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チョウの生態「学」始末 (共立スマートセレクション)
この40年ほどの間に起こった生態学の概念の変遷を、チョウの生態学を通じて論じた書。チョウの生活や集団を維持する方法を説明し、交尾の後の雌の体内での雄の精子の使われ方や、雌...
チョウの生態「学」始末 (共立スマートセレクション)
チョウの生態「学」始末
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商品説明
この40年ほどの間に起こった生態学の概念の変遷を、チョウの生態学を通じて論じた書。チョウの生活や集団を維持する方法を説明し、交尾の後の雌の体内での雄の精子の使われ方や、雌が雄との交尾を求める機構などを解明する。【「TRC MARC」の商品解説】
過去50年の間で,生態学の概念には革命が起こった。地球上に存在する生き物は,種のためではなく,自分自身(≒自己の遺伝子)のために生きているという考え方への変換である。その結果,動物たちの振る舞いについて「利己的遺伝子」という考え方を基礎として全てが論理的に説明できるようになった。学問のこのようなダイナミックな発展は,チョウの生態学研究の歴史においても辿られた。むしろ,チョウの生態学が,このダイナミックな発展を促す一助になったと言っても過言ではない。
本書では,一見のどかに見えるチョウの生活史の記載から,吸蜜における花との駆け引きを通じて,成虫の振る舞いの目的が自己の子孫の増加であることを示す。雌雄の最終目標である交尾の成功へ向けた雌雄の手練手管は如何に? その解明に向かっての一歩一歩を追体験する。【商品解説】
目次
- 1 はじめに
- 1.1 パラダイム
- 1.2 「利己的遺伝子」の興隆
- 1.3 日本の特殊事情
- 1.4 この本の狙い
- 2 アゲハ類の生活史
- 2.1 チョウの個体群動態の研究
- 2.2 卵・幼虫期の生命表
- 2.3 寄主植物との相互関係
著者紹介
渡辺 守
- 略歴
- 〈渡辺守〉東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。三重大学名誉教授。農学博士。専門は生態学。
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「利己的遺伝子」の生態学への影響。
2018/05/02 16:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の昆虫研究を時系列で紹介。そうすることで時代の「考え方=パラダイム」の変化が生態学にも現れていたことが伝わってくる。著者の時代は分子生物学が興隆し、利己的遺伝子という考え方の広まっていった頃である。
チョウの交尾行動の研究の話そのものは淡々と、研究結果が一般向けの言葉で記載されている。研究者の「見かた」が変わっていくことで仮説の立て方、解釈の仕方に影響があるという点に興味をもって読む本であるだろう。
昆虫生態学の研究の一例を示した本ではあるが、著者の「研究の区切り」の色あいが強いと感じた。定年などで職場を変わる方も多いので、それを契機にというところだろう。最近はこのような一般向け科学書籍も増えている気がする。