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商品説明
【坪田譲治文学賞(第32回)】父親の転勤にともない、家族全員でオーストラリアに引越し、現地の小学校に通うことになった真人。言語の壁を乗り越え逞しく成長するが…。少年とその家族の〈故郷の物語〉。『すばる』掲載を書籍化。【「TRC MARC」の商品解説】
【祝】第32回坪田譲治文学賞受賞
選考委員 阿川佐和子氏(作家)絶賛!
Masatoの心の一つ一つの動きが、なぜこれほどに私の目を潤ませるのだろう。
『さようなら、オレンジ』から2年。
注目を集める新人作家の、待望の新作長編!
一人の少年とその家族の、故郷の物語。
真人は、父親の転勤にともない、家族全員で日本からオーストラリアに移り住むことになった。
現地の公立小学校の5年生に転入した真人だったが、英語が理解できず、クラスメイトが何を話しているのか、ほとんどわからない。
いじめっ子のエイダンと何度もケンカをしては校長室に呼ばれ、英語で弁解できず鬱々とした日々が続く。
そんなある日、人気者のジェイクにサッカークラブに誘われた真人は、自分の居場所を見つける。
一方、真人の母親は、異文化圏でのコミュニケーションの難しさに悩み苦しんでいた――。【本の内容】
著者紹介
岩城 けい
- 略歴
- 〈岩城けい〉大阪府生まれ。大学卒業後、単身オーストラリアに渡り就職。デビュー作「さようなら、オレンジ」で太宰治賞、大江健三郎賞を受賞。
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紙の本
異国に暮らし、異国になじむということ。
2015/09/18 16:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
かなり期待していただけに、ちょっと肩透かしを食らわされたような気持ち。決して悪くはない。悪くはないのだが、いまひとつピンとこなかった。前作とちがい、わりと当たり前の内容に感じられてしまったからかもしれない。
主人公の真人は、父親の転勤でオーストラリア暮らし。最初は言葉や文化の隔たりからいじめられそうだったが、サッカーや虫などを通じて友達と交わるようになり、どんどん言葉も身につけていく。いっぽう母親は外国暮らしになじめず、家族内で軋轢が生じるようになる。真人自身の成績が落ちたこともあって、母親は息子を日本に連れて帰ると言う。そんな中、真人がした選択とはー。
真人は、その息遣いを感じるくらい瑞々しく生き生きと描かれていて、うまいとは思う。そのいっぽうで息子を外国に奪われたように感じる母親の気持ちも、痛々しいほど伝わってくる。テーマに興味を持てさえすれば、読み応えのある作品に感じるだろうと思う。