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同じオライリーから出版されている前書「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」でも気付いたことですが、参考文献、引用文献がものすごく多いのに驚きました。これらの知識に加えて抜群のユーモアを遺憾なく発揮しているのが本書です。手にとって中で使われている挿し絵、写真だけでもながめてみて下さい。プレゼンとはなんぞやということが感覚で掴めますよ。
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みなさんは、世界でもっとも高い講演ギャラを受け取る人物が誰か
ご存知でしょうか?
それは、おそらくビル・クリントン米元大統領。
1時間あたりの講演料はおよそ1500万円、2007年には1年間で約50
億円稼いだと言われています。
もちろん、これはアメリカ大統領という地位がもたらした金額です
が、他の「元大統領」がそれほどでもないことを考えると、クリン
トンが人気の講演家であることは間違いありません。
クリントンほどではなくても、1講演あたり20万円、30万円稼げれ
ば、年100本として年収は2000万円~3000万円稼げる。
講演家という職業は、決して大資産家への道ではないけれど、それ
なりに魅力のある仕事なのだと思います。
そこで本日ご紹介するのが、一講演あたり50万円を受け取るアメリ
カの人気講演家が書いた、スピーチ成功の秘訣。
スピーチにおける沈黙の使い方、場所の選び方や聴衆心理、そして
話し方の心理まで、人前で話す人が知っておくべき、基本的なこと
がすべて網羅されています。
著者の語り口がじつにユーモラスで、この本自体がスピーチと言っ
てもいいかもしれません。
ちょっと字が小さくて見づらかったり、翻訳が読みにくいところが
あるのが残念ですが、そんなのを忘れてのめり込めるほど、興味深
い内容です。
場数を踏んだ著者ならではの、実践的な内容。
たとえば、何かが爆発したり、私がつまづいて転んだとしても、お
そらく30秒前よりも多くの聴衆の注目が集まります。そしてこの自
分の悲劇を気にしなければ、集まった注目を利用することができま
す。つまり、こうした出来事の次に言うことは何であれ聴衆は決し
て忘れないのです
歴史から明らかなように、明確な考えと強い論点を持った人々こそ
が記憶されるのです
与えられた時間全部を使うつもりでいてはいけません。10分ではな
く9分で用意していれば、タイマがどう表示されていようと、リモ
コンがどんなに変であろうと、演台まで歩くのにどれほど時間がか
かろうと気にならなかったはずでした
よいことにはすべて、拒絶であれ、失望であれ、きまり悪さであれ、
失敗の可能性が伴います。そうした失敗への恐怖が多くの人々に成
功するために必要なことをさせる原動力になっています
現実には、知っている人からのほうが批評される可能性は大きくな
ります。なぜならあなたを知っている人はあなたの言うことに関心
があるからです
◆イベントの主催者が講演家を探す基準
1.有名であるか関連するトピックについての信用がある
2.話し上手である
3.スケジュールが空いている
聴衆の数は無関係だ、問題なのは“密集した”聴衆かどうかだ
◆よいスピーチのための4つの準備
1.講演のタイトルに対して確かな立場を示す
2.目の前の聴衆に��いて注意深く考える
3.具体的な論点をできるだけ簡潔に表現する
4.知的な専門家の聴衆からのありえそうな反論を知っておく
すべての素晴らしい経験には緊張と解放のドラマチックなリズムが
伴っています
◆聴衆を巻き込む方法
・手を挙げてもらう
・簡単な質問をして、答を受講者に叫ばせる
・受講者が答えられる問題を出してみる
最も価値のあるデータの観点は、他の話者とのスコアとの比較にある
推薦の言葉
1.聴衆が裸だとは思えない
2.ちょうちょの来襲
3.時給3万ドル
4.厳しい会場や聴衆と向かい合う
5.マイクを食うべからず
