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紙の本
競争政策の経済学 人口減少・デジタル化・産業政策
著者 大橋弘 (著)
【日経・経済図書文化賞(第64回)】人口減少による市場縮小、経済のデジタル化という環境変化に直面し、競争政策の大胆な転換が必要な日本。携帯電話、電力、八幡・富士合併など豊...
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商品説明
【日経・経済図書文化賞(第64回)】人口減少による市場縮小、経済のデジタル化という環境変化に直面し、競争政策の大胆な転換が必要な日本。携帯電話、電力、八幡・富士合併など豊富な事例分析にもとづいて、新しい政策方針を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
第64回 日経・経済図書文化賞受賞
●経済学の活用はこれからが本番
市場メカニズムを活用し、競争を促進し、最適な資源配分を行う政策が競争政策ですが、先駆者である米国において競争政策に経済学が活かされるようになってまた半世紀しかたっていません。ひるがえって日本においても、競争政策で法学と経済学とが協力することの重要性は30年以上前から認識されていたものの、独禁法の実務における経済学の活用は未だに黎明期を脱し切れていないのが実情です。
それに加えて、日本はさらなる変化に直面しています。①国内における長期的な人口減少による市場縮小、②サイバー空間における経済活動の進展、の2つの課題に直面し、従来の競争政策の発想の転換が必要となっています。
この2つの課題は、競争判断のあり方に新たな課題を突きつけています。従来は、シェアなど市場画定を通じて実質的な競争が制限されているかを判断してきましたが、この2つの課題においては、市場画定の重要度が相対的に減じ、経済学的な観点からの競争への効果をより真剣に分析する必要が出てきています。九州における地銀の経営統合が紆余曲折の上に認可された背景にも、そのような政策転換のジレンマがあるのです。
本書では、そうした問題意識に立ち、日本における競争政策のあるべき姿を経済学の立場から論じます。基本的な考えから、デジタル財、企業合併など最新のトピックスまで網羅し、日本における経済学の位置づけについても批判的に振り返ります。
●ミクロ経済学のエースによる初の単著
電力、ネットワーク産業、鉄鋼業、農業など多岐にわたる産業研究を行ってきた成果を背景に、競争政策と経済学の関係について解説する筆者初の単著です。【商品解説】
目次
- 序章 転換点を迎える競争政策
- 第Ⅰ部 市場支配力と産業組織論
- 第1章 競争政策と産業組織論
- 第2章 経済の「寡占」化と競争政策のアプローチ
- 第II部 競争政策が注目する産業分野
- 第3章 公共調達における競争政策
- 第4章 携帯電話市場における競争政策――アンバンドリングの効果
著者紹介
大橋弘
- 略歴
- 〈大橋弘〉ノースウェスタン大学Ph.D.取得。東京大学公共政策大学院院長、同大学大学院経済学研究科教授。経済産業研究所プログラム・ディレクター。公正取引委員会競争政策研究センター主任研究官。
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