紙の本
お草さん、頑張ってます。
2017/04/02 18:29
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
紅雲町の山車蔵移転問題から町内のわだかまりが表面化。
お草さんを悩ます日々が始まります。
冒頭に朽ちた標識の話が後々効いて来ます。いろいろ読み落とさないように。
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【雑貨店主のおばあさんが活躍するヒットシリーズ第5弾】珈琲豆と和食器の店を営むおばあさん・草は、山車蔵の移設問題を考えるうち、町内の過去の闇に気づく。ヒットシリーズ第5弾!
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【収録作品】母の着物/探しもの/冷や麦/夏祭り/まひるまの星
あいかわらずのほろ苦さ。重たい話だが、草の側に立つ人たちの理性的な行動に救いがある。悪人ではないごく普通の、その点以外ではおそらく善良な人間のエゴだけに恐ろしい。
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草さんを中心にしたほのぼのしたお話がベースなのだけど、積み重なる出来事はちょっとほろ苦い。
話が続くにつれ、町内の山車の保管に絡んで、なんだかきな臭い方向に話が進んでしまう。
草さんの母親の世代の出来事が大きな影を落としていて、その影の正体は、なんともやりきれない。
それでも、ことをきちんと先に進めようとする草さんの姿勢は凛としてかっこいい。だからこそ、物事は、収まるところに収まったのだと思う。痛みは伴ったとしても。
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コーヒーと和食器の店「小蔵屋」の敷地に、山車蔵を移転する話が持ち上がった。祭りの音が響く真夏の紅雲町で、草は町全体に関わるある重大な事実に気づく―日常の奥に覗く闇にドキリとする、シリーズ第5弾。
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今回は、お草さんにとって、苦い思いも多い物語になった。母と鰻屋の清子との確執が自分の代にも影響を及ぼし、断絶したままなのをどうにかしたいと思いながら、断絶の理由も聞けぬままできょうまで来てしまっていた。そんなところに、小蔵屋の敷地に山車蔵を移転する話が持ち上がり、自らの引退時期など諸々の事々を鑑みて、小蔵や以外の移転先と目星をつけたのが、清子の鰻屋の前の工場跡地であり、そこから話がややこしくなっていく。鰻屋の息子の滋と嫁の丁子や娘の瞳との関係や、草の亡き母への思いなども絡めて、心にかかることの多いこのごろになっている。小蔵屋に流れるゆったりとした時間の心地好さと、お草さんの優等生過ぎないキャラクタが好ましい。身体を大切にして、いつまでも小蔵屋を続けてほしいと願うシリーズである。
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「紅雲町珈琲店こよみ」シリーズの5冊目らしい。和食器とコーヒー豆を売っている小蔵屋の店主お草さんを主人公にした作品。20年まえにお草の母とうなぎ屋の清子のあいだに何があったのか?その真相を探るお草。落語でいえば、世間人情小噺とでもいえる作品か?
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紅雲町シリーズシリーズ、
お久しぶりのお草さん。
なかなか毒のある内容でした。
もしも、料理屋さんを営んでいるとして
近所の空き家に産業廃棄物が違法に放置されていて
生けすの魚が死んじゃったら・・
あなた、どうする????
すぐにでも、何とか頑張りますか?
自分と家族の生活を守るために
黙って営業続けますか?
