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魂手形 三島屋変調百物語七之続 (角川文庫 三島屋変調百物語)
著者 宮部 みゆき (著)
神田の袋物屋・三島屋では風変わりな百物語が続けられている。語り手一人に聞き手も一人。主人の次男・富次郎が聞いた話はけっして外に漏らさない。少年時代を木賃宿で過ごした老人が...
魂手形 三島屋変調百物語七之続 (角川文庫 三島屋変調百物語)
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商品説明
神田の袋物屋・三島屋では風変わりな百物語が続けられている。語り手一人に聞き手も一人。主人の次男・富次郎が聞いた話はけっして外に漏らさない。少年時代を木賃宿で過ごした老人が三島屋を訪れ、語ったのは…。全3話収録。〔2021年刊の加筆修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
百物語なんかしていると、この世の業を集めますよ――。江戸は神田の袋物屋・三島屋では、風変わりな百物語が続けられている。語り手一人に、聞き手も一人。主人の次男・富次郎が聞いた話はけっして外には漏らさない。少年時代を木賃宿で過ごした老人が三島屋を訪れた。迷える魂の水先案内を務める不思議な水夫に出会ったことがあるという――。三島屋に嬉しい報せも舞い込み、ますます目が離せない宮部みゆき流の江戸怪談。【商品解説】
目次
- 第一話 火焔太鼓
- 第二話 一途の念
- 第三話 魂手形
- 解説 東 雅夫
収録作品一覧
火焰太鼓 | 7−104 | |
---|---|---|
一途の念 | 105−170 | |
魂手形 | 171−318 |
著者紹介
宮部 みゆき
- 略歴
- 1960年東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール読物新人賞を受賞。『龍は眠る』(日本推理作家協会賞)、『本所深川ふしぎ草子』(吉川英治文学新人賞)、『火車』(山本周五郎賞)、『理由』(直木賞)ほか著書、受賞歴多数。
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待ってました
2024/03/31 10:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
待ってました、の三島屋シリーズ。なさぬ仲でもあったかい仲、がしみるような魂の水夫の話がとりわけ印象的だったけ、どのお話もそれぞれよかったな。絵の師匠との再会やおちかの祝い事もあって、またでてきたあいつ! 悪さすんなよっ! 次も楽しみにしてます。
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魂手形 三島屋変調百物語七之続
2023/09/15 20:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズはおちかの時からすべて読んでいます。富次郎が聞き手になり絵を描くようになってからはますます話が面白くなってきました。人と怪物の境界がわからなくなり、お化けや魂にもいろいろな意味がありこよなく人生を考える姿がすきです。これからも継続して読んでいきたいです。
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次作へ不穏な影が
2023/07/09 18:33
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
変調百物語も第七巻まで来た。物語の聞き手が娘から若い男性に代わり、少しづつ異なった趣の話が聞けるようになった。二つの長めの話とひとつの短めの話が、旨い切り口で語られる。時にドキリとして、しかし安心して読み進めることができる。作者が作者であるから、読む人をきちんと心落ち着くところへ持って行ってくれるから。しかし、今作の最終場面で、未来に不吉な影がかかり、不安になるのだが。
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最短
2023/09/04 01:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「火焔太鼓」
「一途の念」
「魂手形」
全3編収録。
単行本としては最小の収録数。
ページ数も控えめ。
1編毎の重みは最重量級。
どれも単行本のタイトルに置かれていても
不思議ではない重厚感。
一途の念も宮部さんらしい、
怪異ともとりづらい不思議な話だったけれど、
魂手形はさすがの情な物語だった。
紙の本
安定の面白さ
2023/07/29 19:11
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投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
