紙の本
国際公務員の実情
2020/01/01 16:24
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
国連と一言で言われても、お仕事の実態は全く見えないところを、かるーいタッチでお役所仕事と紹介してくれる、目からウロコ本。国際とはいえ公務員、何をするにも予算と承認印がいるのは、日本の公務員と変わらないんだなあ。ご本人が努力としては表現しない行動が、一般にはものすごーくエネルギーが必要なことばかりで、なるほどこれだけのバイタリティを装備してこそ2000倍の倍率を突破し、でも国連にムズムズして辞めることが出来るのかも、と思い知らされる。
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国内のシンクタンクに勤務していた著者が、パリの国連に転職し、色々な経験をして離職するまでを描いた青春記。一見オシャレで夢の職場である国連だが、その内実は複雑で、著者は次第にやりがいを失っていき…。前作「パリでメシを食う。」ではパリに移住した日本人10人を扱ったが、今回はその「パリメシ」の拡大版ver.というか、自分ver.(著者ver.)といった内容。
タイトルからは想像もつかない泥臭いエピソードが満載で、「自分の本当にやりたいこととは何か?」と自問自答するあたりは、ちょうど今後のキャリアを考えているアラサーの自分には響く内容でした。文学的な文章も印象的で、パリの一角で古びたシャッターを開けるところから始まり、後ろでにドアを締めて螺旋階段を降りるくだりまで、流れるように一気読み。この本を読んだ後に、AC/DCのIT'S A LONG WAY TO THE TOPを聴くとガツンときます。「ロックしたいんだろう、頂点への道のりは長いぜ!」。自分も夢に向かって頑張らなきゃね。
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新田次郎賞文学賞を「バウルを探して」で受賞した著者が、パリと国連での5年半のいきあたりばったり体験を描いた、面白い本。
なぜ、国連という組織にいく事になったのか。
前職のハードな仕事で転職を考えていた時に、たまたまネットで自分にできそうな仕事が海外にあったのが、国連。
そういう理由で、一人で海外に行く行動力にはビックリさせられる。
さらに、国連での多様な人種との職場の生活、パリでのアパート探しとかの日常生活を楽しんでいるポジティブな考え方。
普通の人なら定年までいるかと思うと、
また別な考えが。。。。
いったい、この人には心休まる場所はあるのだろうかというハラハラしながら楽しく、気軽に読める本です。
国連に興味がある方、女性でパリという景色の素晴らしい所での生活に憧れている方におススメの本です。
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いざ憧れの世界に入っても、夢と現実は違うもの。今後の仕事について考え直すきっかけになりそう。どこで働くかよりも、どんな働き方をしたいか。いつまでも自分の信念を貫いて、しがらみなく生きていけたら幸せなのかな。
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面白くて、一気に読み進めてしまいました!
川内さんの何とも数奇な人生、決心は、私自身にも不安に思ってしまうことがあったけど、別のインタビューで、人生はときに、自分で決めなくてはならないのです、という言葉がとてもしみじみ入ってきた。また、読んで楽しみたい、そう思います。
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『バウルを探して』以来目が離せない作家さんの本。素晴らしく面白かった。パリでの生活、国連で働くということはやっぱりなかなか体験できない特別な世界の話でそれだけでも興味深いけれど、そこで生きる人々の魅力、それぞれの苦悩、自分が納得できる生き方を巡る迷いみたいなものは非常に読み応えがあって、没頭して読ませて頂いた。
そして最後に退職記念に同僚に向けて残したメッセージが著者の生き方を何より示しているような気がして、ほんとに素敵だと思う。
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キラキラして面白そうなものに、とりあえず飛びついてみれば、いつだってどこだって青春ができる。そして、一番刺激的なのは人との出会いだよねーってこと。
著者の川内さんは、パリでアーティスト達が集う廃ビルに遊びに行きます。終わらない学園祭の雰囲気のようですが、結構このビルの描写が多いです、そして国連の仕事もそのフィルターで見えてくるようになります。
意識的に書いているのでしょうが、少し浮ついています。そして気持ちがいいです。パリの人、国連の人がみんなとても魅力的なのがいいですね。
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パリには引き付けるなにかがある。住みやすさとかで行ったらやっぱ日本だろって思うけど、なんだろ、あの薄暗くて陰気くさい古びた冷たい建物にどうしてひかれるのだろう。日本にいながら多種多様いろんな人がいるパリの国連を覗き見れたようですごく楽しかった。
一生のうちで出会える人って限られているし、ずっと一緒にいられるわけじゃないけど、誰かの人生の1ページ入れることだけでも幸せなことだと思った。通り過ぎるにしても、とどまるにしても楽しいと思えることが1番いい。
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行ったことがないから 行ってみたい!