生活していかなくてはならないことはわかる。
わかるけど、
食を扱う商売人がそれだと。。。ちょっとね。
20年って長すぎる。
今作は元気なお草さんも年齢には勝てなくなってきたのか。
無理しないでぇって感じだった。
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器とコーヒー豆の店小蔵屋のお草が、亡き母が遺した謎を解く。小蔵屋の敷地にお祭の山車を仕舞っておく山車蔵を移築する話が持ち上がる。その上、草の亡き母と仲違いして、草とも交流のない鰻屋の清子とのしこりが絡んできて…。
草が持ち前の勘の良さと行動力で謎を解いていくシリーズ作。人間の弱さや悲しさ、そして芯の強さが描かれている。
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草さんの凛とした様子が好きなこのシリーズ。近所の人とのいざこざは、本当に気が重い。親しくしていた相手ならなおさらだ。そういう意味で、読んでいて少ししんどさを感じた。それと、体調を崩した草さん、生き生きと働いていてはいても高齢者。体に気をつけて、周りの人に甘えてみてもいいんじゃないのかな?無理をしないで欲しいです。
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このシリーズ、どうしてホノボノ、ほっこりとならないものか。
おばあちゃん探偵が探り当てたのは、二十年もの間、必死で隠し通してきたモノだった。
それを明らかにするのは正義なのか、隠し通すのは人の業なのか、どちらが正しくてどちらが悪いと決めつけるのは難しい。
お草さんのやり方も本人が自覚している通り、正しいかどうかは分からない。もっと良いやり方もあるのではないかとも思う。でもそれがお草さんなのだから仕方ない。
とは言え、ついつい先が気になって読み進めてしまうんだけど。
瞳さんのお相手は意外に良い人だった。
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珈琲豆と和食器の店、お草さんの「小蔵屋(こくらや)」のシリーズ、第5弾。
「清子さんへ」という文字の書かれた紙が添えられた、お草さんの母親・端(たま)が残した一枚の着物。
渡されずに家にある理由は、ある時からその「清子さん」と母が仲違いをしたからだ。
清子さんというのは、「うなぎの小川」の女将、小川清子。
草は、仲違いの理由も知りたいし、できる事ならきちんと本人に受け取ってもらいたい。
そこへもち上がった、町内会の山車蔵の移転問題、小川家の滋と丁子夫婦の問題などが絡んで…
小蔵屋の店内が大好きだ。
ドラマで見てから容易に想像できる。
しかし、今回もまた、サスペンスな感じである。
お草さんは正義感が強すぎるせいか、いつもきな臭い事件に首を突っ込んでしまう。
トシなのだから、もっと体を労わってほしいものだ。
ほんと、お願いします。
スーパーボールの男の子は、多動性障害かも?
ママ、ひとりで悩まずに誰かに相談してね。
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コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」のお草さんシリーズ第5弾。章に区切られているが、一つの謎を解くから長編かな。
あらすじ
町内の山車を移転する話が持ち上がる。ずっと先の約束で、小蔵屋の駐車場が候補に挙がるが、草は鰻屋前の空地を考える。しかし、鰻屋の女主人と、草の母は、仲違いしたままだった。理由はわからない…。
ずーっっと昔の因縁が続いていた町内。ラストの、実は知ってる人が多かった、っていうのが怖い。そんな中で正義を貫こうとした草の母はがんばったな。
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このお店いいですねえ
草さんもいいですけど、一人で頑張りすぎですねえ
甘え上手にならなくちゃ
凛としてるから人が寄って来るのかしら
ちょっと探偵みたいで面白かった
≪ 水も地も 毒がしみこみ 心まで ≫
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秘密を持つと言うことは、重いですね。
草さん、なんだか年を取ったことを強調されているように感じました。そろそろこのシリーズ、おしまいなのかなぁ。
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シリーズ第5段
これは良い、俺的はシリーズ中暫定1位です。
主人公お草さんの亡母とうなぎ屋のおかみとが疎遠になったことと、お祭りの山車の倉庫移転の話が絡みあって話が思わぬ方向に転がっていく。
日常ミステリーの類って言えばそう、確かに、日常どこかに転がってそうな話で、犯人?探し、事件の真相とその解決を模索する小説ではある。ミステリーとしても上出来の類だと思う。が、核心はそこではなく、人間模様の描写。出てくる登場人物の心情が素晴らしく丁寧にテクニカルに描かれていて、謎解きよりも彼らの気持ちに押されるようにページを繰ってしまう。
お草さんのお店で働く女子お久美さんが、ある場面でお草さんのやりかたに不満を覚え、その憤懣やる方ない思いを、お草さんにぶつけられずに、態度で表現するのだが、その描写で震えてしまった。こういう描き方するんかスゲーなぁ…と。
本を置くのが惜しくなるパワーはそういう描写にある。まだまだそんなスゲーシーンがいっぱい詰まっているのだ。紅雲町珈琲屋こよみシリーズ、息を吹き返した感じも出てきて、次回作以降も要チェック。このレベルを維持出来たら、とんでもないシリーズになるかも知れない。