バーナード嬢曰く。 （ＲＥＸ ＣＯＭＩＣＳ）

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投稿者：redbeni　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

読書家による読書家のための読書家たちの漫画
読書家のあるあるネタにあふれた一冊。

作者の施川ユウキは『がんばれ！　酢飯疑獄』『サナギさん』など、シュールギャグ漫画の名手。
かねてから彼のギャグセンスはかなり独特だなあと思っていたけれど、この作品に触れ、作者周りの情報を集めてみたら、職業作家が舌を巻くほどの読書家であることが判明した。彼がこれまでの作品で人の心理の核心を突きながら、ちょっとずらした笑いを提供できるのは、その圧倒的な読書量に支えられているのかもしれない。

作者がデビューしたての頃は、ひねりが効きすぎていて何が面白いのか説明に苦慮するようなネタが多かったが、作品を重ねるにつれて人が社会生活で共有するおかしみを重視した、いわゆる「あるあるネタ」を得意にしてゆく。

本作は、彼の磨き抜かれた「あるあるネタのセンス」を読書に関している。
本に触れる人なら、とくに読書を趣味にする人なら、「あるある（笑）」と笑えたり、少しドキッとしたりするかもしれない。

主人公の少女は「本を読むこと」にステータスを感じ、読書家ぶる普通の少女。
彼女の周りには、図書館に入り浸る主人公に好意を寄せる少年、その少年が好きだけど思いを言い出せない図書委員、やたらSFに詳しい少女など、書籍をテーマにする漫画として隙のないキャラクターが配置される。
登場する書籍はすべて実在の作品で、主人公たちはそれら実在の作品を狂言回しに読書に関するあるあるネタを繰り広げる。

作品は読書に関するあるあるネタに終始しているため、ファンになる人は限られると思う。
まったく読書をしない人には共感を得られないだろうし、碩学にはゆるすぎるだろう。
この漫画に含まれた笑いや毒は、私のような中途半端な読書家ほどよく効くに違いない。

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投稿者：朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

見る人によっては「あるある」っていう人や、読書苦手な人は「こういうもんなんだ」っていう世界。
　
　「説教されている気分になるところにカジュアルな態度で本と向き合う読書マンガがあっていい」と作者。

　読書せずして読んだ雰囲気重視という主人公のスタイルは、読書家ならではの「上から目線」、時には「通」ぶりたい虚栄や本音を指摘しています。

　で、最後に参考文献見たら、すげー勉強量なんですね。ホントに本が好きっていう熱意・愛情が伝わります。

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投稿者：amada　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

アニメが面白かったので購入しました。自分が読んだことのないジャンルの魅力についてわかりやすく説明されていて、この作品をきっかけに幾つか小説も読みました。途中に挟まれている作者のコラム（？）も好きです。

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投稿者：pira-chan　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

最初から面白かったですが、SF好きの神林さんが登場してからさらに面白さアップでした。SFマガジンに度々出張するのも納得です。

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投稿者：nkybgs　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品をどう説明しましょうか？高校生4人組が本をめぐって語り合う姿を描いた青春ドラマです。まずは，本読みたいけどどんな本を読もうかなと迷っている人におすすめです。この作品読むと，「こんな本があるのか，読んでみたい！」「タイトルは知ってるし，内容も知った気でいるけど，やはり読まなきゃ！」と本屋に走ること請け合い。
もちろんただの書評本ではありません。登場人物はみな読書が好きで，かつ，読書が好きな自分がどうみられるかを非常に気にしています。現在まで５巻出ていますが，登場人物個人も相互の関係性もきちんと成長しています。甘酸っぱくてほろ苦い青春漫画を読みたい方にもおすすめです。

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投稿者：たけぞう　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

漫画なので全てフィクションなのですが、作者の思いが色濃く
反映されていてコミックエッセイ的な等身大感があって
楽しいんですね。遅ればせながらようやく書評をまとめました。

書影にある表紙絵で内容が分かります。
> 一度も読んでいないけど私の中ですでに読破したっぽい
> フンイキになっている!!

的を射ていますし、確かにそんなことばかり言っている漫画なのです。

町田さわ子、高校生。
自分でバーナード嬢と呼んでくれという、読書家に見られたい
人です。つっこみ役が遠藤君で、さわ子が読書ネタで
格好つけようとするとボケにして拾っていく組み合わせです。
他に、遠藤君をそっと見つめる図書係の長谷川スミカ、
ガチの読書家でSF大好きの神林しおりがメインキャラです。

長谷川スミカはホームズ好きという設定で、ピンポイント過ぎる
のかあまりネタが広がらず今後に期待なのですが、
神林しおりは当たりキャラです。
作者がノリノリでSFうんちくを詰め込んでいるのが分かります。

各話の終わりに作者のコラムがあり、読書に対する思いが
ほとばしっています。読書していると思われたかった人で、
SFは好きだったけどSFファンを名乗るのはハードルが
高すぎたなどと書いています。

バーナード嬢の登場人物たちは明らかに作者自身とシンクロ
しており、暴露キャラの一人である神林しおりが出てきて
一気に面白くなったのですね。
このキャラの登場で、もはや隠すものは何もない状態に
なりましたから。周りのキャラも引き立ってきて、全キャラで
作者の考え全開という感じです。

