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商品説明
命の尊厳とは何か? 高齢の患者が多い地方の小規模病院で、答えのない問いに必死で向き合う若き研修医と看護師の奮闘を描いた連作短編集。『小説野性時代』掲載に書き下ろしを加えて書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
看護師の月岡美琴は松本市郊外にある梓川病院に勤めて3年目になる。この小規模病院は、高齢の患者が多い。 特に内科病棟は、半ば高齢者の介護施設のような状態だった。その内科へ、外科での研修期間を終えた研修医・桂正太郎がやってきた。くたびれた風貌、実家が花屋で花に詳しい──どこかつかみどころがないその研修医は、しかし患者に対して真摯に向き合い、まだ不慣れながらも懸命に診療をこなしていた。ある日、美琴は桂と共に、膵癌を患っていた長坂さんを看取る。妻子を遺して亡くなった長坂さんを思い「神様というのは、ひどいものです」と静かに気持ちを吐露する桂。一方で、誤嚥性肺炎で入院している88歳の新村さんの生きる姿に希望も見出す。患者の数だけある生と死の在り方に悩みながらも、まっすぐに歩みを進める2人。きれいごとでは済まされない、高齢者医療の現実を描き出した、感動の医療小説!【商品解説】
収録作品一覧
窓辺のサンダーソニア | 5−16 | |
---|---|---|
秋海棠の季節 | 17−72 | |
ダリア・ダイアリー | 73−130 |
著者紹介
夏川草介
- 略歴
- 〈夏川草介〉1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。「神様のカルテ」で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「本を守ろうとする猫の話」など。
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紙の本
切り捨てなければならないという選択
2022/05/31 15:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みつる - この投稿者のレビュー一覧を見る
同著者の「神様のカルテ」とは一味違った、
「高齢者の医療に向き合う」話でした。
現実問題、超高齢化社会になりつつある日本ですが、
その現状を見事な切り口で描いている作品です。
第二章に登場する谷崎先生の
「山のような高齢者の重みに耐えかねて悲鳴を上げている、倒壊寸前の陋屋です。倒れないためには、限られた医療資源を的確に効率よく配分しなければいけない。そのためには切り捨てなければいけない領域がある。」104頁
この言葉に、祖母を看取った病院を思い出しました。
狭い病室に10人もの患者を無理やりつめこんで、
部屋には、オムツの交換ができていない人ばかりで、
ひどい尿臭がする。その中で祖母に
「少しでも何か食べてね」とは言いつつ。
こんな病院では食べるに食べれない。と思いました。
しかし、もう祖母も89歳、看取りの時と思われたから、
この病院に運ばれてきたのかもしれません。
最期に無理やり好きだったコーラを紙コップに半分入れて
飲ませました。結局、3分の1も飲めませんでしたが、
それでも、一口飲んで、笑顔になってくれたのを思い出しました。
病院は清潔できれいなところばかりではないことを知りました。
そうやって、どこかでもう「これは看取りだ」と判断されているのかもしれません。
しかし、そうしていかなければ、若い人たちを救っていけないのが現状なのです。その難しい葛藤を、研修医の桂先生と看護師の美琴が体験していく物語です。
神様のカルテのイチさんもチラリと登場?する、
神様のカルテにはない、新しい切り口の本でした。
紙の本
勿忘草の咲く町で安曇野診療記
2021/06/27 22:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岐阜チャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
神様のカルテが好きで買いました。やっぱりすてきなお話です。
紙の本
いつか眼前に来る話
2019/12/12 06:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:sora - この投稿者のレビュー一覧を見る
母がいつも言うのは、「私は薬に負けるから死にかけたら治療しないで。
でも、あなたにとって親を生かすことが必要なら治療して良い」です。
いざその場になった時、母の意思を尊重して良いのか選べないでしょうが、考えなきゃいけないことだと思い出しました。
一止先生との出会いはいつかあるんでしょうか…。
紙の本
清々しさが漂う
2021/03/11 03:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Pinokonokonoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
読んでくれと手招きしているような感覚になり手に取った。
読者に清々しさを感じさせる読後感も爽やかさを保った作品。
何年か前に読もうとして挫折した『神様のカルテ』にも再度挑戦してみたくなった。
紙の本
『神様のカルテ』と同じ爽やかな読後感
2020/11/14 19:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
看護師3年目の女性と研修医1年目の男性医師の話。随所に折々の花が出てきて、主人公二人のひたむきな生き方と相まって、爽やかな小説でした。「花の美しさに気づかない人間を信用するな。そいつはきっと人の痛みもに気づかない奴だ」という部分に深く同意。
続きも出ると嬉しいなぁ。