会ったことがないから 会ってみたい!
見たことがないから 見て見たい!
聴いたことがないから 聴いてみたい!
経験したことがないから してみたい!
未知なるものを
ここまで徹底して楽しんでしまう
その 生き方 と 生命力 に
大拍手!
もちろん その裏に筆舌に尽くせない
苦悩や 悲しみ も あるのだろうけれど
それらを 蹴散らしてしまう いや 呑み込んでしまう
好奇心 に 拍手!
実にさわやかな気持ちにさせてもらえる一冊です
よくぞ 物書きの道を 目指してくれました
次の一冊が 楽しみです
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Paris!国連!このキーワードだけでも、実に興味を惹かれる。国連って・・・その仕組み、働く人々、パリでの生活、日々の移ろい。。が垣間見る事が出来て面白かった。
堅苦しくない文体で、シーンのイメージがし易かったような。 安定していて職場としてはこの上ないのでは?と思うのだけど、それはそれで色々思うことがあるんだなぁ。。。勿体無いような。。。とも思ってしまう。
心の拠り所になるんでしょうか???人生のビジョン???
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夢と期待と想像と、現実は違うよね。という話。一言でいえば、国連職員となった著者の青春記なのかな。
国連の仕事内容が知れるかも!ってのは期待しちゃあいけない。
パリ…というシチュエーションを除けばきっとみんな、こうしたギャップに驚いたり、戸惑ったり。開き直って楽しんだり、いつしか慣れたりってことがあるんじゃないかなぁと思う。
タイトル通りに、夢を食べながらの日々。
泣いたり笑ったり。
感情移入しながら、楽しめる一冊。
コンゴのくだりで、未知の怪獣の話はきっとムベンベ本の事かな〜って。
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20150510読了
2014年9月発行。海外の役所勤めがどんなものかという興味。場所がパリであり役所が国連なので目を引く一冊。海外暮らしのままならなさには、母国を離れれば行き先はどこでもやっぱりそういう苦労がつきものなのねと再確認。●国連だろうがどこだろうが、組織というものはこういう膠着状態に陥るものなのだと悟った。P265「この五年間で、組織をいい方向に換えようとして、挫折した人を嫌というほど見てきた。(中略)しかし、新たな提案のほとんどが保守的な職員の反発にあい、暗礁に乗り上げていた。何かに反対するときの職員の一致団結ぶりといったら、目をみはる。露骨な根回しや労使闘争が行われ、あげくの果てに外交問題にまで発展し、多くの改革が骨抜きにされた。」人間が集まればこうなるというのがひとつのセオリーだと腑に落ちてすっきりした。
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著者は行き当たりばったりというが、日芸で映像作家をめざし、米国一流大学院に留学し、英語とスペイン語を身に付け、大手コンサルティング会社でバリバリ働き、パリの国連で5年間働き、その間にソルヴォンヌ大学で教鞭を取り、更にフリーの作家としてこんな面白い本を書いてしまうなど、誰にでもできることではない。
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日本人が、パリに住み、国連で働く。この2つの体験を通じて何を考え、どのように行動するか。こんな大変な状況に比べたら、自分のおかれている環境は天国なのだろう。文章も軽快で、読みやすい。
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世の中、こういう世界もあるんだな…
私には全く縁のない、別世界。なので、楽しく読ませていただいた。
涙あり、笑いありの内容で、最後はハッピーエンドで。
そして日本の居心地の良さって、やっぱり世界一かもなーと思った。
私、海外で生活できないなー…