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- カテゴリ:一般
- 発売日:2010/12/17
- 出版社: 法政大学出版局
- サイズ:20cm/432,30p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-588-00950-1
- 国内送料無料
紙の本
ロマン主義 あるドイツ的な事件 (叢書・ウニベルシタス)
著者 リュディガー・ザフランスキー (著),津山 拓也 (訳)
神を失った世俗的世界に、ふたたび古代の夢と神秘、無限なるものを甦らせるロマン主義。ドイツのロマン主義を中心に、近代200年にわたる思想経験を、ロマン派の来歴と転変から描き...
ロマン主義 あるドイツ的な事件 (叢書・ウニベルシタス)
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商品説明
神を失った世俗的世界に、ふたたび古代の夢と神秘、無限なるものを甦らせるロマン主義。ドイツのロマン主義を中心に、近代200年にわたる思想経験を、ロマン派の来歴と転変から描き出す精神史の白眉。【「TRC MARC」の商品解説】
神を失った世俗的世界に、ふたたび古代の夢と神秘、無限なるものを甦らせるロマン主義。伝統と創造、革命と反動を同時に内包する、このあまりにドイツ的なイロニーの精神運動は、文学的天才たちの共同体を生み出したのち、やがて巨大な廃墟をもたらす民族の政治宗教となった。「遅れてきた国民」の近代二〇〇年にわたる思想経験を、ロマン派の来歴と転変から描きだす精神史の白眉。〔思想・文学〕【商品解説】
目次
- 序 文
- 第1部 ロマン主義
- 第1章 ロマン主義の発端──ヘルダー海へ出る。文化を新たに発明する。個人主義と諸民族の声。時流の中で揺れ動く物事について。
- 第2章 政治的革命から美的革命へ。政治的無力と詩的大胆さ。シラーは人々を偉大な遊戯へと駆り立てる。ロマン派は登場の準備をする。
- 第3章 インク染みの時代。啓蒙主義的な思慮分別からの離別。奇異から奇跡へ。フリードリヒ・シュレーゲルとイロニーの履歴。美しき混沌。批評の独裁者の時代。世界を芸術作品と化す。
- 第4章 フィヒテ、および一個の自我たらんとするロマン主義的な欲望。心の過剰。無からの創造。ロマン派の社交生活。伝説となったイェーナの住居共同体。精神的高揚、そして墜落への不安。
著者紹介
リュディガー・ザフランスキー
- 略歴
- 〈リュディガー・ザフランスキー〉1945年生まれ。哲学博士。ベルリン自由大学ドイツ文学科講師等を経て、ジャーナリズムで活躍。成人教育や市民大学にかかわる。著書に「ショーペンハウアー」など。
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著者/著名人のレビュー
1800年を挟む時期...
ジュンク堂
1800年を挟む時期にドイツで「ロマン主義」を形成したのは、フランス革命を熱烈に歓迎した若い層だった。フランス革命の持つ爆発的なエネルギーが広範囲に伝播した力に改めて驚くとともに、それを受け止める形で成立した「ロマン主義」が、実にドイツ的なものだったということを、本書を通読して、改めて思い知らされた。
「ロマン主義」自体の存続期間は、半世紀に満たないものだが、「ロマン的なるもの」はさまざまな形に変遷しながら、近代ドイツ史に影を落とす。最終的にはキリスト教に膝を屈したと「ロマン主義」を批判するニーチェもまた、「遊び」の重要性を訴え、おのれの生を芸術作品とするよう人々を鼓舞する時、すっかりロマン派の精神に則っている。
やがてそれは、ヒトラーとナチスを呼び起こし、国土を焦土と化してしまう。ただし、ナチスはロマン主義的な概念に人種主義的要素や指導者原理を接続したのであり、本来ロマン主義は政治から遠ざけておいた方がよいのだ、と著者は言う。
“堅実的なもの特有の退屈さから逃れるために、ドイツ人がやましさを覚えつつ逢瀬を重ねた昔からなじみの愛人がロマン主義”なのだ。