい話なので、そういった意味では、最後にもってきて正解だな・・と思いました。
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純粋小説家が書いた内容であれば冗談で笑い飛ばせるが,医師が書いた内容なので薄暗い笑いになるし,カタルシスも感じる.そこが本書の価値だし面白味だろう.
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介護、整形、医師のストレスなど、医療現場を舞台にした短編集。とても読みやすい文章で、描かれる世界にすんなり入っていける。
最初の3編は展開に目新しさが無いものの楽しく読めた。特に「寝たきりの殺意」のクソジジイっぷりときたら!次の2編は異常な趣味嗜好を持った医療関係者の話が続いて気分が悪くなったけれど、最後の1編、白い巨塔の派閥争いに巻き込まれる男の話「嘘はキライ」は面白かった。
他の作品を読んでみたくなる程の魅力は感じなかったが、短編集ということもあり気軽に一気読みできた。
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6作品からなる短編集。
色々な味?が楽しめた。
だが…嘘はキライは難しかった。
'16.12.23読書完了
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短編集。
しょっぱなからひねりが効いてた。
医者や病院の裏側を垣間見た感じで面白かった。終盤に向かってさすがにエスカレートしてる気はしたけど、ほんとにあんなことあるの?嗤
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帯の煽りがミステリーだったので購入しましたがミステリーではないと思う…
唯一 嘘はキライ はちょっとミステリーぽくてラストの爽快感がよかった。
1番好きなのは 名医の微笑 。主人公の裏の顔より表の顔のがよっぽどグロいと感じる。
読みやすくてちゃんと面白いけど中々に不愉快な描写もあって、こういうのは好きです。
解説が相当愛がある感じで、読み物としても面白いので星一つは解説に捧げます。
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大阪大学医学部卒、現役医師の久坂部羊。初めて読んだ『廃用身』は衝撃的でノンフィクションかと思ったほど。その後に読んだ何冊かの長編すべて、読むたびに「病院ってこんなものなのか」と思わされ、同様に病院を舞台にした海堂尊にユーモアまみれの作品も見受けられるのに対し、こちらはいつも相当ヘヴィー。そんな久坂部さんの短編を初めて読みます。
収載されている6編は『寝たきりの殺意』、『シリコン』、『志向の名医』、『愛ドクロ』、『名医の微笑』、『嘘はキライ』。
自分が正気であると疑わず、おざなりな介護をする嫁に殺意を抱く老人。貧乳にコンプレックスを抱き、ついに豊胸手術に踏み切る女性。自他ともに認める完璧主義者だったのに、ある患者の亡き後に自分のミスに気づいてしまった医師。骨フェチで、もはや女性を選ぶ観点が頭蓋骨の美しさになってしまった技術員。終始ニコニコ、その実はどす黒い感情を抱えている医師。患者をはじめとする周囲の人々の嘘を図らずも見抜いてしまう医師。それぞれの主人公はそんな者たち。
5編目までが皮肉に満ちた話です。ホラーっぽい展開の『愛ドクロ』、こんな話を書く久坂部さんって変態じゃないかと思ってしまう『名医の微笑』など、笑うに笑えず読後はぐったり。しかし6編目のホッとさせられるオチに、やはりこの人は医者としても優れているのだろうと思わずにはいられません。こっちは患者で、信頼する先生にからかわれ、最後は安心させられたような気分です。