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- カテゴリ:一般
- 発売日:2021/10/28
- 出版社: 書肆侃侃房
- サイズ:19cm/214p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-86385-494-9
紙の本
山羊と水葬
著者 くぼた のぞみ (著)
凍った山羊の体を馬橇にのせて、吹雪のなかを石狩川の鉄橋へ。緑色の欄干の向こうへ落とす。水葬だ−。表題作のほか、北海道の雪原、ジャズ、アフリカの大地、詩、動物たちを綴ったエ...
山羊と水葬
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商品説明
凍った山羊の体を馬橇にのせて、吹雪のなかを石狩川の鉄橋へ。緑色の欄干の向こうへ落とす。水葬だ−。表題作のほか、北海道の雪原、ジャズ、アフリカの大地、詩、動物たちを綴ったエッセイ集。【「TRC MARC」の商品解説】
この豊かに実のなる大樹の根っこはどうなっているんだろうと掘ってみたら、北海道の雪原や、ジャズや、アフリカの大地や、詩や、動物たちがざっくざっく出てきた。
くぼたさんの知とフェアネスと言語感覚は、こんなにたくさんの養分の上に育っていたのだ!――岸本佐知子〈翻訳家〉
吹雪もやんで、きらきらと雪原に光が反射して、目が痛いほど晴れわたる朝、山羊小屋から緊張した気配が伝わってきた。山羊が鼠捕りの毒だんごを食べたのだ。積雪は一メートルをゆうに超し、土まで掘るのはとても無理。凍った山羊の体を馬橇にのせて、吹雪のなかを石狩川の鉄橋へ。男たちが声を合わせて筵ごと持ちあげ、緑色の欄干の向こうへ落とす。水葬だ。水しぶきが見えたかどうか。白く煙る雪のなかに「それ」は消えていった。少女の記憶はそこでふっつり途切れる。 「山羊と水葬」より【商品解説】
著者紹介
くぼた のぞみ
- 略歴
- 〈くぼたのぞみ〉1950年北海道生まれ。翻訳家・詩人。著書に「鏡のなかのボードレール」「記憶のゆきを踏んで」など。
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