「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
日本人は引っ込み思案か、はにかみ屋か、交際下手か。思考・行動様式、言語形態、生活習慣への鋭い洞察から、日本人の精神構造を明らかにし、文化史の根幹に迫る。【「TRC MARC」の商品解説】
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
思考形式や生活習慣から,精神構造を明らかにし,文化史の根底に迫る思索の書
2000/11/02 18:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブックレビュー社 - この投稿者のレビュー一覧を見る
筆者は長年言語を,ユングの心理学を手がかりとして,比較文化論を展開してきた。本書はこれまでのまとめと言えよう。言語に関する思索を中心に据えた論文と,それを日本人論として展開している論考とが交錯しているが,ここでは日本人論に絞って紹介する。
「第2章 日本人の没個性と否定の文化」では,教室での反応のなさを取り上げ,農耕社会の日本と,狩猟社会で自己主張型の西欧文化との違いを論じ,農耕型の集団生活から自己否定の風土が育ったとする。「第8章 日本人のマイナス的思考様式」では,数える際の指の折り方を比較し,農耕型では一定量の収穫から減量していく(マイナス型)のに,狩猟ではゼロから出発し,収穫を増やしていく(プラス型)違いが,文化の差異の根底にあるとしている。
結論として,日本人は最終的に「無」に向かう性向を持っていると指摘している。かなり難解な文章が続くが,示唆するところは受け入れやすい日本人論となっている。
(C) ブッククレビュー社 2000