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紙の本
ある男 (朝日文庫)
著者 木内 昇 (著)
明治政府が敷いた中央集権体制に昂然と抗った男たち。“意識”に目覚め立ち上がる者がいる一方、旧弊な立場に縋る者もいた。歴史に飲み込まれていった名もなき数多の痛切な叫びを描く...
ある男 (朝日文庫)
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商品説明
明治政府が敷いた中央集権体制に昂然と抗った男たち。“意識”に目覚め立ち上がる者がいる一方、旧弊な立場に縋る者もいた。歴史に飲み込まれていった名もなき数多の痛切な叫びを描く、時代短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
明治政府が敷いた中央集権体制に昻然と抗った男たち。“意識”に目覚め立ち上がる者がいる一方、旧弊な立場に縋る者もいた。歴史に飲み込まれていった名もなき数多の痛切な叫びを描く、時代短編集。全7編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
「地方は、中央に隷属しているわけじゃあないのだぜ」南部尾去沢銅山を食い物にする井上馨に直談判を企てる金工の男、岩倉具視暗殺事件の処理に暗躍した肥前出身の警察官、会津の民のために奔走した元京都見廻り組の男、国会開設を檄文で訴える岡山の隠れた俊才……。薩摩・長州が牛耳る明治中央政府のひずみに対して、地方から声を上げた名もなき数々の男たちの生き様を描く、渾身の時代短編集。【本の内容】
収録作品一覧
蟬 | 7−46 | |
---|---|---|
喰違坂 | 47−91 | |
一両札 | 93−142 |
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男の矜持
2017/02/20 20:31
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
御一新、ゆっくりと激しく日本が変わった時。先を見る者、取り残される者、呆然とやり過ごす者。そんな中の「ある男」。男に名前はない。でも考え、憤り、体を燃やし確かに生きていた。偽札作りを持ちかけられ、自分の腕を試すために試行錯誤する男。この男が燃やしたもの、それは男の矜持だ。男は名誉のため、偽札作りに命をかけのめり込む。もう誰も求めていないのに。そこから、ひゅんと場面が変わり若かりしころの男と弟と母の話。急激に訪れたまろやかなあたたかさにくらくらし、えも言われぬ懐かしさがこみ上げてくる。これが木内昇の物語だ。