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読割 50
紙の本
やみ窓 (角川ホラー文庫)
著者 篠 たまき (著)
【『幽』文学賞短篇部門大賞(第10回)】古びた団地に住む30代半ばのフリーター・柚子は夫を不慮の事故で亡くしていた。その日も「かさり…」と窓の外の漆黒の闇から徐々に“あれ...
やみ窓 (角川ホラー文庫)
やみ窓
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商品説明
【『幽』文学賞短篇部門大賞(第10回)】古びた団地に住む30代半ばのフリーター・柚子は夫を不慮の事故で亡くしていた。その日も「かさり…」と窓の外の漆黒の闇から徐々に“あれ”が近づいて来て…。幻想とエロスの土俗ホラー連作集。書き下ろしを加えて文庫化。〔2016年刊の加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
2年前に結婚し、夫と死別した柚子は昼間はコールセンターのシフト制で働くフリーターだ。義理の母は柚子に息子を殺されたと罵倒する。柚子が味わった地獄は、別の形となって続いていた。それは何の前触れもなく突然やってくる異界のものたちとの闇の取引だ。いつ蹂躙されるともしれない危険と隣り合わせだが、窓の外の哀れな貧しい物の怪たちの来訪を待ちわびる柚子なのであった……。(「やみ窓」)
月蝕の夜、「かみさん……」土の匂いのする風が吹き、野分の後のように割れた叢に一人の娘が立っていた。訛りがきつく何をしゃべっているか聞き取れないが、柚子を祈り、崇めていることが分かった。ある夜、娘は手織りの素朴な反物を持ってきた。その反物はネットオークションで高額な値が付き……。そんなとき団地で出会った老婦人の千代は、ネットオークションで売り出した布と同じ柄の着物を持っていた のだ。その織物にはある呪われた伝説があった……。(「やみ織」)
ほか、亡き夫の死因が徐々に明らかにされ、夢と現の境界があいまいになっていく眩暈を描いた「やみ児」、そして連作中、唯一異界の者の視点で描いた「祠の灯り」でついに物語は大団円に。色気と湿気のある筆致で細部まで幻想と現実のあわいを描き、地獄という恐怖と快楽に迫った傑作。【商品解説】
目次
- 目次
- 序(受賞作「やみ窓」を改題)
- やみ織
- やみ児
- やみ花(書下ろし)
- 祠の灯り
収録作品一覧
序 | 5−39 | |
---|---|---|
やみ織 | 41−144 | |
やみ児 | 145−208 |
著者紹介
篠 たまき
- 略歴
- しの・たまき●秋田県出身。東京都在住。ホラー作家、ライター。第10回「幽」文学賞短篇部門にて「やみ窓」で大賞受賞、デビュー。著書に『人喰観音』『氷室の華』『月の淀む処』などがある。
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