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ようこそ量子 量子コンピュータはなぜ注目されているのか (丸善ライブラリー 情報研シリーズ)
奇妙、ミステリー、常識はずれ…と言われ、わからないものの代名詞ですらある「量子」。しかし本当はおもしろい! 量子という概念の誕生から量子コンピュータの最前線まで、知的冒険...
ようこそ量子 量子コンピュータはなぜ注目されているのか (丸善ライブラリー 情報研シリーズ)
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商品説明
奇妙、ミステリー、常識はずれ…と言われ、わからないものの代名詞ですらある「量子」。しかし本当はおもしろい! 量子という概念の誕生から量子コンピュータの最前線まで、知的冒険に満ちた量子のワンダーランドへようこそ!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
根本 香絵
- 略歴
- 〈根本香絵〉国立情報学研究所・情報学プリンシプル研究系助教授。理学博士。
〈池谷瑠絵〉ライター、プランナー。広告・出版の企画・執筆・編集、ウェブデザイン等を手がける。
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量子コンピュータ入門としては最適な本では?
2020/05/25 14:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩井 清隆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
量子コンピュータと言うものはともかくわかりにくい。「サルでもわかる」的な入門書も出ていて、実際に読んでみたけど量子論のキモであろう「もつれ」や「スピン」の部分でいつも撃沈してしまう。評者は数学や物理学の素養はもちろんのこと、基本的な知識すら覚束ないのでこれは当然と言えば当然のことなのだが、それにしても量子コンピュータの概論の類はわけのわからないことだらけなので、入門書の論じ方にも原因はあるのではないかと自己弁護したくなる。
それに対して、本書の論じ方は類書に較べると非常に解りやすい。入門書と言うより啓蒙書と言った方が良いほど簡易かつ丁寧に書かれているのでそう感じるのもこれまた当然だとは思うが、コンピュータの原理・・・ノイマン型コンピュータと言われる現今のコンピュータの動作原理から説き始めていることがわかり易さの最大の理由ではないだろうか。
量子コンピュータというと、なにやら訳のわからないけどこれまでのコンピュータとは全く異なる原理と論理で動作する夢の、理想の電子頭脳といった感じで語られることが多いが、これはAIに対する幻想・・・過大評価と同じく必ずしも実態に即したものではない。量子コンピュータと言っても、ノイマン型のコンピュータが逐次処理しかできないのに対して膨大な同時並行処理を行うことができるとしても、所詮はあるアルゴリズムを膨大かつ高速に処理するだけものもであって、人間の「知性」を代行、代用してくれるような代物ではないのだ。
この、「(これまでのコンピュータと比して)膨大かつ高速」ということは決して軽視できない重要かつ重大なことではある。が、その適用範囲や限界をきちんと認識しないと、かつての第五世代コンピュータ騒ぎと同じ事態に陥ってしまうだろう。このような観点からも、ノイマン型コンピュータの動作原理から書き起こしている本書は、量子コンピュータの入門書として優れているように思う。