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紙の本
牧野植物図鑑の謎 在野の天才と知られざる競争相手 (ちくま文庫)
著者 俵 浩三 (著)
1925年、牧野富太郎「日本植物図鑑」と同時に「大植物図鑑」を刊行した元・教師がいた。現在はほぼ忘れ去られた村越三千男とは一体何者だったのか? 魅力あふれる「在野」2人の...
牧野植物図鑑の謎 在野の天才と知られざる競争相手 (ちくま文庫)
牧野植物図鑑の謎 ――在野の天才と知られざる競争相手
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商品説明
1925年、牧野富太郎「日本植物図鑑」と同時に「大植物図鑑」を刊行した元・教師がいた。現在はほぼ忘れ去られた村越三千男とは一体何者だったのか? 魅力あふれる「在野」2人の仕事と植物図鑑の歴史を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
最も有名な植物学者・牧野富太郎には「ライバル」がいた――? 博士と同時に別の植物図鑑を出版したある男との関係を読む図鑑史。解説 大場秀章【商品解説】
著者紹介
俵 浩三
- 略歴
- 俵 浩三(たわら・ひろみ):1930年東京生まれ、千葉大学園芸学部卒業。景観学者、林学者。厚生省国立公園部、北海道林務部、北海道生活環境部に勤務したのち、専修大学北海道短期大学教授、北海道自然保護協会理事、専修大学北海道短期大学名誉教授等を務めた。2020年没。
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紙の本
底本は初刷
2023/12/06 19:28
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投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「らんまん」に合わせて平凡社がこの本を再版しないのは気がついていたが他社から文庫化されていたのは気がつかなかった。文庫化での底本と解説を書いた人が参照にしたのは明らかに初刷だ。村越三千男の没年は「著作権台帳」によって「昭和二三年四月」とあるが第2刷で加筆されたあとがきには村越の孫の「記憶と墓碑・位牌によれば昭和二二年四月とのこと」とある。おそらくこの方が正しいはずだが村越の知名度が低いので没年に1年の誤差が出来たまま「著作権台帳」に記載されてそのまま訂正されなかったのだろう。この本にあるように牧野富太郎は晩年に村越の図鑑の監修をしているので、その時点では版元は村越の版権と消息はつかんでいるはずだ。「らんまん」の「便乗」で文庫化したにしろ初刷を底本にしないで第2刷を使うべきだった。おそらく編集者と解説を書いた人は第2刷の存在を知らなかったのだろうか。
解説には親本にはない村越の写真が掲載されていて彼の著書は「図鑑と他の図譜類の区別があいまいである」と評価しているので村越とはどういう顔をしているのか、彼の著書の立ち位置が本文より分かりやすい。村越の著書は研究者向けの本ではなくて一般向けの本というわけだ。
「らんまん」で出てくる図鑑は時期的にこの本に出てくる大正14年に刊行された「日本植物図鑑」がモデルかもしれない。昭和3年の「寿恵子の死」で物語が終わるので、それ以降も陰に陽に牧野富太郎と関わりを持っているらしい村越を登場させると終わらなくなってしまっただろう。あの番組は神木隆之介と浜辺美波がいての番組だ。