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商品説明
革命の英雄カストロ亡きあと、キューバはどこへ向かうのか。「革命の始まり」といわれる1953年のモンカダ兵営襲撃事件から対米関係改善に至る歴史を振り返りながら、「キューバ革命とは何であったのか」について考える。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
後藤 政子
- 略歴
- 〈後藤政子〉神奈川大学名誉教授。ラテンアメリカ現代史専攻。著書に「キューバは今」「キューバを知るための52章」など。
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紙の本
今のキューバを知るために
2017/07/23 08:36
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投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
2015年夏、半世紀ぶりにアメリカとキューバの国交が回復した。あらゆるアメリカの干渉に耐え、カストロの暗殺未遂事件も幾度となく繰り返されながら、アメリカの不正義を糾弾しながら、キューバは独自路線を貫いてきた。国交の回復はキューバがたまりかねたのではなく、アメリカが折れたのだ。
本書は、1950年代の革命の前後から現代までを概観的に表したもの。アメリカの裏切り、それは富めるものから奪い貧しき者に分け与える革命政府の主義から当然の帰結だった。しかし、当初は社会主義を目指していたわけではないキューバがソ連が援助の手を差し伸べることで、社会主義体制が作られていくが、ソ連の崩壊により経済的な苦境に立たされる。大国に翻弄され続けたかのように見えるキューバだが、政治家が、カストロは「しっかりしていた」。経済危機の中で社会主義を見直し、人間の多様性を発見し性差別をなくし「平等主義」を貫く新しい体制の模索を始める。経済苦境を乗り切るために貧しさを分かち合う。食糧の自給自足から有機農法が発展してきた様や、医療の輸出とバーターに援助を得るなど様々工夫が実を結んでいる部分もあるが、個人営業の規制緩和から始まった格差は今後の国民の意思にどのような変化をもたらすのか・・・
キューバ、新自由主義に飲み込まれず、独自の発展をこれからもめざしてもらいたい