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商品説明
急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学生のときに被爆していた。大日本帝国陸軍偵察機パイロットのひとり息子であった彼は、当時、広島市内に住んでいたのだ。妻と娘は、亮輔が大事にしている仏壇で、異様に古びた標本箱を発見する。そこには、前翅の一部が欠けた小さな青い蝶がピンでとめられていた。妻も娘も知らなかったが、それは昭和20年8月に突然断ち切られた、切なくも美しい恋物語を記憶する大切な品だった―。第26回小説すばる新人賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【小説すばる新人賞(第26回)】白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学生のときに広島で被爆していた。妻と娘は亮輔が大事にしている仏壇で、青い蝶が入った標本箱を発見する。それは昭和20年8月に突然断ち切られた、切ない恋物語の遺品だった…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
周防 柳
- 略歴
- 〈周防柳〉1964年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、編集者・ライターに。「八月の青い蝶」(「翅と虫ピン」改題)で第26回小説すばる新人賞を受賞。
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紙の本
語り継ぐべきテーマ
2015/12/14 05:03
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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
原爆投下から70年。それ自体は重いテーマだが、語り継がねばならないテーマでもある。本作は、何も語らなかった父を想像する手法がとられていて、むしろ被爆者が声を上げた方がとも思ったのだが、とまれ、「すばる」を受けるような新人が取り組んだことに意義を感じる。