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紙の本
堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫)
著者 筒井康隆 (著),日下三蔵 (編),木原未沙紀 (イラスト)
権力を握った某国営放送の腐敗と恐怖を描いた「公共伏魔殿」、ささいなことから大学生対予備校生の戦争が勃発する「慶安大変記」など、筒井康隆の初期傑作短篇全16篇を収録。【「T...
堕地獄仏法/公共伏魔殿 (竹書房文庫)
堕地獄仏法/公共伏魔殿
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商品説明
権力を握った某国営放送の腐敗と恐怖を描いた「公共伏魔殿」、ささいなことから大学生対予備校生の戦争が勃発する「慶安大変記」など、筒井康隆の初期傑作短篇全16篇を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
蠱毒(こどく)の小説集
開けば毒に包まれ
読めば笑いと戦慄で震え……
筒井康隆の小説は蠱毒である。
読めば強烈なショックを受け、その面白さに侵される。
巨大な権力を握った某国営放送の腐敗と恐怖を描き、
一読すれば受信料を払わずにはいられない「公共伏魔殿」、
諸事情によりここにはあらすじを書けないもうひとつの表題作「堕地獄仏法」、
ロボット記者たちに理路整然と問い詰められた政治家がパニックになり、
無茶苦茶な答弁をしてしまう「やぶれかぶれのオロ氏」、
大学生と予備校生の喧嘩が殺し合いにまで発展してしまう「慶安大変記」など初期傑作短篇16作を収録。
ひとの愚かさが変わらないかぎり、筒井康隆の小説は面白い。
つまり、筒井康隆の小説は永遠に面白いのである。
編者解説:日下三蔵
【収録作品一覧】
「いじめないで」(「NULL」10号/1964年1月)
「しゃっくり」(「SFマガジン」1965年1月号)
「群猫」(「別冊宝石」1963年9月号)
「チューリップ・チューリップ」(『東海道戦争』早川書房/1965年10月)
「うるさがた」(「SFマガジン」1965年5月号)
「やぶれかぶれのオロ氏」(「NULL」7号/1962年7月)
「堕地獄仏法」(「SFマガジン」1965年8月増刊号)
「時越半四郎」(「話の特集」1966年11月号)
「血と肉の愛情」(「メンズクラブ」1966年7月号)
「お玉熱演」(「話の特集」1966年6月号)
「慶安大変記」(「SFマガジン」1967年10月号)
「公共伏魔殿」(「SFマガジン」1967年6月号)
「旅」(「SFマガジン」1968年2月号)
「一万二千粒の錠剤」(「週刊プレイボーイ」1967年8月15日号)
「懲戒の部屋」(「小説現代」68年6月号)
「色眼鏡の狂詩曲」(「小説現代」1968年4月号)
あとがき(『東海道戦争』ハヤカワ・SF・シリーズ)【商品解説】
初期傑作短篇集に編者による詳細な解説を付す。この本を読んだとき、笑いと戦慄であなたは震える——。【本の内容】
収録作品一覧
いじめないで | 7−36 | |
---|---|---|
しゃっくり | 37−72 | |
群猫 | 73−88 |
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紙の本
タイトルが良いですね
2024/01/25 14:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
筒井康隆さんの短編の中でも、時越半四郎は何度読んだかわからないくらいお気に入りです。かなり好きな部類です。
紙の本
初期の傑作集
2020/05/05 12:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふと買ってみようと思ったのが『堕地獄仏法』を読みたかったから。かなりあからさまにあの宗教団体が日本の政権を取ったら、という中篇だが言論の自由に対する作者の私見が随分模範的な(喜ばれそうな)ものであることに今さら驚く。この作品自体は再読だったがやはりおもしろい。ついで『公共伏魔殿』はNHKを諷刺したものでこれもなかなか。『やぶれかぶれのオロ氏』も政治家の含みを理解せずに簡単に片づけようとするやり取りが繰り返される途中まではおもしろいが、ロボットたちが(政治家の非論理的な言説に回路が焼き切れて)次々に爆発してしまいになるのは筒井らしいし、どこか残念とも言える。もっと突き詰めればよかった。ある瞬間から時間が繰り返されるという『しゃっくり』も、アイデアものとして秀逸で、反復されるために結果に責任がなく何をやっても許されるという可能性を提示していてそこまでは感心したのに、時間の流れが元に戻るところに作者自身が安心してみせるところはいかにも良識的で逆に不気味だ。短篇、中篇だからテーマの突き詰めにもある種の妥協は仕方ないかもしれないが、ドタバタやカタストロフが、この頃の筒井の定番になっているのは、ある種の逃げ道にもなってしまっている気がした。グロテスクや作者の独特な嗜好も既に十全に発揮されていてじゅうぶんに楽しめる、このことは確かだけれども。