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商品説明
祈念像や被爆遺構は、いかに建立・保存・解体されたのか。平和を願う市民や高校生が継承の担い手になっていく過程とは。長崎における原爆の記憶空間の形成過程と、そこで行われた様々な記憶の保存と継承実践について考察する。【「TRC MARC」の商品解説】
目次
- 序章 原爆の記憶をどのように継承するのか
- 1 問題の所在
- 2 対象−なぜ1つの都市を対象とするのか
- 3 長崎原爆と長崎市
- 4 研究のスタート地点と立ち位置
- 5 調査の概要と本書の構成
- 第Ⅰ部 原爆の記憶 長崎の被爆遺構の保存と解体
- 第1章 〈原爆〉へのアプローチ
- 1 久保良敏・中野清一の調査−初期の被爆者調査
- 2 リフトンの精神史調査と慶応・一橋・原医研調査
著者紹介
深谷 直弘
- 略歴
- 〈深谷直弘〉1981年北海道生まれ。法政大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程修了。博士(社会学)。福島大学うつくしまふくしま未来支援センター特任助教。専攻は記憶の社会学、文化社会学等。
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紙の本
長崎の視点から記憶継承を探る
2021/11/01 18:27
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
敗戦から75年以上過ぎ、戦争の記憶をどうつないでいくかは、日本全体の大きなテーマになっている。被爆地長崎でも同じで、直接経験していない世代がどのように、「記憶に記憶としての生命力を吹き込むことができるのか」は大きな課題だ。
著者は、戦争体験を持たない世代が漠然と「反核平和」の規範意識を持っているのはどうしてか、といった問いから、
長崎での研究から、「等高線モデル」なるものを示し、体験者/非体験者にかかわらず、当事者性とのつながりを示していく。
”継承とは、単に体験者が継承行為を行い、経験を持たない後続世代の人たちに伝達するという側面だけではない。当事者性の濃淡を持った人たちがさまざまな社会的条件から継承する主体となり(略)継承する側の人たちが実践を通じて自分が経験したことを身体化していく作業なのである(略)”
という部分は、ストンと腹に落ちた。