紙の本
物語にひきこまれるが,魅力に欠ける部分もある
2010/07/27 23:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
これまで読んできたこの著者の本とはちがって物語風に書かれている. ドワンゴという会社の存在は知っていたが,その歴史や登場人物についてはほとんど知らなかったので,ひきこまれて読んでしまった.
ただ,全編が物語風ではあるが,説明的になったり物語がうまくながれずに,あまり魅力的でない部分もあった. このさきも著者がこのようなスタイルで書くことがあるのかどうかわからないが,今後に期待しておこう.
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ぼくたちがPC向けインターネットの真っ只中を生きていた同じ時間同じ日本で、同じIT業界のドワンゴはこんなことをやっていたのか。しらないことばかりだった。
最近ウェブに登場するようになってウォッチしていたKawangoさんのエピソードが書かれていて、興味深く読ませてもらった。
はじめてニコニコ動画でレミオロメンの粉雪の弾幕をみたときの感動を思い出した。
ITmedia:「ニコ動だけではない」 天才と廃人が作ったドワンゴの歴史ひもとく書籍
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/09/news012.html
ITmedia:「ネットはもうからないという幻想、壊したい」 川上会長が語る、ニコ動のこれまでと今
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0910/09/news049.html
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著者が書いているように、ドワンゴとして始まり大団円を迎えるまでのお話、というハッピーな内容では決してない。これまで様々な壁にぶち当たってきたし、未だ経営に厳しいものがある。
浮世離れした天才的なメンツとはいえ、困難に立ち向かうやりとりには生の人間模様が感じられて良かったし、プラグラミングの経験やネットに関する知識がない自分にとってはその姿が何よりもカッコよく見えた。
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Bio_100% が懐かしかった。しっかし、今思っても凄いメンバーだったんだなぁ。
P250.あ・ぱかの布留川英一がニコニコ動画を最初にプログラミングしたのか
P266.ニコニコ動画の命名の由来がわかった。
P275.YouTubeからの強制切断があったとは知らなかった。
ドワンゴがGACKTと親しかったとはしらなんだし、
P180.GACKTの傷心も知らんかった。
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「これからはgeekとnerdの時代だ。」著名な経済学者がそう言っていましたが、この言葉は、ドワンゴにぴったりでしょう。面白かった。
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2009/11/10(〜p228),11(〜p302終)
友人が持っていたので読んでみました。
私の大好きな、いつもお世話になっているニコニコ動画の裏側が知れるのではないかとwktkで読みました。
ニコニコ動画(ドワンゴ)が出来るまでの経緯がすごかった!
こんな汗と苦労の果ての会社だととは思わなかった(最初からすごい企業なんだとおもっていた)
まさか、ゲーム廃人だった人たちが作り上げた会社だとは・・・!とすごくびっくりしました!
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社会不適応者(失礼な呼び名だが敢えて)がドワンゴを設立し、成功したり、失敗したり、紆余曲折を繰り返し、ニワンゴという会社を新たに立ち上げ、ニコニコ動画という誰も考え付かなかったサービスを作るまでの歴史が書いてある。
とても面白く、ためになった。
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子供の頃ログインとか読んでたんだけど、あの頃のあの感じのままできた会社があったんだなあ、と感心した。もっと評価されるべきだと思うんだけど・・・多分アメリカだったらすごく評価される会社、というか人たちだと思う。
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(2010.03.17読了)
ニコニコ動画もドワンゴも聞いたことも見たこともありません。
著者の佐々木俊尚さんの本を2冊ほど読んだことがあり、めっぽう面白かったので、新しいのを読んでみようと図書館から借りてきました。
企業の盛衰物語は、結構面白く読めるものが多いように思います。この本もドキドキわくわくしながら読ませてもらいました。
ずっと出てくるのは、ドワンゴ会長の川上量生(のぶお)さんです。
物語は、1991年にリリースされたゲームSuper Depthからはじまる。インターネットはまだ一般化していないし、Windows もまだ登場していない。(考えてみると、インターネットもWindows もまだ成人式を迎えていない!) 当時は、パソコン通信というものがあった。
このゲームを作った集団Bio_100%がドワンゴの母体となった。
1995年、Windows95が発売された。
Bio_100%もWinDepth をリリースし、Windows に対応した。
川上量生は、1968年生まれ、京都大学工学部卒業、ソフトウェアジャパンというソフト卸会社に就職した。(57頁)
ソフトバンクに対抗するためにいろいろと工夫をして商品を発掘し、販売した。
通信ゲームを探し、DWANGOというサービスを見つけた。(68頁)
DWANGO は、Dialup Wide Area Network Gaming Operationの略。
1996年、ソフトウェアジャパンがつぶれた。DWANGOの通信対戦ゲームが使えなくなってしまう!
