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商品説明
アーレント政治哲学の出発点。アウグスティヌスという哲学史上・神学史上の巨人に対峙し、他者の有意性、社会のきずなの存在論的根拠を論じる。訳者解説、「アーレント政治思想の展開と著作紹介」も掲載。【「TRC MARC」の商品解説】
ヤスパースの指導と、ハイデガーの影響のもとに書かれたこの博士論文は、ナチスの政権掌握によって亡命を余儀なくされたアーレントが、つねに携え、長い年月をかけて手を加えつづけた一冊である。このデビュー作のなかには、成熟期の政治哲学にみられるものがすでに胚胎し、のちの思想的展開の豊かな基盤ともなっていることにまず驚かされる。
政治的・道義的に急速な転換をみた1920年代のドイツで、アーレントはアウグスティヌスという哲学史上・神学史上の巨人と、愛の概念について、社会のきずなの存在論的根拠について、さまざまな角度から対論を試みている。共同性の存在論を問うことで、自己と隣人と世界に対する、みずからの魂の位置づけを探求するかのように。
1929年にドイツで刊行された初版本を底本とし、のちに本人の手で加えられた注釈や修正をいかした英語版についても言及した、訳者による詳細な解説に加えて、解説「アーレント政治思想の展開と著作案内」を付す。【商品解説】
目次
- 目次
- 凡例
- はじめに
- 第1章 「欲求としての愛」Amor qua Appetitus
- 1節 「欲求」Appetitusの基本構造
- 2節 「愛」caritasと「欲望」cupiditas
- 3節 「秩序づけられた愛」Ordinata dilectio
- 第1章の付論1
- 第1章の付論2
著者紹介
ハンナ・アーレント
- 略歴
- 〈ハンナ・アーレント〉1906〜75年。ドイツ生まれ。マールブルク大学等でハイデガー、ヤスパース、フッサールらに学ぶ。41年アメリカへ亡命。市民権を取得し、大学の客員教授を歴任。著書に「人間の条件」等。
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