紙の本
世界一高い雪捨て場と言われた荒れ地が
2016/09/26 09:06
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投稿者:kulo. - この投稿者のレビュー一覧を見る
まちづくりに携わっていると、最初は地域が衰退していくのを見ていられない、とか、こういう街にしていきたい、という使命感や高い志をもってかかわっていくのが、ある時点から、どうやったら補助金をたくさんもらえるか、みたいな議論にすり替わってしまって、補助金を得られるために最適な状態を作ろうとする何とも本末転倒な状況に陥ることもしばしば。
そのような中で、本書に掛かれているオガールはまさに当初の志と算盤がしっかりとかみ合った内容になっている。
しかも、やっぱり最後は人だなと、思える内容になっていて、そういう本気で街づくりに取り組もうとする方には大きいエールになると思います。
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すごいな、オガール!僕らが盛岡にいた頃には全然思いもしなかった田舎のハズレの田舎だったのに…ちゃんとビジョンをもって鉄の意志で進むとこんなすごいことになる、というお手本のような気がしました。
これをどこのまちでもどこの地方でもできるわけではないと思うし、条件・状況はそれぞれにぜんぜん違うんだろうと思う。だけど、知恵を出す、汗をかく、ということを厭わずきちんとビジョンを描いてそれに向けて様々な困難、課題をクリアしていこうという人がいればこういう展開が起こることもあるんだな、と思ったのだった。紫波のような、かつては「シワ、シ〜ワ!」と盛岡市民から半分以上バカにされた扱いを受けていた街であってもきちんと未来を切り開けるんだな、ということは、気持ちのある人達の住む街にとってはとても強力な応援になるんじゃないかと思うのでした。
僕の第二の故郷(だと思っている)某市も箱物に頼ってないで、鉄の意志でビジョンを貫く、という危害を見せてくれないかなぁ、と心から思いつつ読了しました。
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私も今子育てで、支援センターなど市に色々お世話になっていると感じ、町を良くする事に興味があり、手に取る。
過疎とまでは行かないまでも、いまいちパッとしない都市「紫波町(紫波中央駅)」が官民協力し魅力的で継続性のある施設、商業サイクルを作った話。
市と都市開発業者の話なので、「一市民の立場から都市を良くするには?」視点の私としては物足りない内容。ただ、公務員とビジネスマンでは色々なギャップがあり、プロジェクトをうまく進ませるのは相当な苦労が必要と言うことは伝わってきた。
盛岡に出張の歳は行ってみたいと思う。
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岩手県の紫波町、全く知らなかったが、まちづくりで大成功している町らしい。理念と仕組みとデザインと自給自足できるエネルギー、そういったものがまちづくりには必要なようで、まさに国家百年の計といった考えが必要。将来どこに住もうかといったことを考えたときに、どういう姿勢でまちづくりをおこなっているか、その町の思想みたいなものを把握することは大切だと思わされる。
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地方創世という言葉が流行っている昨今。今から15年も前にPPP(Public Private Partnership)行政と民間が協働で地域の課題を解決する手法にてつくられた「オガール」。
始めは紫波図書館を目的に読みました。しかし、読み進めるうちに図書館はオガールプロジェクトのひとつということに気がつきました。
地域振興財団で働いていた・岡崎に地元の役場に勤める鎌田、二人だけではなく町長自ら「ここに住んで良かった」と言われる町をつくろうとした→出来たというのが凄い。
それには、自ら利益を作り出す形を作り出した投資家の助言や、その助言にきっちりとこたえたオガールのプロジェクトチームが両輪となり、周りの住民の巻き込みかたも「どんなことをまちでしたいのか」といった住民が主役になる住民説明会も成功の一因です。
まさに今もおがっているまちオガールです。
内田樹さんが言っているように「話を聞いてもらいには、聞いている人達を”主役にしなければならない”」のだとこの本を読んで改めて感じました。
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地方消滅の危機にあった岩手県紫波町。その紫波町が空いている土地を利用してどのように地域を活性化させたか関係者への取材によって明らかにされた図書。
著者は『つながる図書館』の猪谷千香さん。PPPという官民連携で紫波町をつくっていったことがわかる。商業開発で地域を活性化させるのではなく、居住部分を充実してライフスタイルを提案するというやり方で人をよびこむというのははじめて知った。
街づくりにおいて「何がほしいか」ではなく「どういうことをしたいか」が重要。図書館も同じだと感じた。
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紫波町を、自分たちの町を将来にわたって永続的に続く住みよい町にするためにはどうするか、町や住民、関係する全ての人たちの共通のビジョンを確立し、様々な課題に直面しながらも、その心意気に賛同するプロフェッショナルを巻き込みながら、ひたむきに前進して行く。その志に心意気を打たれました。仙台市のような大きな街で同じようなプロセスで街を住みよい魅力あるものにそていくことは不可能だと思いますが、その志を持って明確なビジョンを持ち、皆が一つなって取り組んでいけば、仙台らしい魅力溢れる街づくりが必ずなされるものと思います。まずは自分自身にできることから、志を持って取り組んで行きたいと思います。素直にそう思わせていただいた本でした。紫波町に実際に行ってみようと思います。
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2月に思いがけず見学させてもらったプロジェクトの裏側を、改めて学ぶことができました。事前段階からじっくりと練り上げられた方法論がすごい。行政感覚もわかっている民間と、民間感覚もわかった行政が組むと、本当にパワフル。
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仕事に関連して、購入
新たな手法、新たな視点…
大変勉強になった。いつの時代も、やはり大切なのは「人間」なんだと痛感。
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普通のまちづくりとファイナンスが圧倒的に違った
誰かが俯瞰して全体をコーディネートする人が必要だと感じる
ナショナルチェーンの排除が生き残る鍵か?
