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文庫

紙の本

サンドリンガム館の死体 (ミステリアス・プレス文庫 ハヤカワ文庫)

著者 C・C・ベニスン (著),宮脇 裕子 (訳)

サンドリンガム館の死体 (ミステリアス・プレス文庫 ハヤカワ文庫)

税込 990 9pt

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みんなのレビュー5件

みんなの評価3.3

評価内訳

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紙の本

イギリスのクリスマスを楽しめます。

2001/08/14 12:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「女王陛下のメイド探偵ジェイン」の2作目です。主人公のジェイン・ビーは普段はバッキンガム宮殿のメイドをしていますが、クリスマスは王族が過ごすサンドリンガムハウスで仕事をし、カナダから来た父と過ごします。
 ジェインと父との関係が不安定で、家族、将来への不安などジェイン個人のことについて沢山触れてあります。

 発見された死体はおとぎ芝居の主人公で女王の格好をしていました。おとぎ芝居とは、「シンデレラ」のようなおとぎ話にもとづいた、ユーモラスな子供のための芝居で、「いかにもイギリス的」な物です。イギリスのクリスマスの様子があちこちに散りばめられています。

 死体がつけていたティアラを中心に、ジェイン、エリザベス女王、マーガレット王女の楽しいやり取りが、冬の重い雰囲気の中可愛らしく描かれています。きっと女性ならジェインの気持ちがよく分かるでしょう。

 殺人動機を探っていく過程で多くの王族、友人が登場します。順番に考えていくと上手く謎解きが楽しめます。「バッキンガム宮殿の殺人」「サンドリンガム館の死体」「ウィンザー城の秘密」と3作品を順番に読むとよいでしょう。

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紙の本

エリザベス女王のメイド探偵

2002/04/21 03:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 
 エリザベス女王の主な館の一つで、有数の狩猟場を持つことで知られるサンドリンガム館。女王は、身内の他に友人である侯爵夫妻を招き、伝統の狩猟に出かけていた。ある日、外出から館に帰ってきた女王は、自分にそっくりの恰好をした女性の死体を発見してしまう。
 
 またしてもその現場に居合わせてしまった女王のメイドジェインは、再び事件の捜査を頼まれてしまう。前日には、過激な動物愛護団体による破壊活動が起こったばかりで、殺人事件との関連も危惧されるのだが……。
 
 メイド探偵ジェインが、エリザベス女王と共に活躍するシリーズの第2作。
 
 
 前作『バッキンガム宮殿の殺人』に引き続いて、イギリスの高名な建築を舞台とした作品。こちらも引き続いて、女王自ら死体を発見してしまい、メイドである主人公ジェインも偶然に居合わせてしまい、事件の捜査を命じられる。
 
 公務に忙しいエリザベス女王は、心ひそかに事件の発生を刺激的にとらえているのか、内部の捜査機関に捜査を命じるながら、ジェインからの捜査報告を受けて、自身の推理を展開する安楽椅子探偵の才能を発揮してしまう。
 
 ジェインはカナダ出身であり、王室のことには詳しくないが、メイドという気楽な立場を利用して比較的自由に捜査を行うことができる。女王は、責任ある立場にあり、その身でありながらも自由に行動することはできない。だが、王室についての知識や情報は誰にも負けないものが当然ある。この2人は、足りない部分を補い合う、意外なほどに合ったいいコンビなのだ。
 
 本作にも前作と同様に、ジェインには女王以外の協力者が存在している。今回、大叔母の変わりに登場するのは、カナダで騎馬警官を務めているジェインの父親。捜査のプロとして、ジェインからの情報を得て、なかなかするどい推理を披露している。
 
 もう一人、魅力的なキャラクターが登場する。まだ2冊だけだが、おそらくはシリーズでお馴染となっている、ゲイの下僕デイヴィーだ。小太りで陽気、女王に絶対の忠誠を誓っている彼は、カナダの出身で王室のことには疎いジェインを助け、歩く王室辞典よろしく古今の王室に関する知識を披露してくれる。極東の読者にとっても、彼の知識は興味深い。
 
 
 サンドリンガム館という魅力的な建物を舞台に、犯人捜しの趣向が色濃い本作は、前作以上に本格ミステリ的。構成や台詞なども洗練されていて、会話による事実の整理などからも上手さが感じられた。本作以降のシリーズ作品が楽しみだ。
 

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2004/10/15 20:27

投稿元:ブクログ

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2006/05/12 00:28

投稿元:ブクログ

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2019/06/14 11:43

投稿元:ブクログ

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