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紙の本
協同の知を探る 創造的コラボレーションの認知科学 (認知科学の探究)
著者 植田 一博 (編著),岡田 猛 (編著),日本認知科学会 (編)
コラボレーションという社会的な知性とはいかなる性質のものなのか、社会的知性の起源とは何で、どのような基盤の上に成り立ち、個人の知性といかなる関係にあるのかを解説。96年『...
協同の知を探る 創造的コラボレーションの認知科学 (認知科学の探究)
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商品説明
コラボレーションという社会的な知性とはいかなる性質のものなのか、社会的知性の起源とは何で、どのような基盤の上に成り立ち、個人の知性といかなる関係にあるのかを解説。96年『認知科学』3号の特集をまとめる。【「TRC MARC」の商品解説】
従来の認知科学においては、個人内での認知・思考・情報処理が主な研究の対象になっていたが、最近、そこに社会的な視点が導入され、複数の人間による認知や思考の重要性が認識されつつある。つまり、「認知や思考の社会性」が重視されつつある。本書では、この視点の重要性・妥当性や意義を、「人と人とのコラボレーション」を中心に、具体的な研究事例を中心に掲載した。雑誌「認知科学」Vol.3、No.4 で特集した「コラボレーション」を軸に書き下ろしを含めて構成した。【商品解説】
目次
- 第一部 認知科学の問題としての協同:その定義とアプローチ
- 第二部 研究事例
- 1章 協同行為と相互作用
- 2章 共有される認知空間と相互作用による創発の出現可能性
- 3章 協同による科学学習における問題を中心に据えた探索
収録作品一覧
協同-社会心理学的視点から | Mark・R・Lepper 著 | 2-8 |
---|---|---|
社会文化的な枠組からの開放的協同活動の概念の定義 | Eugene・Matusov 著 | 9-14 |
ヴィゴツキー主義の視点からの協同問題解決の研究 | Jonathan・Tudge 著 | 15-18 |
著者紹介
植田 一博
- 略歴
- 〈植田〉東京大学大学院情報学環・学際情報学府助教授。
〈岡田〉カーネギーメロン大学大学院博士課程修了。名古屋大学大学院教育発達科学研究科助教授。
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学際化が進む認知科学の全体像を示し,関連分野の研究者を交えての研究事例を紹介。学生,研究者必携
2001/02/26 00:16
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投稿者:木村 智博 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文系,理系を問わず,様々な学問領域が細分化し,同時に隣接諸科学の連携による研究成果が発表されるようになった。極端な言い方をすれば,文系と理系という範疇で分けて考えることが出来ない場合も見られ,まさに学際化の際立った領域が注目されるようになってきた。環境学,災害科学などは典型例だが,これに加え認知科学も実に多くの分野の協力で成り立っている。心理学・コンピューターサイエンス・言語学・教育学・哲学・認知神経科学・脳科学・文化人類学などの領域の研究者が参集し,認知科学に関して議論を深め,研究に精進している。
学際化の著しい学問を遂行することは非常に難しい。研究プロジェクトを立ち上げても,互いの分野を認め合わない限り,うまく機能しない。この点を強調したのが本書である。「コラボレーション」「協同」をキーワードに据え,認知科学の神髄を伝える。いずれの分野に対しても言えるが,異分野間の連携がうまく行ってこそ,独創的な研究につながる。この点を本書の各論文が示している。また,「独創的」から「創造的」に進化し,深化する。認知科学に限らず,異分野交流を考えている研究者や技術者にとっては,研究を行うスタンスに示唆を与え,学部生や大学院生には専門分野を持ちつつも,広い視野を持つことの重要性を指摘した優れた著作である。
本書は,日本認知科学会が編集し,学術誌である「認知科学」の特集号の内容を母体にしている。最新情報が掲載され,認知科学におけるコラボレーションの考え方,研究例が収録されている。コラボレーションによる「協同の知」の意味するものを述べ,本書の狙いを示したうえで本文に入る。
2部構成で,「認知科学の問題としての協同−その定義とアプローチ」「研究事例」が収められている。社会心理学をはじめとする隣接諸科学からのアプローチ,認知科学の社会的な意味,今後の研究課題などを記すなど展望論文の色彩が濃い。研究事例では教育工学などの成果を取り上げ,研究の進め方にも触れている。
(C) ブッククレビュー社 2000