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日本の経済格差 所得と資産から考える (岩波新書 新赤版)
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紙の本
我が国の所得格差の拡大を膨大なデータをもとに検証した書!
2016/09/21 08:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、1998年に出された我が国の経済格差について考察した書です。バブル期に土地・株式が急騰したこと、低成長期に入って所得が上昇しないこと、などから「一億総中流」に象徴される社会の平等・安定意識は揺らいでいます。時代の推移のなかで、そして国際比較の上で、格差の拡大を統計データによって詳細に検証し、その経済的メカニズムを明らかにしながら、税制や教育、企業システムなどの課題をしめした画期的な書です。
紙の本
noname
2003/04/09 12:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:阿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本は「1億総中流」という言葉に代表されるような平等社会であると言われてきた。しかし近年各種調査から日本の所得分配が不平等化しつつあることが指摘されている。本書のなかで著者は、所得分配の不平等度を測る代表的指標のひとつであるジニ係数を用い、他の先進各国との国際比較、戦後日本の各時期との比較を通じて、日本社会が近年急速に不平等度を増してきたこと、1980年代後半や1990年代では先進国中最高の不平等度であることを示す。
私個人の印象では、現在の日本社会では、不平等度の高まりを感じつつも「1億総中流の平等な日本社会」という認識がいまだに支配的であるように思う。このように、日本社会の不平等化が人々に認識されないままに、税制や各種社会保障などをめぐる議論がなされている現状は、結果的に人々が好ましいと考えている以上に不平等な社会を作る危険がある。その点からも日本社会の不平等化を指摘した本書をぜひ一人でも多くの人々に読んでもらい、各自の政策判断に役立ててもらいたいものだ。