ギフテッド 狼先生は恋をあきらめない （リンクスロマンス）

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投稿者：まぐろ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品は、もし現代に獣人がいたらという珍しい世界観になります。
先天性獣化症という病気のために、産まれた時から狼な祭。
そしてゲイであることで高校を中退し、引きこもりになってしまった哲平。
この2人がゆっくりと心を開いて恋に落ちていく様子が丁寧に描かれております。
お互いに『普通』ではないことに生きづらさを感じているのが伝わってきてせつない。

この作品は登場人物にもそれぞれ魅力があり、楽しめました。
祭を侮辱されて起こるお母さん、最初はただの口の悪い弟かと思いきや祭のの味方になってくれる弟。
そして塾長や祭の大学の友だちなど、印象に残る人物がたくさんいます。
みないい人なので、優しい気持ちで読めました。
塾長のギフトのお話が好きです。
短所ではなく、長所として受け止める。
難しいことではありますが、大事なことですよね。

2人のいちゃいちゃがもっと読みたくなりました。
ちなみに電子限定のおまけは、大学生になった哲平視点のお話になります。
獣人が好きな人にはぜひおすすめしたい作品になりました。

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投稿者：のりのり　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

祭は、異世界で持ち前の運動能力を活かして活躍するような獣人ではありません。たまたまこの姿で生まれてしまった、普通のひとです。だから、そういう獣人の活躍を期待して読んだら肩透かしでしょう。
でも、この姿ゆえの苦労がたくさんあって、いつの間にかあきらめていたことがたくさんある祭と、周りの人と違うことで悩み、自分を殻で覆って武装している哲平とが、距離を測りあいながら近づいていく過程が丁寧にえががれています。その様子がかわいかったりクスッと笑えたり、もどかしくもあって、二人の行く末を応援したくなります。
これがデビュー作だそうですが、大きな事件はないけれど何気ない日常での心の揺れをきっちり書けるのって、とても実力のある作家さんだと思います。次作も期待です。

一つだけ少しネタバレです。
読んでいて確かにな、と思ったのは、祭が飲食店のバイトをクビになることです。犬や猫を飼っていると、毛の問題はほぼ必ず起きますもんね。そういう着眼点も面白かった。

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投稿者：ふる　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

すごく面白かった。狼の姿で産まれる獣化症という病気をを患った攻めとある理由で引きこもりになってる受け。二人が持つコンプレックスに向き合い、克服していくという姿がかっこよかった。攻めの就職先の塾長の言葉が心に響いていた。

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投稿者：おはな　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、カラー口絵の祭の背中に見惚れました。
2人がお互いが言ったことを真似しながら会話するシーンが何度かありましたが、微笑ましくて良かったです。

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投稿者：ゆきちん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

獣化症という獣の姿でうまれてくる「先天性の病気」である大学生の祭と
あることが原因で不登校になった高校生の話。

普段は普通に獣人ものも読むのですが病気にしてしまったせいで
実際の見た目に影響のある病気を思い浮かべてしまいそんなにきれいに獣人になるのかな？とか
自分なら受け入れられるかな？とか自分の中の偏見とガッツリ向き合うことに。
それ故に恋愛部分に浸り切ることができませんでした。
笠井先生のイラストに随分救われたというのが正直な感想ですが
話自体は丁寧に書かれているとても優しい良い話でした。

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投稿者：M★　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

半額セールだったので電子版で読了。

先天性獣化症：架空の病名だと思う。全身獣毛、尾もある。

ギフテッド（英: gifted）：先天的に顕著に高い知性と深い共感的理解、を持っている人々を指す。
　　この作品では、意味合いが違う、「ギフトを与えられた者」と言う意味。

特設頁　も読んだけど、題名に
二つも「先天性の異常」を題名に含むので、萎えて読む気になれなかった作品。

一読後の感想。
著者の過去作をチェックして感じたのは、「一般的なもの、普通」を逆転したかったのかな。
「愛しのＣｈａｔ Noir」は、Ｄｏｍ／Ｓｕｂユニバース
「獣人王子の花嫁」は、ケモノな絶倫王子の一途な溺愛。
「ヴァンパイア社長は大和撫子をご所望です！」では、吸血鬼。
「トランスバース～完璧なαの抱かれ方～」では、抱かれるα。
・・と、書いてきて、今作は、「ギフテッド~狼先生は恋をあきらめない~」
「普通」ではないけど、みんなとそれも違うそれも多様性の一つで個性である・・というテーマ。

明るいタッチの文調だけど　
　奇病の為に差別されることにうんざりしている主人公。
　家庭教師で担当する教え子は、ゲイばれ＋虐めにあい、不登校になった美少年。

・・なんだか違和感。
差別と偏見ではなく個性とするなら、差別ありきの奇病設定は、どうなんだろう？？
可哀そうを引きずるような「奇病」という設定で、何度も差別を愚痴る主人公。