日本水引 結ぶ、祈る、贈る、日本のかたち

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日本人の暮らしに結びついている水引について、
その源流や歴史、しきたりやマナー等の、纏わる様々な
事柄を紐解き、詳細に、分かり易く解説する。
第一章　水引　　第二章　礼法　　第三章　基本の結び
第四章　元結　　第五章　陰陽五行　　第六章　水引の色
第七章　熨斗　　第八章　結び　　第九章　贈答
日本水引　索引、参考文献有り。
紐を結ぶから和紙の製法の確立で紙縒が生まれ、
諸説ある中での素麺の製法から水引の登場。
結髪用は「元結」、装飾用は「水引」と分けられ、
折形と共に儀礼や贈答での場面に応じて、発展してゆく。
そんな歴史に現れた水引についての様々な事柄を
詳細に調べ、詳細かつ分かり易く解説している。
水引のデザインの本かな？と思って読んだら、
水引に関するあらゆる知識を伝えてくれる内容でした。
礼法の、諸流派と庶民への浸透。
紙幣の発行からの金銭の贈答が金封へ。
そのマナーや水引の基本の結びの変遷。
元結のルーツと歴史、文七元結と元結の種類。
陰陽五行と水引の関係。水引の基本の色。
熨斗や結びの意味、等々、深い知識を提示しています。
更に、下段の著者の見解や用語の解説の他、
結婚の歴史と挙式の形式、葬式の歴史、相撲と陰陽五行などの
コラム的な話も興味深かったです。
そして、本を包み込み、各章の扉その他に配された
紅色を基調とする本のデザインが、とても素敵でした。

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全く知らない、興味のないジャンルの本を読みたいと思って借りてみた。
でも図書館で手に取る時点で、多少は興味があるのだろうなぁ。

お金の包み方や紙の折り方は、流派の違いでいろいろあるというのは知らなかった。
まぁでも、その地域で広まっているのを調べた方が、部なんだろうな。

丸いものと平たいものの水引の結び方が違うのが、機能美だったというのは納得。
紐を解くイラストを見て、「これはほどく人への親切心だな」と思った。

左を尊ぶ理由が興味深かった。天皇が着席する向きから来ていたとは。左大臣って偉いんだなあ。
ケガレが、「ケ（日常）が枯れる」ことを指しているのも初めて知った。

自然への畏怖と相手への想いが大事にされてきた水引。
他の伝統文化も、相手への思いやりが隠れているのかもしれない。
でもやっぱり、ガチガチの贈り物文化は面倒くさいと思ってしまった。好きな人にだけプレゼントすればいいじゃん。