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商品説明
万延元年遣米使節として世界一周し、横須賀製鉄所を建設、封建制から郡県制への壮大な構想をもっていた小栗忠順。優秀ゆえに明治維新政府から恐れられ、斬殺された彼の生涯を、同時代人や親族からの証言を含めて綴った伝記。〔千代田書院 1953年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
彼は実に、幕府の精神なりき(塚越芳太郎)
智慧のほど、はかり知るべからず(西郷隆盛)
当時第一の西洋通であり、今日でいうハイカラであった。~明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない(大隈重信)
幕府が、その末路の多事多難の日にあたって、いかにして、その費用の財源をえたか~その経営をつとめ、あえて欠乏をきたすこともなく、無事にすごしえたのは、実に、小栗ひとりの力であったのだ(福地源一郎)
もしも小栗上野介をして、今日にあらしめ、財政の要路に立たしめたならば、国家の財政を利益したこと、はかりしるべからざるものがあったのであろう。私が、やっていることなどは、小栗上野介からみたならば、児戯にすぎないことである(三野村利左衛門)
万延元年遣米使節として世界一周した先覚者であり、横須賀製鉄所を建設した日本近代化の先駆けであり、封建制から郡県制への壮大な構想をもっていた、徳川幕府下の優秀な官僚たちのなかでも最良の能臣小栗忠順は、それゆえに明治維新政府から恐れられ、斬殺された。
小栗上野介の義理の甥であり、小栗の復権と再評価に力を注いだ蜷川新が、同時代人や親族から直接見聞きした証言を含めた、彼にしか書けなかった徳川幕府最後の能吏・小栗上野介の伝記、完全翻刻版。【商品解説】
目次
- まえがき
- [緒言]小栗上野介の人物大観
- ■小栗上野介の外交上の功績
- 1 安政条約批准書交換の使節に対するアメリカ人の賞讃
- 2 対馬島におけるロシアの艦長に対する小栗の決死的談判
- ■小栗上野介の国防上の功績
- 1 日本海軍の創設にかんする功績
- 2 日本のフランス式陸軍創設に関する功績
- ■小栗上野介の国の財政と経済に関する功績
- ■小栗上野介の国内統一および郡県制創設の主張
著者紹介
蜷川 新
- 略歴
- 〈蜷川新〉1873〜1959年。東大法学部・大学院卒業。法学者。大学教授、新聞記者、赤十字顧問などを歴任。著書に「維新正観」「天皇」など。
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