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紙の本
冬山の掟 新装版 (文春文庫)
著者 新田 次郎 (著)
冬山では午後になって新しい行動を起こすな―山で発熱した者のためにこのルールに背いて、吹雪の中を彷徨う一行と、その身を案じる家族の懊悩を描く表題作の他、「地獄への滑降」「霧...
冬山の掟 新装版 (文春文庫)
冬山の掟
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商品説明
冬山では午後になって新しい行動を起こすな―山で発熱した者のためにこのルールに背いて、吹雪の中を彷徨う一行と、その身を案じる家族の懊悩を描く表題作の他、「地獄への滑降」「霧迷い」「雪崩」など、遭難を材にとった全十編を収録。峻厳な山を前に表出する人間の本質を鋭く抉り出した迫真の山岳短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
冬山で吹雪の中を彷徨う一行と、その身を案じる家族の懊悩を描く表題作のほか、「地獄への滑降」「霧迷い」など、遭難を材にとった全10編を収録。峻厳な山を前に表出する人間の本質を鋭く抉り出した山岳短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
地獄への滑降 | 7−41 | |
---|---|---|
霧の中で灯が揺れた | 43−73 | |
遭難者 | 75−101 |
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紙の本
10回楽しめる山岳小説10の短篇集
2014/05/18 22:21
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、山岳小説の第一人者として有名な新田次郎の山岳短編小説集である。10の短編が集められている。全て山岳小説であるが、中でも遭難をテーマに集められたものである。本書には著名な山岳コースが出てくるので、実際に登山を趣味としている人にとっては応えられないものとなっている。
遭難をテーマにしているのだが、時期は全て冬山である。私などは冬山はやらないので、この小説に出てくる冬山の描写などは想像がつかない。しかし、読んでいると不思議なことに冬山に行ってみたくなるのだ。
著名な山岳コースとは、例えば菅平、裏銀座、八ヶ岳、信州笠ヶ岳、富士山、蔵王朝日岳とスキーツアーと絡んでいる場合もある。ゲレンデスキーとは一線を画している山岳スキーの例もいくつかある。
冬山では気象の変転と、それへの対応によって生死が決まってくる。本書ではそのように書かれている。テントを張っても強風で吹き飛ばされる場合もあるし、雪洞を掘れば、たしかに吹雪や強風を防ぐことはできても、低温には抵抗できない。
パーティを組んで行くことが多いのだが、男女が混ざると恋愛の縺れが山行に尾を引く場合もある。本書でもいくつかある。山行の動機は幾つもあるが、複数の場合はそれぞれの人間関係が投影される場合もある。殺意を隠しての山行もある。本書にもそれはあるが、殺人に至る経過は遭難したあとでは明確ではない。テレビでも山岳警備隊のドラマが放映されることがあるが、そこでの犯罪捜査はかなり困難であろう。
自然の猛威も計算できない要素の一つである。雪崩が置きそうもないところでも発生することはあり、それに巻き込まれる遭難もある。本編は様々な要素に起因する冬山の遭難を扱っている。10編各々が異なる設定なので、多様に楽しめる。書かれている時代に、やや、古さを感じさせるところもある。
高齢者の山岳ブームと言われているが、一歩間違えば遭難という死と向き合う事態になるが、経験があっても滑落することはあるので、覚悟は必要である。本編のように冬山で著名な山となれば難易度も高い。魅力たっぷりの趣味ではあるが、慎重さも要する趣味である。
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山岳遭難事例
2014/10/22 10:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エトピ - この投稿者のレビュー一覧を見る
山岳遭難の事例を挙げている。勿論、我々が机上で考えれば、なんでもない事柄が、極限に近い状況でどのように判断ミスをしたかがよくわかる。自分がそのような場面でどのように判断するか、自分に当てはめて読むと、勉強になる。
だが、実際山に入ると、自信を持って行動しているが、それが本当に正しいのか、確認できない。大部分が極限状況にないからである。