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- カテゴリ:小学生
- 発売日:2022/03/18
- 出版社: フレーベル館
- サイズ:20cm/207p
- 利用対象:小学生
- ISBN:978-4-577-05039-2
読割 50
紙の本
天の蚕が夢をつむぐ 大島紬ものがたり (フレーベル館ノンフィクション)
著者 谷本 雄治 (著)
夢は「100パーセント奄美産の大島紬」。1300年の歴史をもつ大島紬の伝統に立ち返り、野生のヤママユ(天蚕)の糸から着物をつくることにチャレンジした織物名人の姿を通じ、「...
天の蚕が夢をつむぐ 大島紬ものがたり (フレーベル館ノンフィクション)
天の蚕が夢をつむぐ
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商品説明
夢は「100パーセント奄美産の大島紬」。1300年の歴史をもつ大島紬の伝統に立ち返り、野生のヤママユ(天蚕)の糸から着物をつくることにチャレンジした織物名人の姿を通じ、「伝統」と「革新」を描くドキュメンタリー。【「TRC MARC」の商品解説】
日本が世界に誇る大島紬は、2021年7月、世界遺産登録された鹿児島県・奄美大島の伝統的な織物だ。
奄美大島で大島紬の織元をしている南修郎さんは、還暦を機に、この伝統技術の原点に立ち返ることを思いつく。
南さんの夢は「100%奄美産の大島紬」というストーリーのある着物をつくること。
そのために彼は、現在輸入に頼っている絹糸でなく、奄美で育てた蚕のまゆから糸をとることを考え、鮮やかな黄色をした自らのブランドまゆ「奄美黄金繭(あまみおうごんまゆ)」をも開発する。
さらに、ガの専門家たちの協力で、古代の大島紬が奄美の野生に棲息するヤママユというガのまゆからとった糸を使っていた事実をつきとめる。
次なるチャレンジは、奄美のヤママユを捕獲して卵から育て、天然のまゆから糸をとった大島紬をつくること。それは果てしない道のりだが、南さんは、70歳を超えた今も、伝統工芸品である大島紬の歴史に新たな1ページを加えるチャレンジを続けている。
すでに名誉を得て完成したかに思える人でも、まだ新たなことをやってみようとする姿勢のすばらしさ、尊さを描き、夢に向かって行動を起こすことの大切さを、今を生きる子どもたちに伝える、「伝統」と「革新」をテーマにしたドキュメンタリー読み物。
ノンフィクション。【商品解説】
目次
- 1 一本の糸から
- 2 ときめきの大島紬
- 3 クロウサギの島
- 4 ケンムンの木の下で
- 5 機を織るひと
- 6 まいおりた天の虫
- 7 へそまがりの黄金まゆ
- 8 毎日が「発見の日」
- 9 繊維のダイヤモンド
- 10 天蚕プロジェクト
著者紹介
谷本 雄治
- 略歴
- 〈谷本雄治〉名古屋市生まれ。プチ生物研究家・児童文学作家。著書に「野菜を守れ!テントウムシ大作戦」「ぼくらの津波てんでんこ」「ケンさん、イチゴの虫をこらしめる」など。
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紙の本
0から自分でつくるということ
2023/06/27 19:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:amisha - この投稿者のレビュー一覧を見る
大島紬の凄さは、それとなく知っていたが、ここまで深い歴史と、受け継がれてきた技術に裏打ちされたものとは思わなかった。その超絶技巧ゆえに、分業化が進んだと思うのだが、著者はゼロから製品となって送り出すまでを、自分自身で体験する。さらに飼育が難しい天蚕を使った新しいプロジェクトを立ち上げ、最後までやり遂げている。気の遠くなるような地道な研鑽の連続。読んでいても息が詰まりそうになったが、非常に感動した。
いつかそんな着物に袖が通せるようになりたい。夢のまた夢である。
紙の本
伝統と革新の中にいる「糸を吐く虫」
2022/10/17 11:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
観察やちょっとした実験など、虫たちとの触れ合いを楽しく描いてくれている著者。本書は虫への関心から伝統工芸の話が広がる。昆虫の観察などのこれまでの著書的な話を期待して読むと少し違うと思われるかもしれないが、個性豊かな職人の生き方は大人が読んでも興味深かった。
糸になる繭を作る虫といえばまずカイコなのだが、カイコにもいろいろな品種がある。カイコ以外にも野生種のクワコやヤママユも繭を作る。それらの虫をどうやって飼い、布にまでするのか。餌の植物の育て方の工夫から始まり、壮大な「イチから作る」お話になっていた。
奄美独自の絹織りものを作る話なのであるが、「ここだけ」を作るためや知るための「普通の絹」「織りものの行程」の話もしっかり書かれている。糸の取り出し方、染め方もこんなに種類があるのか、と教えられた。
奄美の「伝統」をイチから作る。新しい材料や方法を取り入れるのだから「革新」も必要だ。伝統と革新をムシが人をつないで動かしていくお話だった。