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紙の本
小説の神様
2002/06/05 22:18
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やまたのおろち - この投稿者のレビュー一覧を見る
城の崎にては、志賀直哉の作品の中でもとても素晴らしい作品です。さりげない小動物の死をとおして、生き物の生と死を考察した作品ですが、「生と死は対極ではないような気がした」「それほど差がないような感じがした」という心境は最近になって特に共感します。かつて「小説の神様」といわれた著者が現代では少し人気を失っているようですが、やはり志賀直哉の文体は素敵です。
紙の本
読みやすかった
2022/11/03 09:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Forest - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめて志賀直哉の小説を読みました。私は小説に苦手意識がありましたが、どの短編作品も面白く、すぐに読み終えてしまいました。
特に、小僧の神様と転生が面白かったです。
紙の本
エゴイスティックな真実
2003/06/22 11:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:穂高 嶺二(文筆業) - この投稿者のレビュー一覧を見る
志賀直哉の第二期の短編十八編を収める。「城の崎にて」「赤西蠣太」「小僧の神様」等は、教科書にもよく掲載されている直哉の代表的な短編であるが、この集の最後の四編は、四十代の直哉が二十歳ほどの祇園の茶屋の仲居と不倫関係になり、結果として招いた火宅の日々の記録である。これらは、ある意味で、人間のエゴイズムの良いサンプルであるが、決して読後感爽快とは言いかねる。しかし、志賀直哉の文豪たる由縁は、このような作品にも、刃のような表現が潜められている点にある。「女には彼の妻では疾の昔失われた新鮮な果物の味があった。それから子供の息吹と同じ匂いのする息吹があった。北国の海で捕れる蟹の鋏の中の肉があった」。なんと残酷な真実!
紙の本
志賀直哉の文体。
2002/07/13 11:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凛珠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
志賀直哉の文体は素晴らしいと聞いたので読んでみた。確かに素晴らしい。素晴らしいといっても泉鏡花のような綺羅をちりばめた素晴らしさではない。事物の描写が正確でこと細かく、まさしく「情景が目に浮かぶよう」なのだ。
表題作の「小僧の神様」「城の崎にて」は、その細かな描写が作品を一つの美術品のようにしている。華やかな美術品ではなく、瀬戸物などの焼き物だ。「山科の記憶」の「妻は頭から被った掻巻の襟から、泣いたあとの片眼だけを出し、彼を睨んでいた。それは口惜しい笑いを含んだ眼だった」(浮気相手の女と会ってきた帰りの夫を迎えた妻の描写)という文章も印象的。「赤西蠣太」は、大名家の奥女中が屋敷の表に詰める藩士と交流を持つことは無いので、時代考証の間違いの槍玉に挙げられることが多いが、「銀鮫鱒次郎」(ぎんざめますじろう)や「小江」(さざえ)といった海の幸にちなんだ人名が面白い。
どうも嫌われることも多いらしい志賀直哉。「小説の神様」と呼ばれながらも、敗戦後はフランス語を国語にしてはどうかと提言した。
また志賀直哉本人は批評家をあまり信用しなかったという。ある人は、志賀直哉は20歳では分からないと言っていた。私は20歳だ。正直、本書の収録作の中には退屈な思いをしたものもある。だが私は自信が無いので、単に自分に鑑識眼が無いだけだろうと思ってしまう。「退屈」な純文学は厄介な代物だ。自分が未熟なだけだが。
紙の本
三つの死
2001/03/02 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:7777777 - この投稿者のレビュー一覧を見る
志賀直哉は療養のため城の崎にきた。そこで、志賀直哉は三つの死を目の当たりにする。一つは自然死。一つは追い詰められた死。一つは偶然の死。
彼はその死の様子を何の感情も交えずに正確かつ冷静に描いてゆく。
あまりに正確な描写は圧巻。
紙の本
珠玉の短編集
2022/12/27 11:22
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投稿者:鎮文修 - この投稿者のレビュー一覧を見る
志賀直哉中期の短編集である。吟味された言葉遣いはシンプルで、悪く言うと出来事の羅列のようにも見えてしまうのだが、そこに詩情があるという評は説得力がある。