あまり見られることのない写真集
6.人を退屈させない科学
7.15分の名声から学んだこと
8.人が言うこと
9.クラッチは友達さ
10.そして告白を
バックステージノート
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講演主催に関わる人に、是非お勧めしたい本です。
私事ですが、ずいぶん前に講演会の主催に関わったことがありました。私にとってはたぶん最初で最後の経験だと思います。私は講演者との連絡係でした。私の出来ることは僅かなことでしたが、その時に浮かんだ色々なアイデアが(実行したことやボツになった物も含めて)案外的外れじゃなかったなぁと、この本を読んで今更ながら安心しました。
私が目指したのは以下の3点です。「(主催者を含む)聴講者に講演者並びに講演の内容を理解してもらうこと」、「講演者に主催者並びに開催地域の知識を提供すること」「講演者のことを知らない聴講者が、いかにその場で講演者に親近感を持つ事が出来、その場で学びを得られるか」。堅い言葉で書きましたけど、ニュアンスわかっていただけるでしょうか?乱暴に要約すれば「知らない場所に連れてこられた講演者のところに知らない同士が集う講演会をワクワクなイベントにしたい」、そんなカンジです。
当時のこの私のせっぱ詰まった気分と目的を察していただいた上で、この本を読んでいただくとまた違った読後感を得られること請け合いです。
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学問に王道なく、
スピーチには練習あるのみ。
豊富な実例をもとに、そのマインド、練習のやり方を。
勉強になる…。
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プレゼンテーションの作り方(内容、構成などなど)の本ではなく、プレゼンターがどのような問題があって、どのように対処しているか、準備や心構えなどについて、まとめられている(解説ではない)書籍です。
そうとうに冗長な文章だけど示唆に富みます。もし本屋にあって、この本は何?と思った人は訳者のあとがきから読むのをオススメ。
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素晴らしい。アガルというのは人間として正常な反応で、U2のボノとかもそうだってところから始めて、嫌な質問の遮り方から眠りに入る人たちに対する接し方からすべてプロフェッショナルな技を惜しみなく投入。読み物として素晴らしいです。
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プレゼンテーションの内容や構成、スライドのデザインではなく、プレゼンターとしての心構え、準備、そしてそれでもおこる諸々への対処について書かれた本。
プレゼンの肝はやはり内容や構成なので、それに関する本は多いが、この分野の本は意外と珍しいのでは?
その内容は、「あー、わかるなー」というもの。
数々のビジネス書を読み、非の打ち所の無いプレゼンをしたつもりでも、なにか苦手意識が拭えない・・・そんな人はぜひご一読を。
ただし、訳は英文直訳という感が拭えず、少し読みにくい。
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私が解釈した大まかな主張としては、「プレゼンの天才はこの世にいないから、事前準備と練習を十分にしましょう。あとは経験。」といったところ。
この辺りの主張は、どのプレゼン関連書籍を読んでも出てくるものであり、いかに影の努力を積み上げていくかが素晴らしいプレゼンテーションにつながっていくのだ、という筋の通った哲学には深く同意したい。
(仮にそのプレゼンで失敗したとしても、実際気にする人なんてそうそういないよ、というメンタル面のサポートもこの本ではしてくれている)
いささか冗長めいた表現や、英語表記で書かれているものをアメリカンジョークに精通している人が読めば面白いだろう箇所も多々あるのだが、日本語にすると非常に残念になるのは翻訳書籍の限界(文化的な部分が大きい)だと思う。