今作もあやしく不思議な話に浸れる。中でも『一途の念』で語られた理不尽の極みのような境遇に立たされた語り手の母の一途の念が印象的だった。富次郎の淡い慕情にもホロッとさせられる。
喜ばしい知らせもある一方で、謎の男との掛け合いにはこの先の展開が暗示されているのか、気になる。
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人の業
2023/07/12 02:39
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投稿者:あゆ - この投稿者のレビュー一覧を見る
三つの短編集 読み終わったあと、物悲しさと暗さに満たされる。それだけ、引き込まれる優秀な作品 霊験あらたかな火消し太鼓の第一話 神の人を護る力と人に試練を与える厳しい力 それに対応する一藩の藩士達の話。ラストは大切な兄弟が神の依り代となり命を捧げる。第二話は、欲深い人によって遊女となり、子供を授かり、その子供達の風貌を自分が願う姿に変貌させる。第三話は、この世での恨みが、あの世の悪霊に繋がるという話。全て人の業が根底にある。心沈む宮部ワールドに満たされる
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「一途の念」が良かった
2023/08/02 22:24
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
三島屋変調百物語の第7弾である。三話収められている。これまでより話数が少ないし、ページ数も少ない。何故かはわからないが。この中では一番ページ数の少ない第2話「一途の念」が一番良かった。第3話の「魂手形」の最後にこのシリーズでたまに出てくる怪しげな人物が出てくる。おちかの頃から因縁のある人物であるが、間をおいて読むと全く忘れてしまっている。これって一回まとめておさらいしてほしいのですが。
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捻りのきいた怪談
2024/01/14 11:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
百物語の聞き手がおちかから三島屋の次男坊富次郎へとバトンタッチしてからの第二弾です。
今回も三人の語り手が、自ら体験した不思議な出来事を胸から吐き出すために三島屋を訪れます。
最初の語り手は、参勤交代で国元から江戸に出てきたという若侍だった。
富次郎が心の中で「美丈夫殿」と呼びかけていたように、見目麗しいだけでなく礼儀正しい侍だ。
美丈夫殿の国元では峻厳な山々が連なっており、山城が山麓に広がる城下町を見下ろしていた。
当時十歳の美丈夫殿には一回り離れた兄と嫂に面倒を見てもらいながら武芸にいそしむ少年だった。
だがある日法螺貝の音が鳴り響いたことで事件は起こる。
火事が起きた時に打ち鳴らされる太鼓が盗まれ兄を含めた近習たちや火消しの面々が大やけどを負っていたのだ。
そこからお殿様に連れられ、少年だった美丈夫殿は嫂と共に山の上にあるおおぼらけ沼という煮え立った沼を目指したのだった。
そこで美丈夫殿が見たモノ、そしておおぼらけ沼に隠された秘密が語られていきます。
二人目の語り手は富次郎が贔屓にしていた団子屋の少女おみよだった。
料亭の仲居だった母親と肺病やみの父親の間には父親にそっくりの兄が三人、末っ子のおみよだけが似ていなかったが兄弟仲良く助け合って暮らしている。
いつも明るく元気なおみよだったが、ある日富次郎が団子を買いに行くと泣きじゃくるおみよがいた。
母親が亡くなったことで取り乱していたお美代ですが、数日後にそれまで蓋をしていた過去の出来事をおみよは語りにやってくる。
夫婦の切ない気持ちがつまった話だった。
最後に登場するのが表題作の「魂手形」を語りに来る鯔背な老人だ。
だが語り手が来る前に、貸本屋へ嫁に行ったおちかが妊娠したというニュースが飛び込んできた。
嬉しさのあまり涙を流す女将さんはいい人だが、嬉しさと驚きで気絶した富次郎は大丈夫なんだろうか。
父親が木賃宿をしていたという語り手の吉富には、大柄で口の悪いお竹という継母がいた。
お竹は後妻に来てから二人の弟を産んでいたが、実子も吉富のことも分け隔てなく大切にしている様子が伝わってきます。
吉富のところへ縁談が舞い込んできてフワフワした気持ちでいた時のこと、お盆で客がいない木賃宿に白い経帷子を着た女の幽霊が天井に張り付いているという恐怖の体験をします。
ここでも息子をかばって飛び込んできた男よりも男らしいお竹に助けられるが、今度は髪を短く刈り込んだ歳も生業もよくわからない旅人が泊まりに来る。
その旅人が病で寝付いてしまい、世話をしているうちに彷徨ってしまった魂を成仏させる仕事の話を聞いていく。
幽霊が出てきて立派な怪談だけど、お竹と吉富の関係や彷徨ってしまった魂のために吉富が奮闘する話などどこかホロリとさせられる話でした。