これからのまちづくりは不動産と切っても切れない
ものすごく参考になるの本だった。
今後の仕事の手本としたい
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【町の未来をこの手でつくる 紫波町オガールプロジェクト】
猪谷千香著、幻冬舎、2016年
学校のことを考えていけば、地域のことに行き当たる。
学校の顧客は、生徒であり、保護者であり、地域の方々だからだ。
(その意味では、このフェイスブックを読んでいる全ての人は新陽高校やその他の高校の顧客でもある)
その意味では、学校をどうするか、ということと、地域をどうするか、ということは同義とも捉えられる気がするし、学校を卒業した生徒はすぐに地域の人となる意味では、学校は地域人材の供給拠点ともいえる。
前置きが長々しくなった。
元々は数年前に、当地を訪れた時に買っていたのだが、なかなか読む機会が無かったのだが、数日前に木下さんの本を読んで感銘を受け、その木下さんが関わったことでも有名な本プロジェクトについて詳しく知りたくて本棚から取り出した。
びっくりした。こんなことが東北の小さな町で震災の前から行われていたなんて、、、
東日本大震災で津波の被害にあった地域の復興を手伝っている時に、岩手県の県庁所在地である盛岡市から車で30分ほど離れたところにある人口3.5万人の紫波(しわ)町の名前を何度も聞く機会があった。
紫波町を全国区で有名にしたのが、この「オガールプロジェクト」だ。
盛岡を訪ねるついでに駆け足で訪れたことがあったが、その場所の出来上がるまでにこれだけの汗と努力があったことを改めて知った。
結局は、人の覚悟からしか始まらない。
しかし、覚悟を決めた紫波の人たちの、プロの巻き込み方がすごい。
・PPP(Public Private Partnership: 公民連携)
・特別目的会社(SPC)によるファイナンス(資金調達)
・ライフスタイルのためのデザインガイドライン
・エネルギー循環
・農業支援サービスのある図書館
町づくりらしい硬派な単語が続くが、どれもわかりやすく説明されている。
オガールプロジェクトが本格的に始まったのは2009年だという。たった10年前だ。
すごいな、そして何も知らなかったな。
こういう世の中があるってことを知るだけでもワクワクした。
坂の上の坂を見た。
#優読書
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イガヤチカ
明治大学ニコニコ動画担当
記者、著者多数
図書館振興財団
ライブラリーオブザイヤー優秀賞受賞
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ものごとが動くときには、それにふさわしい人が集まってくるものなのかな。
紫波町もバイオマスエネルギーの町、知らなかった。
もう一度見学に行きたいな。
ここに図書館が必要な理由は、
「町公共用地の有効活用の中で、賑わいスペースを築き上げることにより、新たなまちづくりの展開に向け新風をもたらすような場が望まれている」こと、
「町が進めてきた諸政策や上位の計画、国や県の動向、常に変化している公共図書館の在り方などを踏まえ、時代に即した図書館像が求められて」いること、として、「図書館基本構想・基本計画」にはオガールプロジェクトとの関係が示されている。
そして運営柱は3つ。
・0歳児から高校生までの子どもたちの読書支援
・地域資料の充実
・ビジネス支援、紫波町では「農業支援」
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「新・建設業 まちを創る会社はこうしてつくる」の中で紹介されていたので読んでみた。
町づくりってこうやるんだ!というお手本がここにあった。
マスタープラン(プロジェクト全体を見渡せる俯瞰図)の大切さ、いろいろな専門家の力を借りることの大事さ、その専門家にワクワクさせるプロジェクトであること等、読んでいて引き込まれました。
自分も、人の役に立てる仕事ができるよう精進しなければ…
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2020.11.30 オガールの誕生の概要と公民連携の事例を学ぶことができた。このような素晴らしいプロジェクトを参考に、他で進めていくのはのはかなり難しいかもしれないが、それくらいじゃなければ上手くはいかないのかもしれない。公民連携、地方創生などなど、様々な課題を一気に解決したオガールだが、根っ子にあるのは人の力や熱意、持続力だと感じた。