1996年、ドワンゴジャパンが設立された。(ゲームをやりたい人のために)
メンバーは、川上量生と太田豊紀。太田は、Laser5 で働いていた。Linux と輸入ゲームを扱っていた。
川上・太田に森栄樹が加わった。森は、Bio_100%の代表だった。Windows95で、ゲームを動かす際に必要なDirectXの普及をするための仕事をマイクロソフトでやっていたことがある。森は、マイクロソフトをやめて、ドワンゴに参加した。
ドワンゴの事務所は、人形町にあった。
Bio_100%の中心メンバーの一人だった戀塚昭彦も、森に誘われてドワンゴに参加した。(84頁) 金曜日に人形町の事務所に出てくる以外は、在宅勤務を続けている。
ケータイゲーム開発の中心となる清水亮も森に誘われてドワンゴに入社した。
「廃人軍団」と言うゲーマーたちのグループがあった。リーダーは佐藤耕司。廃人軍団は、昼夜を問わずゲーム空間に入り込み、ひたすらゲームをしまくっていた。(88頁)
Windows95日本語版が発売された直後、DirectXを使って動くゲームソフトとしてはDOOMがほぼ唯一の存在だった。佐藤はDOOMの大会に出場して優勝した。(91頁)
ドワンゴの川上は、ゲーマーを会社に呼んでいた。「廃人集団」もちょくちょくドワンゴのオフィスに遊びに来ていた。中野真もドワンゴのゲームにはまった。
川上は、SEGA RALLY2の通信対戦部分の開発を受注し、開発要員として佐藤、中野を雇い入れた。中野は、ゲームは好きだがプログラミングの知識はほとんどなかった。
●佐藤の異能(116頁)
自分が好きになったことへの集中度はものすごい。自分であれこれとことん調べ、全く未知の分野だったはずのテーマでも数日後には専門家のようにペラペラしゃべれるぐらいになっている。一方で、佐藤は廃人だった。新しいゲーム、新しい遊びを見つけると、いままで取り組んでいた仕事をほったらかしにして夢中になってします。
●複雑系(126頁)
複雑系と言うのは、従来の数値分析ではとらえることが困難だった気象や生命、経済などの現象を、カオスやフラクタルなどの新たな概念で分析しようという考え方である。
●大工さん型と大家さん型(133頁)
大工さん型と言うのは、アプリケーションやウェブサイトを開発する企業。物作りは得意だけれども、サービスの運営には踏み込まない。
大家さん型は、サービスの運営を得意とする企業。そのサービスを乗せるウェブやアプリケーションは自社で開発することもあれば、アウトソースすることもある。
ドワンドは、「いろメロミックス」と言う着メロサイトで業績を伸ばしたが、技術が進歩し、着うたフルが可能になった時に、着うた配信サービス「レコチョク」が登場したことにより、壊滅的打撃を受けた。
ニコニコ動画サービスによって再浮上を図ろうとしている。動画にみんなでコメントを書き込んで盛り上がるということなのだそうですが、見たことはありません。
◆佐々木俊尚の本(既読)
「グーグル Google」佐々木俊尚著、文春新書、2006.04.20
「ネットvs.リアルの衝突」佐々木俊尚著、文春新書、2006.12.20
(2010年3月19日・記)
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DWANGO dialup wide area gaming operation
ゲーム廃人
着メロ いろメロミックス
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佐々木俊尚さんからかなり時間をかけて書いた本と聞いていたので
(↑自由大学のノマド講義にて)
発売前から気になってしかたなかった本♪
私はニコニコ動画には正直あまり縁がないのですが、、、
この本はすごく面白かった。
途中で何度か笑ってしまいました。
(最初の時点で、寝る前に読んじゃダメだなと思いました・・・笑)
中身はタイトルそのもの。
技術屋からなるドワンゴがニコニコ動画に至るまでの物語。
こんなに濃厚な背景があったとは全く知らなかった。
まるでドラマを見ているみたい・・・
様々な人の関わりっぷりも特異で興味深い。
企業物語の面白さに加え、必見なのが
現会長の川上さんが有する視点。
ものすごくセンスがいい。ポイントを押さえている。
よく組み立てられた戦略的なものとはちょっと違うみたいだけど、
このセンスが半端ない。
サービスの方針も、技術の良さを活かす視点も・・・。
初心やそもそも論を常に持っているからなのかな?
