紙の本
物の目線、気持ち
2023/04/23 10:43
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投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
あずかりやさんのそばにいるものたちが何なのか?出だしは、そこから始まり話が進んでいく。パン、ナイフ、亡くなった人など。店主は目が見えなくても、輝いている。ものを大切にしなければならないと気づかされる、人情あふれる優しい話である。
紙の本
物目線、犬目線、霊目線
2022/03/06 19:54
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本人は何もしないのに(真面目に商売してる)、その物静かな佇まいと人柄で人の心を癒し、救いに導いている。桐島くん安定の誠実さ。
そして、相沢さん。普通のおばちゃんながら彼女も知らずに人助けしてる。良い人だ。
今回、お客の持ち物の語り、お客のペットの語り、そして桐島くんの祖父の語りです。
物は持ち主のため、犬は飼い主の幸せのため、おじいちゃんは孫を心配して、優しいい気持ちが溢れてます。
相変わらずジンワリ心和む良い話でした。
紙の本
じんとくる。
2022/02/15 16:01
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投稿者:暴れ熊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
じんとくる。
教訓を垂れるわけでなく、人生にとって大事なことがじんわりとにじみ出てくる感じ。
作者は、言葉を大切に扱っているのだなと思う。
それに、桐島君の凛としたたたずまいも素敵だ。
このシリーズ、ずっと続いてほしい。
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あずかりやさんはいつも穏やかで優しい。
今回、思いがけない人が語り手として登場。
ガラスの靴の話、切ないね。人は間違うから。
でも、前を向けてよかった。
少女たち、可愛いなぁ。懐かしくて、ふふふってなる。
焼きそばパン、よかったね。あずかりやさんにあずけられてよかったね。
次は、どんなあずかりものがやってくるのかな。楽しみ。
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1日100円で何でも預かってくれる「あずかりやさん」。
今回の印象に残ったのは「シンデレラ」。
高校時代に付き合っていた人と自然消滅し、元彼の位置付けだった彼と再会し、プロポーズを受けた。彼はガラス職人となり、彼女にピッタリのサイズのガラスの靴をプレゼントした。だが、彼女にはスタイリッシュな彼氏がいて、職人の彼は色褪せて見えてプロポーズを断った。スタイリッシュな彼氏と結婚するつもりだったのに、3年付き合ったその彼氏は別の人を選び、東京から地方の農家を継ぐために去っていった。
ふと目についたしまってあった職人の彼氏から貰ったガラスの靴を再び履いてみると、ピッタリ嵌まった。彼女は再び職人の彼の元へ向かうが、すでに奥さんと子供と新しい家庭を持っていた…
この彼女、結構自分勝手なんですよね。でも、きっとその頃はそれが輝いて見えてたんでしょうね。あのガラスの靴を貰った彼の良さが本当の意味で判っていたら人生も変わったんでしょうけど、この行動派の彼女には向いていなかったと思います。エジプトの子供達がガラスの靴を見て目を輝かせてる姿が目に浮かびました。
家に取り憑いてる祖父の温かさもほんわかしました。
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今回は、どんな"モノ"が主人公なんだろう?って楽しみにしていたら、モノと言うよりは食べ物、焼きそばパンだなんて!想像以上でした!しかも、この焼きそばパンを語り手にした章の最後の一文、「最期にぼくが見たのはふたりの笑顔だった」って、感動すらしてしまいました。食べ物の気持ちになって描かれているところに、あらためて尊敬します。うまいは無理かもしれないが、せめて残さずに食べてもらえたらって、ほんとにその通りだと、あらためて食べ物へのありがたさが見にしみるお話でした。是非とも、好き嫌いの多い大人に読んでもらいたいなとも感じました(笑)。
その他に形のないモノ、怒りや不安を預けるところが、私もどこかに預けようという気持ちになって、読んでるこちらがスッと心が軽くなりました。
今回も凄くいいお話でした!
