猫はこうして地球を征服した 人の脳からインターネット、生態系まで

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猫はいま多くのひとびとを魅了し、
世界中の都市・自然の生態系で増え続け、
インターネットでも爆発的人気を得ています。

一見、か弱そうにみえる猫にひそんでいる不思議なチカラーー
本書はその秘密に迫っていきます。

・もともと人類はネコ科と敵対していたのに、なぜ猫に惹きつけられるのか？
・猫はひそかに人を手なずけている
・なついていても、野生の遺伝子は残したまま

・ヒトの進化にネコ科が貢献している
・実は猫はネズミ退治に役立たない（基本、何の役にも立たない）。
　・・では、なぜ人との長いつきあいが続いてきたのか？

・脳を操る寄生生物が、猫から人に感染する（3人に1人が感染）。
　・・性格が変わるなどの影響力を、第一線の研究者が明かす
・インターネットで猫が爆発的人気になった理由

・私たちは室内猫に、してはいけないことをよくやっている
・「猫を飼うと健康に良い」・・って本当？
・将来、猫は垂れ耳になり、剣歯が生えてくる可能性も

・・・ほか、読後、猫の見方が変わる知見が満載！

「私はこの本を通して、
ネコという動物をあるがままに、戦略と物語をもった力強い生きものとして
理解することが重要だと論じてきた。

このような目でネコを見ることによって、
私たちは自分自身を理解し、自分が何をできるかを完全に知ることができる」
ーー本書より

★ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー！
★『フォーブス』誌、『ライブラリー・ジャーナル』、『スミソニアン』誌
　ーー年間ベスト・サイエンス・ブックス
★バーンズ＆ノーブルの「ディスカバー・グレイト・ニューライターズ」賞
★世界12カ国で刊行

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　強さと勇気を兼ね備えているにもかかわらず、ライオンは世界を制覇できたわけではまったくない。イエネコはすでに北極圏からハワイ列島に至るまで確実な地歩を築き、東京とニューヨークを占拠し、オーストラリアの大陸全土に乱入した。そうしながらいつの間にか、この惑星で最も貴重な、最も厳重に守られた領域まで占拠してしまった。それは人間の心の牙城だ。（p.43）

　人間の気まぐれと強い好みが、イエネコの成功の中心にある。「みんな。人間はいつでも目標に向かって行動していて、すべてのことを意図的にしていると思いがちです」と、動物の家畜化の研究者グレガー・ラーソンは私に言った。「でも、そんなのは嘘っぱちですよ。いつも経済的な目的とか、何かの理屈とかがあるわけじゃありません。神話や疑惑や近所の人に負けまいと見栄を張る気持ち、そういうものすべてが私たちを駆り立てます。文化と美的感覚—それに偶然の賜物なんです」（p.83）

　すべての動物にはこの世界に居場所があるが、この動物だけは守られすぎて、極限まで増加してしまった。（中略）私たちはすべての生きものを平等に扱うのが苦手です。私たちは自分の好きなものだけを、選り好みするんですよ。（p.126）

「ネコにとって最も大切なことは、普遍性と、予測可能性だということがわかりました」とパフィントンは話す。室内ネコは、ピラミッドを持たない頂点捕食者、縄張りを持たない縄張り支配者だ。それでも自分のゲージのなかでは、ライバルからも、予測できない騒音からも、きらいなアイコンタクトからも、人間からも逃れ、すべてのネコが生まれながらの存在である、王になれた。（p.183）

　イエネコたちの病を癒すためには、本来いるべき場所に戻してやる方法を見つけなければならないと、パフィントンは主張する。まず第一に、ネコは人間が考えているような都合の良いペットではないことを理解する必要がある。長い週末を、キャットフードを散らかしながらひとりで乗り切れるように思えるかもしれないが、ネコは私たちが勝手に姿を見せたり消したりするのではなく、訓練を受けた執事のように厳密なスケジュールに従うことを望んでいる。（p.183）

　ネコは自己充足的だ。人間がいなくても必要を満たすことができる。まったく単独でいるときにこそ、最も気楽でいられ、それは自然界でもバーチャル世界でも変わらない。そして私たちも、近くのソファーからネコを見ているだけで、あるいはコンピューター大陸の果てから眺めているだけで、同じように満足することができる。（p.248）

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古くから人間を捕食し、爆発的な繁殖力を持ち、家畜化せず、人間を利用して海も渡り、数々の在来種を絶滅に追いやり、トキソプラズマを媒介し、人の精神やインターネットにまで入り込む恐ろしい動物、ネコの本です。

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タイトルが狙った通りの内容。ネコ好きの猫話。
読む限りでは最もペットに向かない奴の気はする。実のところ生態系の頂点にあると行っても良いんだろうねえ。

猫自体にそう興味がないので、ちょっとしんどかった。

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レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12363056203.html

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大昔、人間の祖先を捕食していた猫の祖先が、なぜ（どうやって）人間社会の中に入り込んできたのか。
ねずみ捕りの役に立っていたのかと思いきや、実はそれほどねずみを捕っていなかったとか。
生態系を破壊し、希少な固有種をいくつも絶滅に追い込んでいるとか。
猫好きとしてはショッキングな事実が書かれていますが、今まで知らなかった、猫の魅力の奥深さを知って、面白かったです。