こういう視点は得るものが多い。
そんなセンスが発揮され、徹底的に用いられていく中で
とっても笑えたのがP264~の「ニコニコ動画発信」の部分。
情景が想像できちゃう・・・。
こういう物語のアツさが伝わる部分は、本当に楽しいですよね~(^^
アツくなる本が好きな人は絶対好きだと思う!
エニグモの本が好きな人とか・・・>『謎の会社、世界を変える。』
#偶然にも(?)この本の帯は佐々木さんのコメントが入っていましたよね(^^
そしてこのエニグモ本とは共通点も感じる。
それは、ドワンゴという会社も個人の力を生かそうという考えを持っているところ。
先を見据えて、個人が活きる仕組みにならないかを考慮している。
だからこそ、人に受け入れられるサービスになっていったんだろうな。
数々の困難に直面し、起死回生を図ってきた。
今後はどのような展開が生み出されていくのか
引き続き注目していきたい企業だな~と思いました。
それにしても・・・
「歴史に名が残る企業」ってステキですね~ (^ー^*)/
ちなみに、、、
Webの歴史にも触れられる本。
私は中学?高校?くらいにインターネットの世界に飛び込み始めましたが、
それ以前の話もあるので、そこも興味深かったです。
(専門用語はさすがに理解し切れない部分もありましたが、問題ないです)
そういえばそうだったな~、懐かしいな~という要素もたくさんでした♪
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とても面白かった!
インターネット創世記、現在の様に誰でもインターネットができる時代ではなく、まだ一部の人しか知らない最先端の技術だった頃、すべてが感動だったあの頃を思い出しながらワクワク読めました。
288のモデムで、深夜11時からのテレホーダイで繋いで夜更かししたあの頃。今みたいにお手軽で自由ではなかったけれど、すべてが新鮮でドキドキできた、そんな物語でした。
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ドワンゴの創世記はデスマーチだったんだな。
i-modeが出てから注目されるゲームをたくさん出して有名になった。
でもお金がなくてどこもに集り(たかり)にも来たそうだ。夏野氏らが対応して、自分たちでゲーム作れば、と提言。夏野氏はi-modeのキラーコンテンツとしてゲームの登場を期待していた。つりゲーム3時間で3000人の登録者が出てきた。ドワンゴの最初は夏野氏を怪しい人と思っていたそうだ。
自分のためにインターネットを利用して、それが他人のため、全体のためになっていく。そのような自律的なポジティブフィードバックこそがネットビジネスの本質。
gooにも話をもっていったそうだ。
いろメロミックスは着うたの登場によって大打撃を受けた。
着ボイスではダウンタウンをCMに起用していた。コンテンツ業界の浮沈みは烈しい。
CPもi-modeとともに成長してきた。
2005年DeNAのモバゲータウンでCPは苦境に陥った。
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ニコニコ動画の話は最後の章だけで、そこまではまあドワンゴの設立からいろいろなモバイル向けサービスを立ち上げては失敗していったりする話。動きが速い業界なので、数年前のサービスでもすでに懐かしく読めたりする。
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人の魂を動かすサービスは抽象的な組織が創造しているものではなく、そこにいるあの人とあの人が、必死に悩み抜いて手を動かし続けて信頼を築いて、ようやく創造できたもの。ふわっとしたjustアイディアから何かが綺麗に創造されてるわけじゃなくて、とてもリアルな話なんだ。この本にはコンテンツビジネスへの挑戦の奇跡として、学べる本質が多いが、何よりも心に刻むべきなのは、人だということ。廃人と奇人と天才でなかったとしても、それくらいパワーを持っていなければできない。(今回は初めてbooklogで引用を利用してみたがこれは便利)