グレッグ・イーガンの作品に、何が書いてあるか分からないと
さわ子が泣いています。バカだったんだねと打ちひしがれて
いると、しおりが落ち着けとなだめます。
グレッグ・イーガンは現代を代表するハードSF作家で、
SF好きなら誰もが読んでいるが、しかし……実はしおり
自身も、結構な部分をよく分からないまま流しているのです。

SF好きだからといって量子力学・宇宙物理・先端医療に
詳しいわけじゃないから、そーゆーモノだと割り切って読めば
いいし、さらに仮説だけどグレッグ・イーガン自身もよく分から
なくて書いているのではと力説しています。

分からないことが問題ではなく、多少分からなくても面白いんだ
と断言するあたりが、小説好きの本質を捉えているのですね。
小説は読んだ人のものという考えと同じです。
小説を書いた人はある意図を持っていますが、どう受け止めるか
は読者次第です。

誘導がきつすぎると作品というよりシナリオやプロットに近くなる
のです。すなわち、読んでいて作品の広がりを感じることが、
読書の醍醐味の一つなのです。
この感覚を共有できて、ひざ叩き十連発です。

そんなあるあるがいっぱいあります。
実はすでに２巻も読んでしまったのですが、さらにひと皮むけて
いい感じでした。お薦めのシリーズです。

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投稿者：kahori　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

SF者である神林が熱っぽく語る姿や
図書委員が本に夢中になるあまり時間を忘れるところが
たまらなくかわいい

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投稿者：pira-chan　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

SFマニアの神林しおりちゃんが登場してから、面白さがいっきに増しました。一度も読んでないけどすでに読破したっぽいフンイキのセリフには笑いました。

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投稿者：はっぱちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

これは、読書家になりたいけど読書が面倒くさい主人公・「バーナード嬢」と、図書室の常連たちのブンガクな日々を描いた作品です。この第一巻でも、６０作以上の小説が紹介されています。あの名作がいじられている！なんて興奮することも。読書家あるあるがたくさん詰められた、読書意欲をそそられる作品ので、読んでみてください！

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投稿者：しょうちゃん　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

一部で話題になっていたので一読。

なんだか私の高校時代を思い出しました。
たしかに、図書館にはクセの強い人たちが集まってたなぁ…（恩師の司書も含めて）
そして、知ったかぶりをするバーナード嬢のような人もいました。
ちょっと回顧もできたりして、「面白い！」というよりも懐かしい気持ちになりました。

紹介される作品が古典ばかりだったのが、ちょっと寂しかった…
古典も好きなのですが、本にかかわる仕事をしているので、今時のコが読むような本も知りたかったです。

２、３巻はどうしようかな…
もっと幅広いジャンルが紹介されているのなら買ってみようと思います。

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投稿者：igashy　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

裏表紙の「ディックが死んで30年だぞ！今更初訳される話がおもしろいワケないだろ！」の勢いにうっかり飲まれて(笑) ハードSF全く駄目なので、ディックねたはほぼ全滅だけど、ブラウンの『天の光は～』のタイトルと「このアウレリャノはあのアウレリャノの息子で…いや同一人物？<略>えーいくそっ……南米め!!」にはやられた。元はアウレリャーノって訳だったけど、"ー"を抜いたのは頁節約のためという噂を読んだことが。そしてこの漫画で「がらがらどん」のストーリーを知った。本当に「力こそ正義」って感じの話だ。

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投稿者：キック　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

｢読書漫画｣って何？と衝動買い。
　本書を簡単に説明すると、本を読まずに読んだフリをしたい、とぼけた主人公バーナード嬢をはじめとした４人で、１冊の本を巡り、その感想等を語り合う？という内容です。１２章で構成。最初は｢うーん｣と首を捻りましたが、すぐに嵌まりました。とにかく、その面白さを言葉で表現できない不思議な漫画です。興味が沸いた方はとりあえず１巻だけ読んでみてください。私は次巻も買います。
　『本は読みたいと思った時に読まなくてはならない。その機会を逃し｢いつか読むリスト｣に加えられた本は、時間をかけて｢読まなくてもいいかもリスト｣に移り、やがて忘れてしまうものだ（５１ページ）。』積読本が増えっぱなしの私には、頭が痛くなる言葉でした。まあ、本との出会いは｢一期一会｣ですから、衝動買いは今後も止めませんが・・・。

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投稿者：ボリス　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

マンガ自体が面白いかと言われると大しておもしろくはなかったけど、知ってる本が出てくると何だか嬉しくてワクワクした。豆知識的に読んだらいいかも。

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投稿者：rumo　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

コンセプトに惹かれて購入。

題材となる著書が絵本から聖書までと非常に幅広い。この漫画を読んだからといって読破したふりをすることはできないが、本紹介本だと思って読んだ。この中から次の読書を決めたいと思います。

各話の合間に作者の読書や作家に対するコメントが載っててそれが面白い。場合によっては本編より面白い（笑）

本編はもう少し漫画展開を期待。３角関係の動きとか！

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投稿者：はち　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

読書好きな人が共感できそうなあるあるネタの漫画。
と思いきや作者の趣向からかｓｆ作品に対しての言及が多目のためｓｆをよく読む人はより楽しめそうです。なんにせよ万人向けではないですが私は好きです。