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商品説明
植民地支配下の朝鮮。土地の収奪や労働動員、「日の丸」の強制、頻発する公害とそれに対する闘争などを切り口に、支配をうけた地域とそこに暮らす人びとの視点から、支配の実態を描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
植民地支配下の朝鮮でどのような暴力がふるわれ、日々の暮らしは変容したのか。人びとはどのように支配に抗い、破壊された社会関係の再構築をめざしたのか——土地の収奪や労働動員、「日の丸」の強制、頻発する公害とそれに対する闘争などを切り口に、支配をうけた地域とそこに暮らす人びとの視点から、支配の実態を描き出す。【商品解説】
目次
- はじめに
- 朝鮮民主主義人民共和国のある海辺の町から
- 国境を行き来する人びと
- 足下から歴史を考える
- 凡 例
- 第一章 奪われた土地──日露戦争と朝鮮
- カキ会社への怨み
- ある日、突然やってきた日本軍
著者紹介
加藤 圭木
- 略歴
- 〈加藤圭木〉1983年埼玉県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。同大学大学院社会学研究科准教授。博士(社会学)。著書に「植民地期朝鮮の地域変容」など。
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紙の本
植民地時代とは何か?
2022/04/16 00:47
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本で出て来る興南の工場は北朝鮮が「社会主義朝鮮の成果」だと以前は喧伝していた興南肥料工場の前身だとは知らないのだろうか?北朝鮮の国章に使われているダムが戦時中に建設された水豊ダムであるように、植民地時代は以北では工業化が進められていたので、朴正熙の時代に逆転するまで北朝鮮の方が韓国より経済的に恵まれていた(人民大衆の生活水準まではともかくとして)と見なされていた。単純に「日帝による朝鮮の収奪」という視点のみでは論じられないのではないか。とにかくこの本はせっかちに論じているようだ。光復後の歴史が記されているのは以南だけだから、以北では歴史がないらしい。
衆議院議員選挙法が植民地に施行されていなかったから「内地」に戸籍がある日本人であっても、選挙権・被選挙権が行使出来なかった事は記されている。しかし、帝国議会の代議士だった朴春琴がいるように、朝鮮人は「内地」では選挙権・被選挙権が行使出来たから、こうなると制度上の問題ではないのか。朝鮮総督は現役・予備役の軍人から親補され、政務総監は「内地」からやって来る内務官僚だから、朝鮮総督府に入庁した官僚でも局長どまりなのも同じ。
昭和3年の御大典の時の不敬記録なので「李王」とあるのは、大正15年に薨去した「純宗・二七代朝鮮皇帝」ではなく、英王(李王垠)のはずだ。英王は旧韓国の皇太子なので、「「即位式」をおこなった」という記述の意味が通じるのだが。それともいつも「李垠」と呼んでいるから、無意識に排除してしまったのだろうか。「社会主義の影響」があるのかもしれないが、むしろ旧韓国に郷愁を感じている儒者に近い人々のような気がする。
書堂に「民族意識の発露」を見いだして、朝鮮教育令に従っていた学校を「天皇制イデオロギーを朝鮮人に注入する施設」とでも見なしているようだ。書堂を朝鮮時代の遺物と見るか、日帝下の学校であっても近代的な教育を授ける施設と見るか、と視点によって変わってしまう。韓国は勿論、北朝鮮であっても植民地時代に高等教育を受けた人々が朝鮮労働党中央や政府などの要職に就いていたと思うが。