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大好きなシリーズの最新作。
この本に出会えて良かったなと改めて思う。
今回は泣けてしまうほど悲しくて結末が優しく終わって更に泣けてしまった。
許せないような過去をもつ人達を優しく包んであげる店主。何故そんな事をしてしまったのかそんな思いも話が出来る相手になってくれる店主。店主にみな色々な品を預けるけれどもみなどうにも出来ない過去も預けてまた新しい人生をそれぞれが送っていく。
物たちから見た人間の世界観も良い。
とても素敵な本。
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何でも預かる預かり屋さん。人々が預けるものはとても複雑で見るのも辛い物が多い。
けれども預かったものは当時一生懸命生きた勲章。次のステージに行くときに思い出は壊さなくていい、一緒に持って進めばいい。
あずかりやさんの優しさに心いっぱいです。
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盲目の店主.桐島透のあずかりやに預けられた四つの話。「金魚」手の甲に金魚の入れ墨を彫られ捨てられた推定20歳の男が預けたのは、これまでの不幸な人生への憤怒。「太郎パン」売れ残った焼きそばパンが紳士によってあずかりやに預けられる。朝までの約束が取りに来られず紳士の切ない事情と廃棄処分を危惧する焼きそばパン視点の話。「ルイの涙」二度流産して三度めの妊娠で不安のため二冊の母子手帳を預けにきた主婦。辛く当たったマルチーズのルイが飼い主の涙を舐める「シンデレラ」1000日前に預けたガラスの靴を引き取りにきた女性。プロポーズを断ったガラス職人の同級生から贈られた物で、彼を踏ん切り割って前に進みたいと願うができなかった。あずかりやは割る必要はない、既に前に向かって歩き始めていると諭す。預けに来た人の悲しみや後悔や怒りなど様々な感情と事情をくみ取り、優しく接する桐島透。自身も事故で光を失くし決して恵まれていないが、人を癒すその人柄が温か味がありとてもいい話だった。表紙の夜空に輝く星は凹凸で描かれており点字なのでしょう。
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私なら何を預けるだろう。
そう思っていたら、今作は読者の応募から預かりものを登場させたらしい。
そして次回に向けてまた募集している。
なんだろなー。
とそんな楽しみもありつつ、ただただ温かい物語に浸った。
[図書館·初読·2月8日読了]
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あずかりやさん第5弾。
いつもよりも一編少ない気がする。
プロローグのお手紙の送り手「花」さんが、今までに出てきた、すでに出会った誰かなのか気になってしまって、今までの読書メモをざっと読み返した。
・・・分かりませんでした。
このシリーズ、時代の流れどおりではなく、描かれる店主の年齢はいろいろです。
ほのかな恋心が気になって、店主にも幸せになってほしい、と思ったり感想に書いたりすることもあるのだけれど、店主は今のままで、しん・・・と静謐に、幸福であるのだ、他人が勝手に、その人が幸か不幸か推し量るのはおこがましいのだと気づいた。
おじいちゃんも多分、そうですよね?
レ・ミゼラブルのようだと思ったお話があった。
あれを受け取っていたら、男の人生は違ったものになっていただろうか?
この男のような人生を送っている若者は少なからずいると思う。胸が痛む。
健気なマルチーズのお話がとても良かったです。
今回珍しく消え物の語りもあり。
あら?誰かに食べられることによって消えていく人生は、金魚の若者と通じるのかしら?
『金魚』『太郎パン』『ルイの涙』『シンデレラ』
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想いと共に預けられるものと、それを預ける人々の物語。今回もとても良いなぁ。
表紙のこれは点字かな?なんと読むのだろう?
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シナリオライター出身の作家は、感動のツボ押さえて物語紡ぐのうまい。絵本にも出来そう。「不安を預ける」自分が預けたいもの何だろう?特にないかなぁ。満たされているのか?
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大好きなシリーズ。桐島くんピンチ、と思ったけど肝が据わってるというか、桐島くんらしい対応で切り抜けられてホッとしました。焼きそばパンを預けるとか、なかなか面白いけれど、少し切なくなる。相手を思うのは良いけれど、時には焼きそばパンくらい食べても目を瞑ってあげればいいのにな。ルイの涙、はちょっとどうなの…と首をひねりたくなる。生き物を育てる覚悟が足りないんじゃないでしょうか。ハッピーエンドで良かったです。
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シリーズものだが今作を初めて読了。語りの視点がナイフやパンなど不思議な感覚になりながらも心に深く刺さった。《シンデレラ》に繋がるプロローグの花ちゃんの手紙が温かく優しさに満ちていた。