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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2001.2
- 出版社: 岩波書店
- サイズ:20cm/356,4p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-00-023354-8
- 国内送料無料
紙の本
出アフリカ記人類の起源
著者 クリストファー・ストリンガー (著),ロビン・マッキー (著),河合 信和 (訳)
現生人類はどこから来て、どのように世界各地に進出したのか。なぜネアンデルタール人は滅び、現代人は生き延びたのか。化石・石器の考古学的証拠、DNA分析等の最新の証拠を元に、...
出アフリカ記人類の起源
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商品説明
現生人類はどこから来て、どのように世界各地に進出したのか。なぜネアンデルタール人は滅び、現代人は生き延びたのか。化石・石器の考古学的証拠、DNA分析等の最新の証拠を元に、人類のたどった道を臨場感たっぷりに語る。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
クリストファー・ストリンガー
- 略歴
- 〈ストリンガー〉ロンドン自然史博物館人類起源グループ部長。著書に「ネアンデルタール人とは誰か」がある。
〈マッキー〉『オブザーバー』科学部編集長。
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紙の本
古人類学の多くの研究を紹介している良書
2001/05/23 16:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:西川大亮 - この投稿者のレビュー一覧を見る
アウト・オブ・アフリカ説——人類はアフリカで生まれ、その後放散した——を唱える科学者と、ジャーナリストが、歴史以前の人類に光をあてる。本書は、ホミニド(ホモ属)の化石や遺跡から、人類と他のホミニド(特にネアンデルタール人)との違いを浮き彫りにし、分子生物学の知見から人類の誕生を探った一冊だ。
人類とネアンデルタール人は、ある時期共存していた。使っていた石器も、似たようなものだった。人類よりも発達した筋肉を持っていたにもかかわらず、ネアンデルタール人が滅亡した理由として、彼らの季節遊動性、社会的交流の乏しさが、気候変動に耐えられなかった点を本書は指摘する。地域コミュニティ間に繋がりが持てたことが、運命を分けたのだ。
ヒトのDNAは極端に均質だ。同じ森に住むゴリラ同士より、イヌイットとアボリジニの方が遺伝的に似通っている。均質の度合いは、10万年前頃、人類の祖先が成人1万人程度にまで激減したことを示している。その後、人類は世界中に適応放散を遂げる。極端な抑圧が、我々を生み出したのだろうか? 絶滅を免れるため獲得した能力は何か?…興味は尽きない。
原著が1996年とやや古く、出版当時、根強く残っていた多地域進化説——人類は各地域で先行するホミニドから生まれた——は、現在までのDNA研究によって精彩を失いつつある。だが、本書が多地域進化説を対立軸として置くことで、文章が明確でわかりやすくなっていることも事実である。また解説で訳者が最近の古人類学の情報を提供しており、古さは感じない。
古人類学の多くの研究を紹介しており、訳も読みやすい。手元におきたい良書だ。
(西川大亮/北海道大学大学院 工学研究科 博士課程)
<目次>
謝辞
まえがき
1 キビシュの謎——クリス・ストリンガーによる個人史をまじえたまえがき 1
2 イーストサイド物語 23
3 ぞっとさせられるような連中 71
4 時と機会 111
5 全人類の母? 151
6 時の砂に残された足跡 197
7 肌の下はアフリカ人 237
8 呪術師 257
9 解き放たれたプロメテウス 297
注
解説
索引
(原題)
AFRICAN EXODUS: The Origins of Modern Humanity