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紙の本
星新一 一〇〇一話をつくった人 上 (新潮文庫)
著者 最相 葉月 (著)
【講談社ノンフィクション賞(第29回)】【日本SF大賞(第28回)】【日本推理作家協会賞(第61回)】【星雲賞 ノンフィクション部門(第39回)】【大佛次郎賞(第34回)...
星新一 一〇〇一話をつくった人 上 (新潮文庫)
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商品説明
【講談社ノンフィクション賞(第29回)】【日本SF大賞(第28回)】【日本推理作家協会賞(第61回)】【星雲賞 ノンフィクション部門(第39回)】【大佛次郎賞(第34回)】【「TRC MARC」の商品解説】
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著者/著名人のレビュー
2010年10月27...
ジュンク堂
2010年10月27日、今日から読書週間です!
本の街・神田神保町では古本まつりがはじまり、
週末にはブックフェスティバルもあって、
福岡では 2010年10月20日から「ブックオカ」開催。(同年11月20日まで)
そしてこの読書週間はじまりの本日は、「文字・活字文化の日」。
ようするに本を読むって素晴らしい!という日なのです。
人それぞれ、読書体験の原点があります。
赤ちゃんの頃に出会う絵本、学校の図書館で読んだ少年文庫・・・。
そして、始めて踏み込む「大人の本」。
本欄担当にとっては、それが星新一さんで、一番“特別な”作家と
言われれば星さんを挙げたい。同様の方は相当多いのではないでしょうか。
最相葉月さんのこの評伝は、生命を削るようにしてあの鮮やかな作品群を
作りあげた星さんの姿が描かれています。
読み終えたとき、星さんの本を読んでいてよかったと、心から思います。
【折々のHON 2010年10月27日の1冊】
紙の本
SFをめぐる星、星、星。トンネルを抜けると、そこはショートショートの花咲く町でした。
2010/05/07 18:40
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1001編のショートショートを生み出した星新一の人となりとともに、いかにして星新一という作家がその才能を開花させ、類まれな想像力を羽ばたかせて作品を書いていったか、を記した評伝。文庫本上巻の本書では、星新一晩年の風貌を伝える「序章:帽子」、作家として世に出る前の親一(ペンネームである新一の本名)を綴った「第一章:パッカードと骸骨」から「第四章:空白の六年間」、SF作家として注目され始めた「第五章:円盤と宝石」「第六章:ボッコちゃん」の、大ざっぱに言って、三部から成っています。
巻頭の「序章」では、まず、星新一のショートショートのなかでも特に気に入っている作品「鍵」(『妄想銀行』所収)を取り上げていたところに、おっ!と引きつけられました。しみじみとした余韻が素晴らしいラストの文章がここで引かれているので、名品「鍵」を未読の方は、作品を読んでから本書に向かったほうがいいのではないでしょうか。また、この序章では、星新一直筆の色紙に書かれている<意中生羽翼 筆下起風雲>(意中 羽翼を生じ 筆下 風雲を起こす)の言葉が、ショートショートの名人にふさわしいもの。とてもいいなあと、印象に残りましたね。
作家となる前のことを綴った第四章まで。ここは読んでいて、かなり重苦しい気分になりました。父親の星一(はじめ)が創業した星製薬をまぐる記述などは、特に。でも、評伝では地味な箇所であるこの作家・星新一誕生前の記述が、後になって効いてくるのですね。下巻に来て、「ははあ、あの時の親一の記憶がここにつながってくるのか」と。頁をめくる手は重かったですが、第四章までをじっくりと読んでよかったなと、あとでそう思いました。
そして、1957年1月、レイ・ブラッドベリの名作『火星人記録』(現、『火星年代記』)を読んで<コンナ面白いのはめつたにない>と日記に記し、同年4月、作品のアイデアをいくつも手帳に走り書きするなど、この“昭和三十二年”という年に、作家・星新一が誕生。以後、次々にショートショートを発表していきます。その勢いたるや、開いた窓から飛び出し、花火さながら、一直線に空に駆け上る流星の如し。星新一の才能が作品に発揮され、SFの輝きと軌を一にする様子を活写した「第五章」に入って以降、わくわくしながら頁をめくっていきました。
万華鏡でも覗くように、時々刻々、ちょっとずつ変化する“星新一”の表情を配したカバー装幀は、吉田篤弘・吉田浩美のクラフト・エヴィング商會のコンビ。この上巻では、若かりし日の星さんの表情がいいですね。「星新一と、いいむぅあす」の声が、聞こえた気がしましたよ。
紙の本
星親一が、作家・星新一として世に出るまで
2019/05/01 22:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さらさばく - この投稿者のレビュー一覧を見る
ショートショートの作家として記憶される星新一の生涯を描いた労作ノンフィクション。上巻は、一代で星製薬を築いた父・星一と家族のこと、学生時代、親友の自死、父の急死によって後継社長となってからの、生前に新一本人が語らなかった6年間のこと、そして日本空飛ぶ円盤研究会に入りSFの同人になったこと、「ボッコちゃん」発表を機に作家として歩みだすまで。星家の親族や星製薬の関係者、新一の同級生などに丹念に取材して、星新一の生い立ちや人柄、時代背景を浮き彫りにしている。
SFがまだ定着していなかった時代の話で、戦後の日本の文壇の状況で初めて知ったことも多く、資料的にも価値がある作品だと思った。
紙の本
「門のある家」にふれられていて満足
2019/01/30 17:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本に、「門のある家」というショートショートのことが書かれてある、筒井康隆氏が「ニューウエィブ指向がいちばん強い作品」だというこの作品は、「その家に入るとその家の住人のように振る舞ってしまうという奇妙な邸宅に、主人公が知らぬ間に巻き込まれ、不意に放り出されるという話だ(最相氏紹介のまま)。この作品は、星氏の作品の中で私が一番好きな作品なのだが、最相氏の伝記を読んでみると、星氏にとっての家とは何だったんだろうか、父や祖父とは、ということまで考えさせられてしまう。いつも飄々とショートショートをこなしているというイメージしかなかった彼が「もう何も思いつかない」と頭をかかえていた晩年があったということは知りたくなかった