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紙の本
ラバ通りの人びと (福音館文庫 オリヴィエ少年の物語)
著者 ロベール・サバティエ (作),堀内 紅子 (訳),松本 徹 (訳)
1930年代初頭のモンマルトル。みなしごになったオリヴィエは、母のいとこ夫婦の部屋に身を寄せました。押しよせる不況と忍びよる戦争の影、それでもこの界隈にはあけっぴろげな庶...
ラバ通りの人びと (福音館文庫 オリヴィエ少年の物語)
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商品説明
1930年代初頭のモンマルトル。みなしごになったオリヴィエは、母のいとこ夫婦の部屋に身を寄せました。押しよせる不況と忍びよる戦争の影、それでもこの界隈にはあけっぴろげな庶民のエネルギーが息づいています。個性的な住民の集う街に包まれ、励まされて、多感な男の子は少年期へと踏みこんでゆきます。小学校上級以上。【「BOOK」データベースの商品解説】
1930年代初頭のパリ、モンマルトル。みなしごになったオリヴィエは、母のいとこ夫婦の部屋に身を寄せました。飾らない庶民の暮らしが息づく街が、みなしごになったオリヴィエの壊れそうな心を包みこみ…。〔1995年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
父を早く亡くした10歳のオリヴィエは、庶民の街モンマルトルで小間物屋を営む母と二人暮らし。ところがその母が急死して、みなし子となった彼は、近所に住む若夫婦に預けられます。1930年代、おしよせる不況と忍び寄る戦争の影──それでもこの界隈には、底抜けにあけっぴろげな下町の生活が息づいています。個性豊かな“役者”を揃えた街という舞台に包まれて、孤独な魂は癒され、励まされてゆくのでした。自伝的連作小説の第一作。 S-40【商品解説】
著者紹介
ロベール・サバティエ
- 略歴
- 〈サバティエ〉1923年パリ生まれ。幼くして両親を失い、労働のかたわら勉学にはげむ。詩や小説のほか、「フランス詩史」を発表。邦訳書に「死の辞典」など。
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紙の本
1930年代のパリ。庶民の生活の描写が秀逸
2020/06/24 22:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
子供の頃に読んだ本の再読がマイブームだ。紐解いてみたら、そのディテールの細やかさに、初読の頃の私は気づいてなかったかもと少し驚く。母の急死で孤児になったオリヴィエ少年の孤独な半年が、1930年代のパリの庶民の生活を背景に描かれている。特に、物語の中に登場する、当時の商品広告や看板、映画、歌などは、実際のものがきちんと描かれ、そのディテールの懲り方がこの物語の奥行きを深くしているような感じだ。特に、この物語の中でいちばん好きなのは、体の障害のため「クモ男」と呼ばれている男、ダニエルの部屋の描写だ。
「小さな部屋は修道院の僧房のようにすっかり白く塗られていて、ドアの内側に貼ってあるボッティチリの「春」の複製だけが飾りだった。汚れてべたついた古アパートの中とはとても思えない。(略)銅製のベッド、コップにさしたツゲの枝、琺瑯びきの洗面器と水さしが置いてある洗面台。」
この潔い住まいのスタイルにこころから惹かれました。ディテールの描写はおしなべてこんな風。