「イエネコは、おとなになったものも含め、そして原種である野生のリビアヤマネコでさえ、なんの手も加えずにただ自然のままで人間の子どもとよく似ている」P-85

「ネコの特徴は可愛らしさが完璧に集まったものでありながら、かつて私たちの祖先を大量に殺していた動物そのままの見かけを維持している。ネコの顔は究極の捕食者の顔であり、子どもの顔でもあり、その組み合わせに魅惑的な緊張を保っているのだ」P-86

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最新の猫の行動学本。進化の過程から切り込む もともと人間すら餌にしていたネコ科肉食獣は人類の繁栄と共に絶滅の道を歩んでいるが、家猫だけは人間に近寄ることによって最大の繁栄を手にした。 人間が猫を飼いだした理由はただかわいいから？ネズミ捕りにはそれほど役立たない。狩りたいものを狩るだけなので、むしろ世界中の希少動物を絶滅させている。 人間への恐怖心をなくすために脳を退化させた。一方で免疫系の発達していない胎児以外には無害と思われていたトキソプラズマは中間宿主である捕食動物にネコ科動物に対する恐怖心をなくさせる可能性がある。など面白い話も多かった。 最後のインターネットを征服する章だけはちょっと強引。

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猫好きには勉強になる本。かつて人類が大型のネコ科動物に捕食されていた時代から、世界中に繁殖しネットの世界まで手に入れたイエネコの歴史をたどる。人類たちは自分たちこそが自然界の頂点と思っているがそれがちっぽけな独りよがりと思い知らされる。数々の動植物を絶滅に追いやっているけど本当の勝者はネコなのだ。犬は人に忠誠を誓っているがネコは違う。誇り高く自分が1番なんだと。昔ネコを飼っていたが全くなつかなかったことを思い出す。おなかがすいたときは催促し、甘えたいときに甘え、なでようとすれば噛みついた。あの頃私は奴隷だったなあ。。。人類が絶滅するときネコはどうなるのだろう。古代に戻り生命体の頂点に君臨するのか？それとも。。。

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猫への愛がとても強いのか、英文ではもしかしたらリズミカルで読みやすいのかもしれないのかもしれませんが、描写が細かく冗長気味に感じて自分には少し読みにくかったです
しかし、害獣ナンバーワン、猫はネズミ退治には向かなかったり、健康効果も微妙、トキソプラズマの恐怖、品種や猫の表情考察など、
人間と猫の矛盾した関係について勉強になりました。
結局こんなに猫についての本を書いてしまう著者がいて、そして読んでしまう読者がいるほど猫にやられてることが分かる本です。

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猫…イエネコがどうやって家畜化して、いつの間にか世間を支配したのか。
興味深い記述も多くあって前半は面白かったが、インターネットの章は正直辛かった…訳はシンプルですねこがいます。

ねこです。よろしくお願いします。

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10/29はインターネット誕生日
リアルな世界だけでなく、インターネットの世界でも熱烈に愛される猫。
彼らにひそむ不思議な力に迫る！

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ひそかに人を手なずけ、
地球最強の王者となった「小さなライオン」たち

（（ あなたの知らないネコの真実 ））

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まあまあ痛烈的な内容。顔の丸さや重さが赤ちゃんに似ており、母性をくすぐるというのはかなり納得がいった。

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ネコからすればそれは並々ならぬ戦略だった。
わずかにやり方を変えただけで、ほかの多くの点で
飼い慣らしには不向きだったネコ科の種が、
人間と協力する利点を手に入れることができたのだ。

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猫には人間との関係を舵取りする力がある。好むか好まざるかにかかわらず、我々は猫にコントロールされているのだ。
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我が家は猫に征服されて久しい。

どうも地球人も、ようやく猫が地球を征服していることに気づいたようで、こんな本が出た。
おうおう、どうせ流行りに乗った猫礼賛本だろう、でも一応(猫バカとしては)読んどかないとな、と思ったら…

やはり地球は猫に征服されていたのだ、と理解できた。

猫は新聞をとってこないし、卵を産まないし、背中に乗せてもくれない。それなのに、なぜ我々は猫に傅くのか。それは、彼らが人間との関係を舵取りする力を強く持っているからだ。

もともとネコ科の動物と人間の関係は深い。本書にも紹介されている『ヒトは食べられて進化した』によれば、ネコ科動物は人類の祖先を徹底的に利用していた。ネコ科猛獣にとっての利用とは、もちろん食うことである。

ネコ科に食べられるという捕食圧で、ヒトは身体を直立させて遠くまで見渡せるようになり、共同体を作ってより安全な居場所を作った。ネコ科様様である。

さらには、ネコ科の「食べ残し」の肉を食べてみたら美味しかったので、肉の味を覚えてしまった。そして頑張って石器づくりの腕前をあげていった。
というのが本当ならば、ますますネコ科サマサマ、である。

ネズミをとってくれる、ということに期待して船に乗せられた猫は、世界各地に広まっていく。
実は世界の侵入生物種ワースト100に、猫様が含まれてしまっているのだ。ホオジロザメやデスアダーなどの凶悪な動物がいる環境下で、イエネコが他の種を絶滅に追いやっているという。つまり生態系の中でも強いのだ(これは喜べないんだけど)。

そうした生態系への影響もさることながら、地球征服のためにやくだったのは、トキソプラズマに感染させることで、ヒトや他の動物を猫に惹きつける、ってことだろう。これは『心を操る寄生生物』に出ていて驚いたなあ。
もはや、我々が猫に征服されているのは必然なのだ。