オライリーから出ている本なので期待して読んだが、申し訳ないがこのクオリティのプレゼン書籍を読むくらいなら「プレゼンテーションZen」一冊を読んで、あとは地道にコツコツ練習したりTEDを見てエッセンスを吸収していくほうが効率的で理にかなっていると思う。
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プレゼンテーションをやる人のための本。講演を聴く側の人は読まないでください。このまま使えるところも多いので(笑)
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「スティーブ・ジョブズの様にプレゼン出来なくても、いいじゃないか!」と、思わせてくれる。
キング牧師やマルコムX、チャーチル等にも、実は演説ミスがあったというが、要はメッセージが伝わる限り、人は自然に多くの事を見逃すから著名な演説家として認識される。
上がり症の著者が、どうやってプレゼンを自分らしくこなしていくか。自らのミスと克服するためのコツが色々《告白》されていた。
日本語訳がGoogle機械翻訳みたいでダメ。
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日本でいうところの『プロ講師』っていう人の体験談です。
プレゼンテーションの仕方みたいなノウハウ本だと期待すると、かなり肩透かしを食うことになります。
本書は、とにかく講師という立場で会場に入って困ったことが、生々しく書いてあるので、一度でも大きめの会場で人前で話した経験のある人であれば、納得できる内容です。
・やったら大きな会場にちょっとの客
・しつこい質問者
・とにかく寝てしまう観客
・などなど
ちょっと考えてもゾッとする話しばかりです。ここはプロフェッショナルとして人前で話をする人の経験談は、とても役に立ちます。
とにかく起こるんではないかと思うことを、頭の中に入れておくだけでも、イイ引き出しになると思うんです。そういう意味では、経験談って、ものすごい密度の高い時間をいただいたようで、いつもトクした気分になります。
◯◯千人もの聴衆を相手にするって、結構骨の折れることだなと、ちょっとは知ることのできる良書です。でもその苦労を乗り越えて、伝えたいことがあるかないかで、メディアに使われるか、それとも活用できるのかの大きな差がでてくると信じてます。
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よい講演家は、どのように講演に臨んでいるのか?という話。
Howto本ではなく、エッセイに近い。一言で言うと、観客は裸ではない。
筆者の体験談や、ひどい目に遭った講演家の話など、面白い部分も多し。
以下、ざっと要点。
1.人前で話すことが怖いのは皆同じで、生理的反応。
2.観客に味方をつくろう。開始前に話しかけたり、知り合いを見つけたり。
3.発表の練習をしよう。3,4回ぐらいは。自信がつくし、重要な論点が頭に記憶される。
4.場所になれよう。会場を歩き回ったり、観客席からステージをみたり。自分のコントロール下にあると意識することで、落ち着きが生まれる。
5.会場の形は重要。半円のすり鉢状の講義室がもっともよい。また、人々が密集していることも重要。人が少なかったら、近くに移動してもらおう。空席はエネルギーをもっていく。
6.無関心は反感よりも怖い。
7.聴衆を知ろう。学び、やる気、楽しみ、満たされるもの、同じテーマに関心をもつ人、前向きな経験、あるいは上司の命令。何が目的で講演を聴きに来たのか?予備知識は何か?持論は?
8.100人があなたの話を1時間聞くならば、聴衆はあなたに100時間の時を与えている。それに見合う話の準備をしよう。
9.論点=主張を明確にする。それに見合ったタイトルをつける。
10.一つのポイントを10分以上話すと、人は寝る。
11.注意の誘導。かわいくて爆発するもの。
12.チーズをたべることでどのように健康になれるのか?
