電子書籍
さくらんぼ探偵
2020/05/13 17:23
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
山形市内で何でも屋をしながら、女手ひとつで娘を育てる異色の探偵ものです。生き生きとした方言と、地方都市ならではの依頼に新鮮な味わいがあります。
紙の本
山形弁。
2019/03/11 07:22
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投稿者:シリウス - この投稿者のレビュー一覧を見る
八神瑛子シリーズをきっかけに読み始めた深町作品。今回はどんなハードボイルド作品かと手に取ったら、お隣山形県の言葉を駆使したシングルマザー探偵の登場。
馴染みの仙台市内の繁華街も描写されているので、親近感のわく作品となった。
半分便利屋のような探偵だが、きっちり事案を解決していく様はさすがだなと思った。
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一気読み必至の深町秋生らしい作品。
ハード過ぎず、ライト過ぎず、読みごたえのある一冊。
続編に期待!
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いやはや留美の山形弁には参ったず。舞台になっている地方に生きている自分には、本文に出てくる場所がリアルに分かって面白かった。んでも、わっがい人はこだいなまてねど思うげんと。他県の人は理解できるかなぁ。
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シングルマザー探偵は元巡査部長で、元の職場を利用できるだけの最低限の正義を守ろうとしている
現実はデリヘル運転手や一日店長も余儀なくされる悲しみもある
要するに何でも屋=便利屋というわけで、農家の手伝い、除雪サービス、浮気調査・・・この世界が山形弁丸出しの地方都市感覚満載で描かれる
とは言っても、悪をかぎ分ける嗅覚は鋭く、どこを調べると裏が取れるか知り尽くしている感のストーリーは小気味良く、ハードボイルドに分類するkitanoであった
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探偵を営むシングルマザーの椎名留実。探偵とはいいつつも、さくらんぼの収穫や雪降ろしに励む便利屋だ。
しかし、さくらんぼの盗難やストーカー事件の依頼には体をはることもある。アイスバーンの道や不況の雲が覆う東北を駆け回る。
まさかの東北弁で会話がすすむ連作ミステリー・ハードボイルド。ワルガキだった自動車整備士、元上司・同僚の力を借りながら事件の糸を解いていく。山形や仙台の地名が出てくる。
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面白いものを見つけました。
警察をやめた、みなに一目置かれる凄腕の38歳のシングルマザーの女探偵が主人公のハードボイルドなのですが、前編山形弁なのっす。
もうそれだけでどんだけ荒唐無稽でなくなるか、は驚くべきことです。
衰退し、力をなくしていく地方の悲哀をベースに、男でなく女が、しかも子どもがいる女が主人公だと自分探しなんかしている余裕はないし、泣いてる暇もないし酒飲んでる暇もない、というわけで、そっか、男が主人公のハードボイルドは生活してないんだなぁ、というのがようやくわかりました。
比べてみないと人間、なかなか気がつけないもんです。
短編集なんで、どれから読んでも楽しめます。
欲を言えばもう少し子どもが出てくるといいんだけどなぁ。
2019年03月19日
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深町秋生と方言って 全く意外な組み合わせなんだけど 山形弁なのに なんでこんなカッコいいのー?
さすが深町秋生。
仕事の中身だって 探偵というより便利屋さんの範疇のものが多くて 日常でありそうな話も多いのに キレっきれ。
続編読みたい。期待してます。
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連作短編。
あらすじ
椎名留美は40歳代。もと刑事で結婚を機に退職。夫は同僚だったが、殉職した。理由は書かれていない。一人娘を育てながら、探偵業を営んでいる。山形市で。探偵と言っても、パチンコ開店の行列待ち、さくらんぼの収穫手伝い、雪掻き、デリヘル嬢の送り迎えが多い。しかし、たまには事件らしいことも依頼される。
山形って設定が面白いなー。地方都市。大都市と違ってめまぐるしく事件は起こらないけど、水面下ではそれなりにくすぶっているものはある感じ。
初めて読む作者だった。今回はシングルマザーが主人公で、優しい面も見せる作品だったが、文章のところどころにハードボイルドの雰囲気が出てた。本領発揮の長編やシリーズものはハードな予感がする。他作品読むかは未定。
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山形弁で展開される女性探偵短編集。主人公の椎名を立てる脇役が魅力的で(とくに逸平)、色んな事件を解決していく様は読み応え十分でした。山形・東根・上山・米沢・高畠に土地勘がある人はより楽しめると思います!
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2020/08/24
探偵は女手ひとつ
シングルマザー探偵の事件日誌
深町秋生さん
元刑事さんのシングルマザーの探偵さん。
短編集。
サクサク読めた。
いつもしっかり解決する。
おもしろかった。
お子様の話があまりほとんど出てこなかった。
そこが、残念でした。
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身も蓋もないかもしれないか、ハードボイルドって短編には向かない形式ではないか?以前から漠然と感じていたんだけど、数多くの関係者にインタビューをして事件の背景を浮き彫りにしていく過程をきちんと描くには少なくとも中編程度のボリュームが必要にならない?短編でやろうとすると、適当に1人か2人にインタビューしたら天才的な探偵には即座に真相がわかった!的な展開になりがちじゃない?本作の方言や田舎町のやるせないよどんだ空気、地方特有の人間関係の濃密さをテコに謎に迫る面白さ、というのがとても魅力的だったので、短編集であることがもったいなく感じた。警察小説だと、国家権力を背景にした強制捜査ができるから、短編のボリュームで事件が解決することにも説得力が出やすいよね。
シングルマザーの私立探偵を描き切れているとは思わないけど、娘がとてもかわいい。この設定で長編を描いて欲しい。
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山形の地方都市に住むシングルマザー探偵、椎名瑠美のハードボイルド探偵譚。
更生した元ヤン・逸平とのコンビはさながらスペンサーとホークを彷彿とさせる。
格差に打ちのめされた地方都市で、人々はへばりつくように日々を懸命に生きている。その中をかいくぐり事件を解決する瑠美の活躍は、一見地味だが正義と真実を追い求める真摯なものだ。続刊を期待。
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山形で探偵業営むシングルマザーの探偵椎名留海が主人公の短編集。
探偵と名乗っているがパチンコ屋の並び代行農家の手伝いなどといった仕事もしているのでほぼ便利屋ではある。
登場人物全員山形弁で話が進んでいくのが面白い。
チンピラ、ヤクザ相手に果敢に立ち向かって行く姿は勇ましいがバイオレンス描写は皆無。
脇役の仲間も元ヤクザだったり、チーマーのリーダーと独特。
ただシングルマザー探偵と謳っているが親子描写がほとんどなかったのでシングルマザー探偵でなくてもいいのではと思った。
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シングルマザー探偵という表紙のタイトルに惹かれて選書。山形弁に違和感があったものの中盤に入るくらいには慣れてすんなりとはいってきた。山形の情景が思い浮かびながら事件が起こり解決するまで一気に読めた。留美はタフで寝るヒマあるんかい、と心配になる。娘とのやりとりがあまりないのが残念。