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砂をつかんで立ち上がれ
著者 中島らも
本と人との出逢いは、運命だ。偶然、手にしたように見えても、しかるべき人に、しかるべき本が巡りあうようにできている。山田風太郎『甲賀忍法帖』、バロウズ『裸のランチ』、東海林...
砂をつかんで立ち上がれ
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砂をつかんで立ち上がれ (集英社文庫)
商品説明
本と人との出逢いは、運命だ。偶然、手にしたように見えても、しかるべき人に、しかるべき本が巡りあうようにできている。山田風太郎『甲賀忍法帖』、バロウズ『裸のランチ』、東海林さだお「丸かじりシリーズ」……。イヤミな優等生だった小学校時代、フーテン青年時代、そして印刷会社の営業マンを経て今に至るまで、道草を繰り返しながら出逢ってきた数々の書物へ、愛をこめてつづる、本読みエッセイ。
目次
- 全ての聖夜の鎖(ひかり号で飲む/震災の置き土産/故宮博物院に遊ぶ/躁病について/無人島の百科事典/いかした弁当箱/机上昨今/小説の神さま/馬場伝説/全ての聖夜の鎖/無知の涙/今なら眠れる!/究極のしりとり/食は恥である/レコーディングのエネルギー源/放浪作家 森三助について/ぶあつい本/「毒薬」について/宝石買い/無敵のハンディキャップ/隣のサイコさん/町田康を読む/紙おむつ/諸星大二郎にはまる)/昇る朝日(五万円のギター/元印刷営業マンの知恵/ま、こんなもんばい/モミイさん/起承転結/三度目のチャレンジ/昇る朝日/達人!/空撮/CDデビュー/締め切り)/天使とエロス(至福のひととき/初めての本/なにも書かずに悶々の日々/相手が勝ったりこっちが負けたり/眼疾の記/「破天鬼」について/さかだち日記/わたくし的読書/オランダ魂/ゴンとチチ/八百長!? と思いつつも道場六三郎を応援/李敬烈の不思議な力/油断/わかぎゑふについて/賞の戦い/ピカピカの南光師匠
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紙の本
「静」のなかの「凄み」
2004/03/11 12:53
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:リチャーズ - この投稿者のレビュー一覧を見る
書評を中心としたエッセイ集である。コピーライターとして異才をはなっていたらもさん、タイトルのうまさは相変わらず。
文章は以前より、落ち着いていると思う。ぶっとんだ感じはほとんどしない。
ちなみにこのタイトルは、北野武「顔面崩壊」のあとがきだった。
事故で死にかけたたけしさんの本のあとがきを、クスリで死にかけたらもさんが書いた。まず、そのことが、すごい。
らもさんとたけしさんは自ら死を呼び寄せた人ともいえる。そのことが二人に共通の「凄み」を与えていると思う。「静」の中にひそむ「凄み」を。