13.沈黙。貯めをいれよう。
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社内教育などを含めるとなんだかんだで、月に2回位は演台に立ってプレゼンテーションをしているのですが、いつまでたっても慣れないし上手くならない。
そんな私のために書いてくれたような本です。
★★★
著者のScott Berkunは、『イノベーションの神話』、『アート・オブ・プロジェクトマネジメント』を書いた人です。
マイクロソフトで、Internet Explorerの1.0から5.0のプログラム・マネジメントの担当をされて、2003年に独立したそうです。
その後、様々な大イベントの基調講演をしていらっしゃるので(私は上の2冊もまだ読んでいませんし、講演も聞いたことがありませんが)すごい人なんだと思います。
★★★
本書には、プレゼンテーションを実施するにあたっての心得や注意点、そして有益なアドバイスがたくさん詰まっています。
ただし、見栄えの良いの資料の作り方については載っていません。
そちらは、(本書でも推薦されている)『プレゼンテーション Zen』やNancy Duarteの『Slide:Ology』を読まれるのが良いと思います。
本書のアドバイスは例えばこのようなものです。
あなたとケネディ大統領やキング牧師との違いは話す能力にあるのではありません。私たちが皆毎日何百回と使っている技術にあるのではなく、考える能力、そして、おおまかな考えを明確な考えに磨き上げる能力にあるということです。主張をする、協調を与える、ほかの人に感情を伝える、これらの行動には、話すという行動のずっと以前に、まず考えることが要求されます。たくさん、たくさん、考えることが要求されます。しかし、考えている部分は見えません。結局、考えているところは見えていてもあまりおもしろいものではありません。見えるのは話すところだけです。そのために、考えが魔法のように自然に出てきたように見えるのです。
また、もっと具体的で役に立つアドバイスもたくさん載っています。私がハッっとしたのは次のアドバイスでした。
話し手が聞き手に「いまの私の話に何か質問は?」と尋ねるのは愚かです。この質問は脅迫的に響きます。話し手が聞き手に自分の権威に挑戦してみろと言っているように聞こえるのです。これは多くの人がやりたいと思っていることではありません。その代わりに、もっと前向きで対話的なものにしましょう。例えばこう言いましょう「もっと詳しく説明してほしい部分はありませんか?」
★★★
会場、マイク、確認モニター、演台、カウントダウンタイマー等々の設備やツール、そして困った客への対応についても十分なアドバイスがあります。
特に、スライドをめくるリモコンについての重要性は私も(今年になってから使い始めたのですが)同感です。
この本で勧めているリモコンは、"Logitech Cordless Presenter"というものでしたが、日本では販売していないようです。
私が使っているのは、レーザーポインター付きの「LOGICOOL プロフェッショナルプレゼンター」ですが、本当にプレゼンの��り方が変わります。電池は通常の使い方で1日の研修なら持ちます(2日は持ちません)。タイマー機能も使い始めるとなくてはならないものになります。
何がそんなに変わるのかというと、前を向きながらプレゼンし続けられるということです。スライド切り替えをキーボードで行うと目が下に行ってしまうんですね。それと、会場によっては演台の前にでて話す必要があるレイアウトのところもあるのですが、そんなときにリモートから操作できるリモコンは本当に便利です。
ところで、本書ではレーザーポインターや指示棒の話は一切出てきません。
ちょっと不思議な気がしたのですが、近ごろのプレゼン資料は「ビジュアルで右脳に訴えるものを、スピーチはストーリーになっていて左脳に訴えるようにする」が主流だから、ポインター自体が不要なのかもしれません。
不要というよりも、むしろ、ポインターを使うために振り返ること(観客に背を向けること)が有害なのかもしれません。
ポインターの使用は必要最小限にしようと思いました(会社の運営会などの資料はビジーなのでそうもいかないのですが……)。
★★★
そして、「告白」というタイトルの通り、真摯に実体験をもとに語られています。こんなにすごいスピーカーも同じようなことにクヨクヨしたり悩んだり、失敗したりしているんだと思うと気が楽になります。
ということで、プレゼンする機会が多い方、おすすめですよー。
翻訳も、酒匂寛さんで、読みやすいです。
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職場で説明会をするので実施前に購入してみた。
プレゼンすること経験がある程度ある人には参考になることが多いのかもしれないが、あまりしたことがない私には、ピンとこないことも多かった。
しかし、アウトラインを作ることと練習をすることは、参考になった。当たり前のことなのですが。
まあ、職場の説明会と、セミナーみたいなところで講師をするのは、振る舞い方が違うので、自分の思うとおりにはやらしてもらえなかったのが現実です。
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買ってから7年も読んでなかった…プレゼンの本というと「資料の作り方」的な事が書かれているケースが多いが、この本はプレゼンをする前の心構え的な事が書かれている。基本的には「プレゼンを実施する前に練習しよう(みんなやってないよ!)」という事を強く主張しているほか、
・いきなりパワポでスライドを作るな
・会場であせらないように色々余裕を持て
・人数が少ない会場でのプレゼンのコツ"
といったような実際にプレゼンをする時に色々と参考になるTipsが掲載されている。今後、プレゼンを多くする人にとってはかなりオススメ