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商品説明
【掲載句より】
生命の根源は水かたつむり
赤子長睫毛子山羊も馬の子も
春のあけぼの赤子にも草木にも
生きてゐる限りの浮力蝶にあり
白牡丹羽化のごとくに開花せり
火星大接近山蟻畳這ふ
人類の化石は未完天の川
銀漢は水のみなもと初硯
翅脈暗緑みちのくの蟬骸
火口湖は地球のまなこ鳥渡る
天体は大きな柩渡り鳥
硯海のやうな東京湾に月
木枯に一途の目鼻ありにけり
木枯の泪のやうな岬の灯
光堂よりみちのくは凍て初むる
羽毛にはまだ浮くちから鴨毟る【商品解説】
著者紹介
龍 太一
- 略歴
- 1943年 栃木県上都賀永野村上永野(現鹿沼市上永野)生れ。
1973年頃 飯田龍太に心酔して「雲母」入会。
2015年 「郭公」入会。雲母系列への復帰を果たして井上康明先生に師事。
2018年 NHK全国俳句大会の入選句を網羅した19年間の集成第1句集『セントエルモの火』を飯塚書店より刊行
2020年「小熊座」入会。高野ムツオ先生に師事。
「郭公」会員 「小熊座」会員 山廬文化振興会会員 日本現代詩歌文学館会員 俳人協会終身会員(令和元年度入会) 現代俳句協会会員
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